2024千葉県公立高校入試 理科の出題予想(4)化学



2024年本検査では中1化学が激アツ!

化学ですが2023年の出題では、本検査で、中2化学(硫化鉄)、中3化学(イオン)、小問で中1化学(水溶液)でした。

追検査では中1化学が状態変化で出題されているのですが、2023年は中1化学の出題が少なかったといえるので、中1化学の本検査での出題はかなり確率が高くなりそうです。

ですから中1化学は広めに予想していこうと思います。

中1の状態変化はよくでるのですが、2022年本検査と追検査で状態変化がたくさん出され、2023年も追検査で固体の状態変化が出題されているので、さすがに2024年は状態変化は出ないのではないでしょうか。

そうすると中1化学では、いろいろな物質、気体の性質、水溶液の3つをやりこむとかなりリターンが高そうだとみます。

この3つの単元だと、あまりメインで出されないのがいろいろな物質です。たまに出題されるときは、密度や体積などの計算がサブで出題されることが多いです。実際に2022年は状態変化とセットでサブ的に出題されています。また2020年の追検査では密度がメインで出題されているので、最近よく出ているので2024年は出題確率は低くなる可能性も。

いろいろな物質だと過去に金属やプラスチックが出題されたことがあるので、そこはチェックしておきたいですね。プラスチックは3年の教科書の最後の章に移動した単元でもあります。

とはいえ、いろいろな物質はややメインでは出しづらいところだと思うので、気体の性質と水溶液の出題確率が高くなると思います。

【重点学習記事】プラスチック


気体の性質はマイナーな気体をチェックしておきましょう!アンモニア噴水実験も出そう!身の周りのもので気体を発生させる方法もチェックを!

気体の性質は
2011後期→2016後期→2018後期→2021追検査→??
で出題されています。ここ最近は3年おきのペースです。
2021年は追検査なので、過去問集への掲載もないので2024年に出題されてもおかしくないタイミングです。

 ただ気体の性質はあまり難しい問題にできないのがややネックです。それもあってか後期入試での出題が続いています。理科は平均点が高くなっている教科なので難しくしようとすると気体の性質は敬遠される可能性もあります。ただマークシートになって、全て選べの出題などで難易度を調整すれば難しくすることもできそうです。

 また、あまり出題されないような気体について出題すれば難しくなるんじゃないでしょうか。大日本図書の教科書だと、P98~P101のいろいろな気体の性質が載っています。あまり出題されにくい窒素、メタン、ヘリウム、希ガスから貴ガスへみたいなコラムも載っています。一酸化炭素、硫化水素、塩化水素なども一覧表に掲載されているの直前に確認しましょう。

 気体の性質で過去には出題されていて、あまり最近見ていない実験は「アンモニアの噴水実験」です。教科書ではP99にありますから、最近出ていないので出されることもありそうです。P97の身のまわりの物質で気体を発生させるという企画も載っているのでそこも盲点になりやすいのでチェックしましょう。

【重点学習記事】気体の性質


水溶液はメチャクチャ出題されます!2024年は溶解度曲線か!?

 水溶液なんですが、連チャンで出されることもある頻出単元です。過去には2013前期に出題され、翌年の2014後期にも出題されたことがあります。
 よく出題されるのは、溶解度曲線とろ過の実験です。一緒に出題されることもありますし、別々に出題されることもあります。2021年の本検査でろ過がガッツリ出題されていますから、溶解度曲線がメインの出題になるのではないでしょうか。大日本図書の教科書で扱われている実験では、硝酸カリウムの水溶液と食塩水から溶質を取り出す再結晶の実験が取りあげられています(P123〜)

【重点学習記事】水溶液(溶解度曲線)


中2化学は化学変化と熱の出入りに注意!酸化銀の分解、石灰石に塩酸を入れて二酸化炭素を発生させる実験にも警戒せよ(質量保存の法則)!

 中2化学では化学変化と熱の出入りのところが怪しいです。2018後期にカイロの実験がメインで出題されてからメインでの出題はありません。2020前期にサブで出題があり、その後は出題がないのでそろそろ出題されてもおかしくありません。

 なお、2018年のときは酸化銀の分解と一緒に出題されています。酸化銀の分解の実験も最近出題されていないことや、質量比の計算問題までセットで出題できる単元なので練習しておきたい問題になります。

 質量保存の法則では、石灰石に塩酸を入れて二酸化炭素を発生させる実験が最近出題されていません(2011後期に出題)。気体を発生させる実験では、フタをしないで実験したり、フタをして実験したりして比較させることがあります。また、2011年の出題時には反応後に水溶液が暖かくなる点についても問われていました。ここでも化学変化と熱の問題が出てくるので化学カイロとともに要注意です。

【重点学習記事】質量保存の法則、化学変化と熱の出入り

【重点学習記事】酸化銀の分解

 小問集合として相性のよい 周期表、分子をつくる・つくらない、単体・化合物もチェック!

