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Body Mechanics

バランス・平衡・安定性

バランスとは平衡を維持するために必要とされる能力で平衡は大きく分けて静的と動的とに分けられます。

静的平衡
身体が完全に静止して動きのない状態

動的平衡
動いている身体が受けているずべての力の合力がゼロでスピードと方向に変化のない状態

平衡を維持しバランスを保つためには安定性が最も必要になります。安定性は身体の支持基盤に対する重心の位置関係で決められ、身体の動きの変化に応じて上手く重心の位置を変えることでバランスを維持することができます。


バランスを保つために必要とされるポイント

  1. 重心を常に支持基盤内に維持する

  2. 支持基盤を広くする(スタンスを広めにとる)

  3. 体重が重いほどよい

  4. 重心を低く保つ

  5. 重心が支持基盤の中心にあればあるほど安定性はよくなる

  6. 力を受けようとしている側の支持基盤を広げる

  7. 地面とそれが接している部分(足裏)との摩擦を大きくする

  8. バランスをとろうとする物体を回転させる

  9. 運動に関与する生理学的な機能もバランスに影響する(三半規管、視覚、タッチ(圧力)など)


運動の法則と身体の動き

物体の運動は力なしでは起こりえないのと同じで、身体の動きは骨格筋によって発揮される力なしでは生じない。    
動きは基本的に並進運動と角運動の2種類に分けることができます。

並進運動とは
物体が2点間を移動する運動でこの運動が直線上であれば直線運動、曲線上であれば曲線運動といいます。

角運動とは
軸を中心にして回転する運動です。

通常、身体の動きの中では並進運動と角運動が同時に行われています。

並進運動と回転運動の対比

  • 運動の種類…並進運動⇔回転運動

  • 位置、角度の変化…変位⇔角変位

  • 単位時間あたりの変位…速度⇔角速度

  • 単位時間あたりの速度…加速度⇔角加速度


第1の法則(慣性の法則)
慣性は運動すなわち変化に対する抵抗として表現される。人間の動きでは加速をしたり減速をしようとするときにかかる抵抗です。

第2の法則(並進の運動方程式)
加速度は速度変化の時間に対する割合と定義されます。物体の質量(重さ)が大きいほど、それを加速させるにはより大きな力を必要とし、一定の力が与えられたときに起こる物体の速度は、質量が小さいほど加速度が大きくなる。

第3の法則(作用反作用の法則)
物体Aが物体Bに力を加えた(作用)とき、物体Bはそれと同じ大きさで反対方向に働く力を物体Aに加えている(反作用)


運動学・動力学

てこの原理 
動きの簡単な原理を知ることで、その構造を効率良く利用して筋肉の効果を最大限に発揮することができる。身体は外力または体重に抗して動こうとするとき、無意識のうちにてこの原理を利用しています。

「てこの種類」
△:回転軸(支点)
☝︎:力(力点)
 ⬆︎:抵抗(作用点)

●第一種てこ

シーソーのようなテコの働きで運動では安定感がある支点と力点の距離が近いときは比較的速いスピードと大きな可動域を生じ、支点と作用点の距離が近いときは大きな力を生じます。

●第二種てこ

第二種てこは比較的小さな力でも大きな力が働き動かすことができるようにはたらくテコ。

●第三種てこ

第三種てこは支点と作用点の間に力点が位置し、作用点が比較的大きな可動域を速いスピードで動かすことができるテコ。


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