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濁流

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濁流

ホテルには中庭が設えてあってそこの少し傾斜の降りたところに川と言うにはあまりにも心細い太液体をこぼしてながれでてしまったようなみずのながれがある。まだ流れの先端の球形になっているところを追えるような頼りないがどこか物静かで綺麗な清流だが、なるほどホテルの従業員のいう通り朝に雨が降るとさまざまなものを飲み込む濁流となっている。周囲の泥の茶色、砂の白色、いろがかさねあいまざりあいえもいわれぬようないろ

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