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【ゲムマ2023春】□○GAMES開発日誌

次って何さ?

ゲームマーケット2022秋を終えた初冬の中、僕等は頭を悩ませていた。


この記事って何?

はじめまして、もしくはまた来て頂きありがとうございます。

□○GAMESのカクと申します。
相方のマルと二人で□○GAMESというサークルでボードゲームを作っています。

この記事は、今回が二回目の参加となる僕等こと、□○GAMESが苦しみ悶えながら2023/5/13,14のゲーム―ケット2023春に参加するまでのゲーム開発を振り返り、少しでも僕等の事を知って頂ければという内容です。

ここまでは前回とだいたい同じ文章じゃないか!とお思いの方もいらっしゃると思いますが、つまる所あいも変わらず七転八倒しているわけですね、何故なんだ。

僕等のゲームに興味がございましたら、以下の記事から僕等のゲームについて知って、当日僕等のブースで実際にお手にとって頂ければ幸いです。

では、改めてお時間頂いて今回の僕等がどのように転げ回ったかをお話させて頂きたいと思います。

二回目だし楽勝!


 ゲームマーケット2022秋を終えた僕らは今までを振り返り、次に向けた準備を進めていた。

 ゲムマ2022秋に関しては初回ということもありフリッカーレールズハックガードを作りどう手に取ってもらうか考え無我夢中になって突き進んでいた事もあり、それ以外の事はあまり考える余裕がなかったというのが僕等の正直な感想であった。

 とはいったものの、精神的にはポジティブな所が多かった。

 まず初参加ということもあり1個も売れないという状況も覚悟していたものの実際に多くの方に手にとって貰え、BBOX主催のビビッとゲムマにてひとじゃらし・ittenのIKEさんに紹介をして頂けるなど多くの反応を頂いた。

 もちろん以前の開発日誌や出展記録にも数々の感想を頂いた。
 書いた当時は白目を剥き泡を吐きながら書き続けていたはずなのだが、感想を読んだ時点で苦痛記憶は揮発し、今こうやって記事を書く原動力になっている。皆様本当にありがとうございました。

 なにはともあれ、反省は多々あれどひとまずメインは成功と言って良いだろうと僕等は結論付け次のゲーム制作に取り掛かることにした……そうゲムマ2022秋が明けた直後の11月時点でだ。

 理由は単純だ、ゲームを爆速で作ってしまえば締切に追われる事もなくゲームができ他のことに手を伸ばす事ができる、□○GAMESとして前回より次はパワーアップする必要があるので当然の構えと言う訳だ。

 完璧だ!今回の作品は余裕で仕上げて見せますよ!

サクサクテーマを決定する

 時は11月、僕等はまず今回作るゲームのテーマを決める事にした。

 なぜテーマを決めるかというと縛りがなければ互いにアイデアを出すにも発散しがちという事もあるが、一番大切なのはやる事を明確にするという事だ、何事にもチャレンジしてパワーアップしていきたい。

 という訳で僕等はサクッとそのテーマをカードゲームに決めた。

 前回の僕等はゲームマーケット初参加にして誰も知り合いが居ないという状況だったわけだが、改めて作り手としてマーケット全体のゲームを眺めた時にカードゲームの数に驚き、これは避けて通る事のできる道ではないなというのが主な理由だ。

 なにより前作はチップやボードを使ったゲームだったのもあるしね、シンプルisベスト。

トランプ、それは反り立つ壁

 以前の開発日誌でも書いたように、僕等はクオリティを問わなければなんだかんだゲームアイデアは沢山作ってきたので、今回も初期アイデア自体はサクッと出てくると思っていた。

 実際この時点でマルはサクサクッと新ゲームを出し、一発目のテストプレイで80点くらいの面白さのゲームを出しあとは荒削りな部分を調整していくだけの余裕モードであったし、僕もカードで遊ぶゲームのアイデア自体は整合性はともかくとして色々浮かんでいのだが……

