【読書感想】『散歩本を散歩する』(著・池内紀)
デスクワークの気分転換や運動不足解消のため、散歩を習慣にしている。気負うことなく、適当にブラブラと、大した意味もなく歩くという行為を楽しむようにしている。散歩愛好家であればちょっと気になる書名の本書は、著者による月刊誌『散歩の達人』の連載をまとめた一冊である。
言わずと知れた大作家である永井荷風や池波正太郎のエッセイから、東京の喫茶店のガイド本、名作『こち亀』でお馴染みの漫画家・秋元治による下町案内まで、散歩についての記述がある古今東西45冊の「散歩本」。それらの内容に触れ