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作家の声

なぜ世の中の人と上手くやれないんだろう。

もっと上手く生きればいいのに。

言葉なんて飲み込んでさ。


そうやって思い続けてもう何年目か。
わたしはこの先もこうなのか?
今日の自分の振る舞いを反省しながら、
これまでの自分の原因を反省しながら、
泣いていることを悟られないように俯いた。

スマホに繋いだイヤホンで小林秀雄の肉声を聴く。
それは寄り添ってなんかくれない優しくない音声だ。
しかし今まで誰よりも話し合った人の声だ。

わたしの悩みを聞いたらきっとこう言うだろう。

「そんなことはどうだっていいんだ。本当に大事なことは何かということです。」

聞こえない声を聞きながら、今日も頑張る、明日も頑張る。

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