ここで二人してカードゲームの大きな壁にぶつかる事になる。

 これ使うカードはトランプでよくね?問題だ。

もうトランプゲームで良くないか?という考えすらよぎりだす。


 
1から13までの数字と4種類のスート、それにジョーカー2枚、シンプルながら完璧なデザイン!ワハハ!テストプレイに便利だな!トランプ先輩今日もお世話になります!などというのは本気でカードゲームを考え始めるまでの話だった。

 僕等はオリジナルのゲームを作っているのに代替カードのデザインで十分であるなら、僕等がルールを考えてカードデザインを考えて新しいゲームを作る意味って何……?というアイデンティティ・クライシスを起こし始める事になるのだから笑い事ではない。

 これはかなりの大きな問題となり、僕等二人でどうすればその壁を越えれるか散々話合い、ゲムマからの繋がりでお呼び頂いたボドゲ会などでも話題に出したり、それはそれはウンウン悩み続けた。

初心に帰る長い旅

 これは、もうどうしようもない状態となった時に僕等は初心に帰る事にした。

 勉強である。

 わあ!ガチガチのデザインの本だ~~~~!

 これは一級活字中毒者であるマルが提案した一冊なのだが、いわゆる製品デザインといえばまずこれを読めと言われる代物だ。
 ゲームの作り方の本ではないのだが、つまるところなんでその形状の道具を使うの?そのマークの意味って何?といった考え方を体系立てて考えるための指針やノウハウが書かれており、結論を言うとトランプで良くね?の壁に悩んでいた僕等にとってはかなり役に立った。

 しかしこの本を読むにあたって問題があった。
 それは520Pという所謂辞典並の本であり内容も非常に難解なのだ。

 事実として僕等は11月と12月をこの本を二人で輪読し理解をすり合わせることに費やし、結果的に未だに全ては読み終わっていない

僕等はまた走り始めた、このボドゲ道を……長くね?

 とは言ったもののこの本は確実に僕等のパワーアップに寄与し、アフォーダンス、シグニファイア、七段階モデル……呪文のように唱えながらGALAXY ECLIPSEの原型が誕生しゲームの開発の後押しになった……今思えばこれが後押ししすぎたのかもしれない。

恐怖!突然ゲームを全て作り直す男!

 「ゲームをイチから作り直す」そうマルが言ったのは締め切りの近い1月末の事である。

 確かにこの時マルが製作していたゲームの改善が行き詰まっていたが、意見はお互いに活発に出し合っていたので80点のゲームを90点以上にするための最後のピースがなかなかハマらない……という状況でしかなったのだが……

 「改善案を出しているカクが面白そうじゃない」

 というのだから僕自身思い当たるフシがありもはや止める言葉がなかった。
 なんにしても、その日からマルの新ゲーム開発が爆速で始まった。

叡智、目覚めました。

 毎日、マルがその日考えたゲームデザインの原型を纏まってなかろうが語り、僕がそれに質問や提案をし、いいアイデアであればそれを記録に残していく。
 千本ノックの様相を呈したアイデア発表の中、1週間後、業我捨-Gogasha-の原型が産声を上げた。
 そしてそれは間違いなくその時点で90点越えのゲームだった。

 やってみれば出来るモンだなァ!!!!

 実際の所、マルの大量の読書によるインプットや協力してくれていたゲーム改善の過程でモヤモヤと溜まっていたアイデアが形を持った結果であり、単なる1週間ではないのだが何にしてもとてつもない瞬発力であった。

 なんにしてもこの時点で僕等のゲームの原型はこうして足並みを揃えた、そう原型が、だ。

ナラティブという難題にねじ曲がる頭

 度々話しているが僕等のテーマである「より深い思考体験をデザインする」というのはカッコつけて言うと、ゲームに不必要な事を一切挟まない機能美をもったゲームデザインを目指すということだ、その為ゲーム開発の初期段階としてはメカニクス本位でゲームが作られる事が多い。