 その他では、ニホニウム発見に関連して、周期表、分子をつくる・つくらない、単体・化合物など化学基礎のところも出題があるかもしれません。本検査の小問では出題しやすい範囲です。教科書でよくチェックしておきましょう。大日本図書の中2教科書だとP23〜P33になります。

中3化学は、ここ2年続けて新教科書で新しく扱われた単元が出題されています。2022本検査ではダニエル電池、2023本検査ではイオン化傾向ですが、それらはいずれも「化学変化と電池」の分野です。流石に2年連続本検査で出題されているので、2024年は化学電池と電池のところを本検査では出しづらいのではないかと考えます。

【重点学習記事】化学変化と電池


この電池以外のところで頻出は、【酸・アルカリとイオン】です。2021追検査で出されましたが本検査での出題ではありませんし、2020年も出題がありません。まともに4年続けて出題されていないので、2024年はかなり出題される可能性が高そうです。

「中和と塩」に警戒せよ!塩酸に水酸化ナトリウムを入れていく実験が頻出!

そうすると浮上するのが「中和と塩」の実験になります。2019年以前はバンバン出題されていた単元です。まずはこの実験の出題に強くなってください。具体的には塩酸に水酸化ナトリウムを入れる実験です。

硫酸と水酸化バリウムの中和実験が怪しい!水に溶けにくい塩ができるところがポイント(白い沈殿ができて、電流が流れなくなっていく)!

さらに硫酸と水酸化バリウムを混ぜる中和実験にも注意が必要です。昭和時代にはかなり出題されていましたし、現在の教科書でも扱われています。この中和で発生する硫酸バリウムはほとんど水に溶けないという特徴があります。溶けないので、白い沈殿ができますし、電流も流れません。つまり、中和させていくと、水溶液中にイオンがほとんどなくなります。典型問題の塩酸に水酸化ナトリウムを入れる問題では、中和で塩化ナトリウムができるので、水に溶けますし、電流も流れるのとは対照的です。なお硫酸バリウムは胃のX線撮影で、造影剤として使われていることも教科書で取り上げられています(中3大日本図書P214)。

炭酸と水酸化カルシウムの中和実験もありうる!石灰水に二酸化炭素を通すと白くなる理由にもなる!こちらも水に溶けにくい塩ができる!

その他にも教科書では、二酸化炭素の水溶液(炭酸)と水酸化カルシウム水溶液の中和も紹介されています。こちらもできる炭酸カルシウムという塩は水に溶けにくいので、中和が進むと白い沈殿ができることが紹介されています。これは二酸化炭素を石灰水(水酸化カルシウム)に通すと白くなるという有名な検査方法をイオンの視点から説明したものになります。ここも教科書P214で詳しく紹介されていますから警戒してください。

【重点学習記事】中和と塩


塩酸クリップ実験も演習を忘れずに!

中和以外だと、塩酸を染み込ませたpH試験紙をスライドガラスにのせクリップでとめて電流を流す実験もよく出されます。中和と塩とも一緒に出されることも多く(2019前期、2017前期)、確認しておきましょう。

【重点学習記事】スライドガラスクリップ実験


水溶液とイオンは教科書で扱われている実験をチェック!

酸・アルカリ以外の範囲で、化学変化と電池以外になると、「水溶液とイオン」も定期的に出題されます。大問でここ最近は出題されていません。最近は小問での出題が多いです(2023追検査、2022追検査、2021本検査)。遡るとメインで大問で出題されたのは2020前期ですから、こちらも出題されてもおかしくはないタイミングになります。

教科書で扱われているメイン実験は、電解質・非電解質か調べる実験(P169〜P170)、塩化銅水溶液に電流を流して変化をみる実験(P171〜P172)、塩酸に電圧を加える実験(P173)が載っているのでよくチェックしておきましょう。

水溶液とイオンが出題されると横断的に出題されやすい!
水溶液の濃度問題は水溶液とイオンと一緒に出しやすい!

ただ、この単元が出題されるときは、かなり横断的に出題されることが多いです。やや難易度が低くなるからでしょうか。2020年は水の電気分解と一緒に出題されましたし、2012年は電池とも一緒に出題されています。3年連続で電池を出題するとしたら、こことのコラボになるかもしれません。2017後期では水溶液の濃度とも一緒に出題されています。前述の中1化学では水溶液も出題確率が高くなっているので、水溶液は濃度まで極めておくと2024年はリターンが高くなるのでオススメです。

【重点学習記事】水溶液とイオン


2024千葉県高校入試理科の出題予想記事
(1)物理
(2)地学
(3)生物
(4)化学


一通り出そうな単元を確認したらテストをやってみよう!



入試予想の反響まとめ


その他の入試直前にオススメの対策記事

千葉県公立高校入試 時間配分

千葉県公立高校入試 英語の傾向と対策

千葉県公立高校入試 数学の研究

国語の入試で点数が伸びない子向け最終追い込みトレーニング

●千葉県公立高校入試 差をつける歴史学習のラストスパート

●千葉県公立高校入試 地理の研究

●かまなびリメイク教材


作文出題予想
●県立船橋
●長生
●佐原
●柏南、県立柏、木更津
●佐原白楊
●磯辺


塾に通っていない生徒、塾に通っていても頼りにならないところに通っている生徒達が受験で不利にならないよう発信活動しています!あなたのサポートが支えです!