妻ともう一度会うために戦う主人公がちょっと切ないマンガ『地獄楽』
最初に読んだときは「なんなんだろうこの既視感は」という感情でいっぱいになりました。
早い話が、不老不死の仙薬を求めて死罪人と山田浅ェ門(打ち首執行人)が一緒になって得体の知れない島へ行き、本当に仙薬があるのか探索しながら物語は進んでいくというわけです。
そして主人公の画眉丸(がびまる)がちょっと切ない。ここは結構感動するポイントです。
最強の忍びである画眉丸がすがるのは「栄光」「最強」「任務遂行」でもなく、ただ「妻ともう一度会うため」に戦うというのがジャンプ作品では珍しいかなと。
『地獄楽』(賀来ゆうじ/集英社)1巻より引用
そしてあえてジャンプという言葉を出したのは理由があります。途中から、特別なチカラ「氣」と書いて「タオ」と読む設定が出てくるんです。
『地獄楽』(賀来ゆうじ/集英社)7巻より引用
はじめは敵対する相手がタオを使います。それを味方側は見ることもできなくてやられてしまう。このシーンが特徴的で、徐々に練習を積み重ねてタオを習得していくんです。
ここで強く思ったことは一つ。
「これはHUNTER×HUNTERなのかな」と。
もちろん作品を否定する意図はありません。ただなんとなくぼくはそう思いました。書き加えるなら強く思いましたが...
例えるとすれば、小さい頃からドラゴンボールを読んできた人が「強い敵に対して修行を積んで技を覚えていくマンガ」を見るとそれを思い出すようなものかなと。似ている似てないという話ではなくて、嫌いではないという感覚でしょうか。
今回は12巻まで発売されている単行本のうち9巻まで読んだ感想ですね。不老不死、道中での修行、房中術(なぜかピックアップ)とか、この世界観が好きな人はハマると思うな。
ジャンプ+の連載はクライマックスへ向かっているようなので、単行本で完結してからまた読んでみたいと思った作品でした。
それではまた明日。
最後に。
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