 つまり僕等のゲームの原型はメカニクスのみでつくられており、この時点では物語的な背景、つまりナラティブのないボードゲームという状態だったわけだ。

 そういうナラティブ要素が無いゲームの方が無骨でカッコいいと思うかもしれないが、僕等としてはゲームに没頭してもらうためにナラティブも必要な要素だと考えている。
 なぜならばプレイヤーがゲームを快適に遊ぶためには、メカニクス的な進行と勝敗の整合性だけでなく、なぜその進行を経て目的を達成すると勝利するのかへの納得、要するにプレイヤーが行為を行う事に違和感を感じない物語的な整合性もまたルールの覚えやすさに直結するからだ。

一見奇妙な行為でも、納得できれば違和感なくゲームプレイに没頭することができる


 そしてビシッと決まったナラティブは、ゲーム自体にフィードバックを与えゲームをより良く改善してくれる。実例としては前回出展したフリッカーレールズの環状線ルールもナラティブから着想を得た改善点だ。

 少し語ってしまったが、僕等としてはまだこの時点で半分しかゲームが完成していないという事だ。

 そう半分

 ナラティブわかんないよォ~~~~~~~~~~~~!!!!!

 僕等はこの作業中、半ば狂っていた。

 無理やり当てはめる事もできたが大切なのは整合性と納得である。
 元のルールのフレームをナラティブの為に歪めたら本末転倒であるが、なかなか上手くハマるナラティブが作れないのである。

 僕はマルに西洋占星術の教えを請い、宇宙の現象を調べ続け、SF小説を書く事になり、マルは世界の神話を追い求め、仏教や哲学の本を何冊も読み漁り挙げ句に般若心経を子守唄に眠りについた

 ………この時期の記憶がだいぶ飛んでいるが、だいたいこんな感じに日夜よくわからないことをお互いに口走り続け、紆余曲折あり(本当にここは長いので割愛する)………いつの間にか納得の行くナラティブに到達し、最終的にゲーム自体への改善にも繋がったので考えた甲斐があった。

 何はともあれ3月末頃に入稿作業が完了した……えっ……さっきまで1月末じゃなかった?

知ってもらわなきゃ始まらないから

 これは純然たる事実なのだが僕等は無名だ、なにせ今回が2回目の参加なのだから。

 もちろん前回のゲムマから多くの人に応援して頂き、フォローもして貰い、紹介もして貰い……と各方面に対し感謝の為に下げる頭はいくらあっても足りないのだけれども、それでもなお、というよりだからこそ、知って貰って遊んで貰えれば絶対面白いゲームを作っているという自信はあったので広報に頭を捻った。

 無論前回やった事は当然やる!ゲームマーケットのページ作成!noteでのゲーム紹介記事!Twitterでの宣伝!チラシ作成!PV動画をYotubeに……撮影用の実物がない!?

 そりゃあ3月末に入稿してるのだから広報作業に入る4月に実物がないのは当然なのだがこれは超困った。しかし困った時、マルが動いた。

 4月に入ってから突然Blenderの勉強を始めたのだ。

 Blenderとは3DCGアニメーションを作成するためのアプリケーションである、オープンソースであり名前を聞いたことのある方も多いだろう、特にその凶悪な取っ付きにくさは超有名だ

 つまるところ、今から勉強してCGでアニメーションを作りPVを作ってやろうというわけだ。

 おいおいおいおいおい今から始めてできるわけが……

 できてる!?

 いやしかしだね、動画は二つも……

 あるんだけどねェ!?できてるねェ!?

 しかもこのハイクオリティ、ぜひご覧頂きたい、いや本当にカッコいいんだよこれ!?
 その上、業我捨に関してはBGMにちょうどいいのが無いというので複数の音源をMixして仏教音楽サウンドっぽく仕立て上げるDJまがいの事までしている始末、果たしてマルは一体どこに行く気なんだろうか……
 しかもその間、各種デザイン面の作業も七面六臂の活躍を見せているのだから凄まじいものがある。

 無論僕もその間サボってた訳では無い、とにかくテキストを書くわけだ、まずは各種媒体のゲーム紹介!

