健康・安全対策
昨年度の9か月間は、無事、事件・事故・病気に見舞われることなく過ごすことができた。なんと、お腹を下すことすら一度もなかった。
意外と全然大丈夫じゃーん、と気がゆるみそうなので、そうは言ってもスリやら何やらの話は耳にするので、改めてデリーでの健康・安全対策について考えてみる。
私が昨年、無事に過ごせた理由は何だろう、と、つらつら考えた結論。
たぶん、「運」だ。
たまたま、私の行動範囲の中で、悪い心や菌やウイルスを持った人間または動物に遭遇することがなかった、それが一番の理由だと思う。
だから、自分のライフスタイルが正しかったと慢心してはいけないし、万一、自分や自分以外の人がトラブルにあった時に、対策不足だったと責めるべきではない。それが大前提なのだけれど、それなりに対策しておくに越したことはない。
●飲料水
私の住まいがある西デリーは、デリーの中でも特に水質が悪い。自分でTDSチェックもしたし、新聞でもそのような記事を見かけた。その前提での対応。
・飲んだり料理に使う水は、ペットボトル水(主にBisreli)か、KHSのRO浄水機の水。ペットボトル水をさらに浄水するとか、沸騰させるとか、そこまではやらない。
・歯磨き、洗面、お風呂は水道水。歯磨きに使えば多少体内に摂取することになるが、ほんの数グラムだ。その程度の水分に、仮に異物が含まれていたとしても、さすがに自分の体に排除できる能力があると信じたい。
・レストランや、公共の場所で供される水は、RO浄水っぽい雰囲気だったら飲むが、なるべくボトル水を頼む。
・路上のチャイは、多分水道水を使用している。実は南デリーであれば水道水の質は意外と悪くない。KHS前のチャイ屋は、共用水道から水を汲んでいるところを見ているので、たまに飲む。1カップ80ccくらいだし。1/3くらいは牛乳だし。よく沸かしてるし。
・氷は、昨年は路上であってもジュースに入れてもらっていた。本当は避けた方が良いと思う。が、電気・冷房のない生活で、路上の氷入りジュースは命の水だった。今年は自宅で氷が作れるので、路上で氷を頼むことはないけど。
●食べ物
・肉は、なるべく食べない。豚、牛、魚は完全NG。ある程度タンパク質は補充したいので、取り扱いに慣れていそうな店(KFCとかイスラム系レストランとかベンガル系レストラン)であれば、鶏、羊、エビを食べることもある。その他のタンパク質補充手段は、豆カレーや卵など。
・路上店のものは、たまに食べる。ただし、雨季、お客が少なくて回転が悪い店、ハエが多い店は避ける。作りたての熱々のものをもらう。ゴールガッペー(パニプリ)だけは、冷たい水を使用するので、さすがに手が出せていない。
・外食で、加熱していないものは食べない。もともと、インド人は加熱していないもの(サラダなど)を食べる習慣がない。なので、どのように扱うべきかという根本的な食品安全知識を持ち合わせていない。デリーでたまに見かけるSUBWAYで野菜が全然先入れ先出しになってないとか、高級ホテルのブッフェで並べているサラダや果物に、水分保つために素手でピピッと水をかけている、なんていうのはよく聞く話だ。
●服装
・足元は、絶対に靴下&スニーカー。インドってサンダルのイメージがあるけれど、ボコボコの道を歩き、ガタガタのバスやオートに乗る生活では、露出度の高いペラペラのサンダルは危険きわまりない。酷暑期でも湿度は低く足が蒸れることはないので、年中スニーカー。サリーを着ていてもスニーカー。ドアトゥードアで車移動ならサンダルでもよいのでしょうが。
・今のデリーでは、男性でも女性でも、圧倒的にT シャツ&ジーンズの洋装人が多い。それでも私はおばちゃんサルワールカミーズまたはサリーを着続けている。生地が薄くて涼しいし、洗濯しても乾きやすいし、景色にとけ込みやすいし、隠すべき部分がカバーできる。また、本音を言うと、日本の大事なお洋服を傷めたくないので、インド服は作業着というか、戦闘服的な位置づけでもある。
・通学時の持ち物は、リュック&ユニクロのあのショルダーバッグ。昨年使ったリュックは、ファスナーが外から見えない、背中側についているタイプ。当然 、他人に開けられることはない。今年は外にファスナーがついているリュックにしたが、ファスナーが水平についているので自分でもちょっと開けにくいし、簡単なロックをつけている。ユニクロのバッグにも、気持ち程度にロック。
●行動
・夜間外出しない。本当に残念なのだけど、夜間外出禁止を自分に課している。夜に開催されるお祭りやイベントはいろいろあって、せっかくデリーに住んでいるのに見逃すのはつらい。でも、安全第一。特に用がなければKHSから直帰。寄り道しても、一人の時は19時には家に着くのが目安。複数の人と一緒に夜出かけることもまれにあるが、帰宅があまりに遅くなるようなら、誰かの家に泊めてもらったりする。
・禁酒。昨年はデリーで一度も飲酒しなかった。夜間外出と同様、自分に課している。インドのアルコールのクオリティが信用できない、酔ってボコボコの道を歩くのが危険、保守的なソサエティーに住んでいるので、酔っ払ってフラフラしているのをご近所の方に目撃されてはいけない、と思っている。
・イエスワンチャン、ノータッチ。路上のワンチャンはかわいいし、意外と大人しい。昨年は、荒ぶるワンチャンに出会うことは一度もなかった。それでも、犬に限らず、すべての動物には近づかない。犬やら猫やら猿やらに噛まれたら、事後処理がとんでもなくたいへんだ。
・蚊が出やすいのは、気温25~30℃くらい。部屋の蚊よけ、肌の蚊よけ、蚊帳、と、注意を怠らない。
・蓋を踏まない。とにかくデリーは道路がガタガタだ。なんだかよく分からない用水路の蓋みたいなもの、マンホールの蓋みたいなものの上には絶対乗らない。強度が全く信用ならないので、大地を踏みしめて歩く。
・焦らない、走らない。周りの様子を観察して合わせる。日本の建物や通路は、いたるところで滑り止めが施されていたり、階段の高さが最適化されていたり、意識しないところで、ありとあらゆる配慮が施されている。日本ではそれらの配慮に守られているが、インドにはそんな配慮はない。変なところで転んだりぶつかったりしないように、常に要注意。昨年、メトロでつかまっていた吊革がぶっちぎれて以来、あらゆるモノの強度を疑っている。
…このくらいだろうか。日本の家族や友人が、私を信じて快く送り出してくれたので、皆さんに心配をかけないよう、結構用心深く過ごしている。
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