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#76 「アルコール依存症になって」 こうして8ヶ月の断酒生活は振り出しに戻った

アルコール依存症から再起に向けて生きるブルースです
私にはまだ「夢」がある。「アルコール」とは決別し、その夢を叶える為、新らたな人生を歩んでいるアラ還だ


私はもう既に条件付きの余命宣告を受けていた

「このまま飲み続けていたら一年以内に死にますよ」

アルコールは他の依存症とは違い、その末路は「死」だ。その主な要因は内臓が機能不全になる事だが、アルコール依存症の肉体的ダメージはこんな感じだ

・肝硬変、肝臓ガン(肝機能はもう戻らない)
・慢性膵炎(背中が痛む)
・脾臓肥大(肝硬変になるとなる)
・慢性腎臓病(腹水が溜まる)
・末梢神経の痺れ(手、足指先)
・脳の萎縮(認知症)
・静脈瘤(食道付近の血の塊)
・睡眠障害

酒を飲んでいる時はほとんど食べない、それによるビタミン、ミネラルの欠乏は全身の機能を不全にし歩く事さえできなくなる

そして最後はアルコールさえ飲めなくなる

もう一度言います、アルコールは「死にます」

私は肝硬変の一歩手前の重度の脂肪肝、急性膵炎になった事もあり、軽度の腹水が溜まった事もある。末梢神経の痺れや睡眠障害は今も続いているが、痺れも8ヶ月の断酒でほとんど感じる事もなくなり、眠剤もかなり減って安定へ向かっていた

酒で死ぬ何てまっぴらだ、その思いで飲酒欲求も無くなり、安定した普通の生活を続けていた。安定した訳はもうひとつある

断酒して数ヶ月後、SNSで繋がっていた高校時代の同級生と毎日メッセンジャーでやりとりをしていたからだ、もう何十年も会った事も話をした事なかった。まだ故郷にいてバツイチでひとり暮らしをしていると言っていた

そして毎日のやり取りはメッセンジャーからビデオチャットになり、毎日1時間以上仕事が終わった夜話をする様になっていた。お互いに惹かれあっている事は分かっていた。もちろん私がアルコール依存症である事も伝えてある。もう三十数年会った事も無く全く違う人生を送っていた。まずは直接会って話をしようと思い休日に故郷に帰り3日間一緒に過ごした。そして遠距離恋愛が始まった。毎日のビデオチャットは続き、翌月も故郷に帰り一緒過ごした

違和感を感じたのはこの時期からだった。高校時代の思い出話を良くする彼女とこれからのことを考え話をしようとしている私とにギャップを感じ始めていた。そして翌月会いに行った時、会うことを拒否されSNSもブロックされ連絡が取れなくなった

はっきりとした理由が分からない、落ち込んだ

その夜私の8ヶ月の断酒生活は振り出しに戻った





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