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母との時間(6)

前回の続きです。

膝の手術後

大動脈解離の手術のカンファレンスで、主治医から『せん妄』の説明を受けていました。
心臓のときは、気にならなかったのですが、この2年後に膝の手術をした時、明らかにせん妄だと思える言動がありました。
せん妄とは↓参考にしてみてください。

妹から連絡があって、

お母さんが手におえない。
いつ来れる?
へんなことを言う、認知症が進行したのかも

いつも端的な話のみです。
百聞は一見にしかず
動こう!
ともかく、母の現状を知ろうと思った。
この頃、娘は社会人で、特別養護老人ホームで管理栄養士の仕事をしていたこともあって、私には心強い味方でした。
娘に連絡すると、

いいよ!おばあちゃんに会いにいこう☺️
自慢の娘、私も癒やされる。

娘を、途中で拾って、病院へ向かう。

せん妄

面会時間に、到着。
面会の手続きを済ませ病室に行くと、
母の姿がなくて、ナースステーションへ。
作業をする看護師さんの隣に、車椅子で下を向いている母がいた。
看護師さんに、話をすると中へとのことで、母の元へ…
様子から、一階のフロアで母と話をする許可をとり、娘と移動。

顔を隠すように、泣き続ける母でした。
母の正面に座り、

私: お母さん、足は痛む?

母: そんなことは、どうでいい。
   お母さんは、行かなくちゃいけな     い。

私: 何処に行かなくちゃならないの?

母: みんな騙されてる。
   あそこの神社に沢山の人がいる。
   あれは、神様じゃない。

私: 何処の神社?
 
母: わからないのか?
   何時も通ってるじゃないか!
   惠は、ぼさーっと前を通り過ぎるだ      
けだから、わからない。
 
 お父さんは、家の奥へ閉じ込められてる。
 ○○(妹の名)が、うちをのっとった。
 土地の名義も、〇〇にかえられた。
 惠が、何もしないから…
 お寺のご住職の奥さんと、話をしなくちゃならない。

私: いきなり行っても、先方の都合があるから…。

母: 惠が連れて行ってくれないなら、自分で行く。

私: そう言ってもね…

娘が、私の腕をそっと掴んでくれた。

娘の顔を見る。

娘: ママ、電話してみようよ。

我に返る私がいた。

ご住職の奥さんに電話をして、状況を説明して、電話をかわってもらう。

母: はい!はい!そうですね。
   ありがとうございます。

表情が…

母に戻った。

電話を切ると、今までのことはなんだったんだろう?

母:部屋に戻る。

娘と、橋渡しをしたのだろうか?
誰がいたの?
そんな話にもなりました。

せん妄の内容を、従兄弟と妹に話すと、ビックリしてました。

母の奥底にある思いもあったようです。
土地の名義を、父から義弟に変えたことを知りました。
母は、生前贈与をしたくなかっ思いもあったようです。
父に、私は遺産放棄してるけど、そうしたなら教えてほしかったな。
お母さんのせん妄の対処にもなれたはずだから…。
父が亡くなる1年半前の出来事でした。
父は、自分が亡くなった後の母を気にしてました。
母が自立できるように、治せることには最善を尽くす。
自宅の手入れも、この頃から整理していった様子がありました。
父の母への思いが、母には不安な事も多かったんだろうな…。

母のせん妄は、心の奥底の不安からくる幻覚だと捉えています。

義父のせん妄は、終末期でした。
ご興味のある方は、こちらの記事へ

今、母は終末期となりました。
気の向くままに、電話をしてくれます。
今は、家庭菜園が気がかりのようです。娘が、収穫に行ってくるよって言ってくれたことが、嬉しかったようです。落花生のオオマサリという品種、職場の仲間が、引き続き育ててくれることになりました。
まだ、種も渡してないのに、来年沢山収穫できたら、今度は、惠さんにあげますよ☺️
心意気が、とっても嬉しいです。
もうひと方は、大事に育てるからね。
ちゃんと収穫できなかったら、どうしよう😣
おふた方とも、私には頼もしい存在です。誰が作るって、おふた方のご主人なんですけど🤭
いい仲間に惠まれてます。

今回も、最後までお読みくださり、ありがとうございました。

次回は、水分摂取と栄養について書こうと思います。


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