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筋肉と長渕剛は裏切らない/『太陽の家』

お調子者で家族から浮いてる父親であり大工の棟梁(=長渕剛)が家を建てていると突然初対面の広末涼子が現れて「ウチでお茶でも」と誘われてついていくと実は保険の勧誘のハニートラップでまんまと契約をさせられるんだけど、実はシングルマザーで同情した長渕はその一人息子を一人前にしてやろうと自分の家族をかえりみずにその男の子を鍛え上げ、自分も悩んだら筋トレしたりして色々ある映画です。
筋肉は裏切らない。そして筋肉を信じている長渕棟梁は裏切らない。
そして長渕棟梁の圧倒的善意が爆発する映画なのです

予想に反して物語がまともで安心しました(笑)
長渕棟梁には高校生の娘がいるのですが、家庭の小さな変化に過敏に反応し、その感情の機微も映画では丁寧に描かれて行動にもしっかり納得させられます。また長渕棟梁の奥さんの飯島直子は、いわゆるレディース的な肝っ玉母ちゃん。時代的にはすこし懐かしさを感じる人物造形ですが、昭和生まれの人なら安心して見られます。
 そして元ヤンで左官役の瑛太ですよ。もう最高ですよ。目つきといい歩き方といい、過去ヤンキー役って演じたことあるんですかね?とてもハマっていたと思います。
 長渕棟梁の役は正直こんな人が身近にいたらウザい。お調子者だけど、背負うもの背負っているという役なんですが、そのお調子者感が、なんちゅうかこう、「ウザ絡み」っていうんですか、まあ、ウザい(何度も言う)。
良い言い方すればキャラが立った主役らしいといえばらしいキャラクターなんですが、見る人を選ぶかもしれません(いちいち挙動が昭和なところが注目ポイントです)。
 またハニートラップを仕掛けてくる広末涼子は日本版キャリー・マリガンのように幸薄そうな役を演じる女優として今後も頑張っていただきたい。
 子役の男の子も演技に不自然さがなく、弱くて無垢な存在としてしっかりと映画の中心で物語を回していたので好感がもてました。
 
 あと、なんだろう?(書くことがない・・・)
悪くないんだけど、良くもないといった映画で、まあ、今年の映画の基準点として『太陽の家』より上か下かで今後の映画を見ていくことにします。

瑛太の元ヤンでスピンオフ作ってほしい。

鑑賞日:2020年1月19日

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2019年にデビュー40年を迎える長渕剛の「英二」(1999年)以来20年ぶりとなる映画主演作。人情に厚く、大工の腕は神技的な棟梁・川崎信吾。年ごろの娘としっかり者の女房と幸せに暮らす川崎だが、好みの女性にはどうしても弱い。現場で仕事に励む川崎の前を通りかかったのが、保険会社の営業ウーマン・池田芽衣だった。芽衣は1人息子の龍生とともに暮らすシングルマザーで、川崎は父親を知らずに育った龍生のことが気になっていた。そんな龍生を「俺が男にしてやる!」と、半ば強引に触れ合おうとする川崎と龍生の男同士の距離は次第に近くなっていく。そして、芽衣と龍生のために家を作ろうと思い立った川崎の前に、龍生の父親と名乗る男が現れ……。やんちゃで熱いが、どこか憎めない主人公・川崎役を長渕が演じる。監督は「TRASH トラッシュ」「アラグレ」の権野元。
公開日:2020年1月17日
2020年製作/123分/G/日本
配給:REGENTS


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