GALAXY ECLIPSE!

業我捨-Gogasha-!

……なんか業我捨-Gogasha-の方がやたらと長くない?と感じるかもしれないがこれは、以前にも少し話した□○GAMESのゲーム開発プロセスに起因する。
 僕等はお互いが作ったゲームを相互に意見を出し合う事でクオリティを高めているのだが、その為には相手のゲームの一番のファンになることが前提条件になるのだ。

 そうなるとどうなるのかは簡単だ、自分のゲームより相方のゲームを熱く語る男が2人誕生する

 そしてこの紹介記事を書いてるのは僕であるわけだから結果は見ての通りである。
 もちろんGALAXY ECLIPSEも□○GAMESが自身を持ってお届けするメチャクチャ面白いゲームだと自信を持って言えるのだがこればっかりは仕方ない、なにせ僕はGALAXY ECLIPSEのメインデザイナーであり業我捨-Gogasha-のオタクなのだから……

 なんにせよ今回も広報作業はマルとカクの両車輪でガタゴトと広報作業を進めている。

 そして今回忘れてはならないのはヤブウチリョウコさん主催のボドゲフリペだ!非常にオシャレなデザインが特徴だ!是非会場で手にとって頂きたい!!


梱包と和解せよ

 4月末、実際の製品が僕等のもとに届いた。

 現物が届くと気分も高揚するのだが、その気分に冷水を浴びせるように前回の悪夢が僕等の脳裏を過る。
 製品を箱に詰めるだけなのに正直次回参加するかこの作業のせいで悩みかけたアレの時間である。

 梱包作業だ。

 まあでもね、今回は最初から甘く見ずに覚悟してたからね……じゃあせーの……

 あ~~~~~狂う狂う狂う狂う!

 と最初から狂っていたらなんと今回は一日で作業が終わった!マジ!?そんなことある!?
 しかし、考えてみればそれも当然だった。
 なにせ前回は、箱の発注を間違えタイトルにシールを貼り、中身はチップにボードに布袋に盛り沢山だったのだから、カードを箱に詰めて終わりの今回の比ではない。

 一番最初の梱包作業の難易度がインフェルノ過ぎて感覚が狂っていたのだ

 こうして一日で終わってしまった作業に何故か少しの寂寥感を感じながら、全ての製品が完成した。

再度広報!あと二週間弱!

 つまりこの文章を書いている今、僕等は広報作業に戻っている。

 チラシ発注済!
 ゲムマページOK!
 自薦ツイートGO!
 PVカッコいいねェー!
 
 今回もあります!僕等の目印!


相変わらず分かりやすい!

 ブースの弾幕もあるよ!

メチャクチャデカい!

画像が使いまわしなのは許してください、撮り直す余裕がなくて……

今回も全力で広報作業中なのは、やっぱり僕等のゲームを一人でも多く手にとって欲しいから……本当に気合い入れて、色々勉強して工夫して作ってますので今回も自信あります。
なのでここまで記事を読んでいただいた方、もう6000字もの文章を読んでいただいた方!!!!是非僕等のブースに来て頂ければ幸いです!

あっ!!!!

ゲームの予約もできますよ!!!!

両-ス08!応援よろしくおねがいします!

 □○GAMESは今回のゲームマーケットが二回目の参加となります!無論僕等の知識もアップデートしゲーム開発力もパワーアップし絶対面白いゲームを作りました!が、まだまだ無名なのが実情です。

 そのため僕等のゲームを一人でも多くの方に楽しんで頂きたくお願いがあります
 前回応援してくださった方は是非もう一度!今回始めて僕等を知ってここまで読んでくれた方はもうひと押し!応援のためフォロー&リツートをしてください!
(記事の共有もしてもらえると嬉しいです!)


カクとマルが首を長くしてお待ちしております



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