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親から子へ‥…子から孫へ

結婚式前日、両親からの贈る言葉
『親孝行をしようと思うな。
惠が親となり、子どもを育てる姿が何よりの親孝行なんだよ。』

深い意味と父と母の温もりを感じた言葉だった。

私が思う子育てとは
親と子である絆、父が亡くなっても思い出は色褪せることなく蘇る。
両親がしてくれた思い出は、親となったことで子ども達へ。

母は、そんな姿を見て自分達がしてきたことを思い出すと言う。

『孫達の様子を見て、嬉しくなるのよ‥…。』

優しい笑顔で、懐かしい思い出話をしてくれる母

『曾孫抱っこしなくちゃね』 笑顔で応える私。
そんな母を見ていると、子育てって親子である以上、関わるかたちが変わっても、ずっと子育てなんだなと思う。

父との思い出
小学生になると、テストで点数が出てくる。
100点は、とらなくていい。
85点がいい。
1番は、苦しいぞ。
父が、高校の教師であった父(祖父)からの教えだったと言う。
100点とったら、そのテストの見直しはしない。その時、迷った問題であっても、100点で満足してしまう。
80点なら、間違えをやり直すだろう。子ども心に、父の言葉が心に残った。
1番は、苦しいぞ!
上がない。
あとから追われる。

小学校5年生の思い出
理科のテストが100点続きで、先生が採点していると、クラスメートが群がる。
私の100点連続更新中に対して、闘争心むき出しの子もいた。
2学期、この位の季節だったと思う。
1問不正解
『やった!間違えた!!95点』
笑いながら嬉しそうに叫ぶ声は、私の心にグサリときた。
そして、そのあと隠れて泣いた。
父にこのことを話すと、 
『ひとのミスを笑うのか‥…。
惠は、良い経験をしたな。』
この時は、父の言うことがわからなかった。
母となり、娘と息子の子育てで、父の言葉の優しさを知った。
子ども達は、中学受験を選んだ。
娘は、公立。
息子は、私学。
高校も、改めて受験という道を選んだので、進学高へと進んだ。

ある日の娘
『ママ、追試になっちゃった』
『それは、でかしたね(笑)
ちゃんと理解して、合格点だね。ご飯と睡眠しっかりとって、克服。』
何時もより40分早い登校。
お弁当作りも、当然早くなる。
『ママ、ごめんね。』
いつもより早く起きてお弁当を作っている私に言ってくれた言葉。
なんて優しい言葉を言ってくれるんだろう。心に、トキメキをもらう。

ある日の息子
『ママ、生物のテストで名前がのったんだけど‥…』
息子は、英語と生物が得意で、
スーパーサイエンスハイスクール認定のクラス。
私『だけど‥…って?』
息子『う〜ん、複雑』
私『ママもね、小学生の思い出だけどね‥…』
5年生の思い出話と、父から言われたことを話した。
『そっか、ママの子で良かった』
笑顔で返してくれた言葉は、父が私に言ってくれた思いが蘇る。
仲間の秀でたことを、素直に凄い、素晴らしいと言える。
娘と息子は、ちゃんと仲間を認めることが出来る子に育った。

私の母
手先が器用で料理好き。
従兄が、母の作るマカロニグラタンが好きで、食べたくなるとやって来る。
手作りに囲まれて育った私は、子ども達にも、当然のように手作りをする。

娘は、食の道に進んだ。
某企業で保育園の食育に携わっている。義母も、保育園、福祉施設で調理師をしていた。料理が得意な祖母の影響も強かったと思う。

息子は、幼稚園の時に作った巾着を今でも愛用してくれている。
『使いやすくて、思い出がいっぱいだからまだまだ使うよ』
物持ちが良いというのか、大事にしてくれて
『ありがとう』という私に息子のとびっきりの笑顔が眩しい。

我が家
『まずい』という言葉はない。
父が、お客さんをお寿司屋さんへ連れていく時、自分の口には合う寿司屋さんとススメる。酢飯は、好みがあるからと言う。 
『自分が美味しいって食べているのに、隣でまずいと言われたら?』
それが始まりで、
『お口に合わない』
と言うようになった。
息子の幼稚園の主任先生に
お母さん、今日の給食でね
『ごめんなさい。僕のお口に合わないです。』
『どういうふうに教育してるの?
申し訳けなさそうに言ってくれて、表現が素晴らしい!私達も考えさせられました。』
そう言ってくださって、嬉しかった。

授業参観、給食参観
『いただきます』
ご飯を食べる時のご挨拶
『ごちそうさまでした』
食べ終わったあとのご挨拶
娘の参観日でのカルチャーショック
『いただきます』
『いただきました』
静岡は、『いただきました』とご挨拶
この他にも、授業のはじまりと終わりも所変われば‥…と思った
私は、千葉県千葉市と八街市で小中学校生活を送った。
1時間目の授業を始めます。
1時間目の授業を終わります。
いただきます
ごちそうさまでした
子どもたちは、静岡県静岡市
1時間目の授業を始めましょう
1時間目の授業を終わりましょう
いただきます
いただきました
言葉のイントネーションも違うけど、優しい響きに感じた。

家では
いただきます
ごちそうさま
娘は、『ママ、おなかいっぱい』
私『それは良かった』
娘『うん、ごちそうさま』

おなかいっぱいは、美味しかった!
となるようで、社会人になってお昼ご飯を食べたあと、職場でママと呼んでいる先輩に
娘『ママ、おなかいっぱい』
先輩『何それ、お母さんにいつも報告してるの?』
娘『普通に言っちゃった(笑)それは良かったって言ってくれるの』
先輩『愛情いっぱいに育てられたね』
娘が笑って話してくれたエピソード。
職場でも幸せなんだなって嬉しくなった。

私が子育てでタブーとしていた言葉
どっちでもいい
ありがとうは?という、強制
ダメという否定
頑張ってという応援

日本人は、奥ゆかしいとも言われるが、どっちでもいいは、ズルい言葉と感じる。
どちらかといえば‥…という思いがあるはず。
どっちがいい?と聞かれたら、
こっちが気になるとか、どちらかといえばこっちと答えられるように仕向けることをしてきた。
ありがとうは?という場面に仕事柄出くわすこどがよくある。
お母さんの言葉に固まる子もいる。
普段から耳に馴染み、必要な時に言える。日常生活で、子どもに対してありがとうを必要な場面で言うことで、子どもの心に響く。そして、心から言える言葉だと思う。
ダメ
抑止されると反抗したくなる言葉
やって欲しくないことは、子どもと同じ目の高さで、どうしてダメなのかをダメという言葉を使わずに話す。
スーパーで、おやつを買う。
おやつは、1日ひとつ
沢山食べるとご飯お残しになっちゃうかもしれないね。
明日も、お買い物に来ようね。
そして、明日は買い物に時間がとれないとなったとき、ひとつでいいという子どもたちをどう説き伏せるか‥…。
こっそり大袋のお菓子をカゴに入れたこともある。
頑張って
頑張る

温かい応援
私は、頑張らない
だから、『応援してます』
言葉を、置き換える。
子ども達に
『心から応援してる。それしか出来ないけど‥…』
子ども達は
『わかってる。ママの子だから、ありがとう』
そう言ってくれる。
幸せだなって思う。

子ども達
それぞれ生涯の伴侶となる人と出会い、新しい家庭を築くことになった。
父や母となる子どもたちとの関わり。
私にとっては、新たな子育て。
私も両親の思いが分かる年頃になったんだなぁ‥…。

親から子へ、子から孫へ
子育ては、永遠だと思う。

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