本の中にある居場所。

大学生の頃、ある文庫本がないと生きていけなかった。

これは大げさでも比喩でもなくて、本当だった。

なぜかわからないけどどうしようもなく辛くなって大学の屋上でその本を握りしめた。

寝る時も枕のそばに置いた。

就職活動に出かける夜行バスの中でも、
僅かばかりの電灯のあかりをたよりに読んだ。

その本の中の言葉や世界がわたしを助けてくれた。


読書は究極的に一人だから、
言葉たちが助けてくれたんだろう。

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