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AD30「角田陽一郎の2018年マイベスト映画10」

2018年「る組」今年最後のメルマ旬報ってことで、今年映画館で観た映画のマイベスト10を載せたいと思います。自分的に毎年年末恒例的に勝手にやらせてもらってますが、毎年10個に絞れなくて、ベスト15になっていました。
ところが今年はすんなりベスト10。さらにいつもマイナーな作品が入るのですが、今年は順位の変化こそあれ、ランキングに入る映画は大方の人と対して変わらないんじゃないかな・・・などと思います。
それはなぜか?
① 僕がそんなに映画を観なかったから。・・・それもあるかな?観ているようにはしてるんだけど、僕は別に義務感というより、観たかったら観に行くわけで、ということは・・・
② あまり、僕が観たい映画が無かったから。・・・そう自覚症状でそう思えるほどではないですが、確かに少ないかもしれない。で、それはなぜかというと・・・
③ 暗かったり、悲しい映画がそんなに観たくないから。・・・世相が暗くなっている分、せめて映画くらいは明るいものに、なんて無意識に思っているのかもしれません。

このメルマガを書くにあたり、さっきつらつら映画のことを考えていたんですけど、例えば僕が子どもの頃とか若い頃は、『こんな素晴らしい未来』ってのがSF映画の中で描かれていたような気がします。なのに、今のSF映画はほぼ全部『暗くてつらい未来』だと思います。
・・・それはなぜなんだろう?
人類は、もう未来に夢を持っていないのだろうか?
それとも、僕がオトナになって、明るい未来を想像できなくなっているんだろうか?
そもそも、明るい未来ってのは、子供騙しの空想なんだろうか?
つらい未来(環境設定)の方が、主人公がドラマを起こしやすいから。っていう、創作上の理由も大きいとは思いますが・・・なんとなく平成最後の年の瀬に思うのは、
明るい未来を描いている映画が観てみたい!
それが、僕の今年の感想です!
僕が映画を選ぶポイントは、その映画にただ1つの何か素晴らしいポイントがあるか?ってこと。むしろ1つでも素晴らしいところがあれば、他に難があっても許してしまいます。いろいろな点で優れていて平均点が高い映画なんて、映画としてむしろ全然面白くない!むしろ欠点があるくらいの方が魅力的な映画だと思います!(人間だってそうだと思います)。まあ、参考程度にお楽しみください!

第10位『Battle of the Sexes』
『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』主人公のエマ・ストーンがかっこいい!
映画を観て、改めて僕は女も男もカッコイイ人が好きだと思った。
僕が思うカッコ悪い人とは、差別をする人、他人をバカにする人。


第9位『Bad Genius』:バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
タイの映画。この題材でどう終わるのか(終わらせるのか?)ってドキドキしながら観てしまった。想いがほとばしってる青春映画。


第8位『若おかみは小学生!』
僕の脳内成分の過半数を占めるムーンライダーズの鈴木慶一さんが音楽だから観に行った。でも、観たら素晴らしかった!
僕的には近年で観た日本アニメ映画で、実は一番好きかな。
「君の名は。」観たときに一番感情移入した登場人物はおばあちゃんだったりした自分としては、この旅館の女将さんに感情移入しないわけがない。
そして、温泉行きたい!と素直に思ってしまいました。


第7位『カメラを止めるな!』
僕らバラエティ番組のテレビマンが、収録現場でよくある、表には出せないようなあるある出来事が描かれていて、懐かしくもある。
ちなみに、パンフレットの水道橋博士の文章に僕も同じことを想った。
そして『カメラを止めるな!』をやっと見たテレビスタッフの後輩へ、僕がラインした感想。
「ね、すごい作品でしょ。というか、そんなにすごくないんだけど、だって思いつけばできるくらいの簡単さだから、でもそれをテレビマンたちは誰もやっていないという衝撃。視聴率とか芸能界とか、そんなことばっか言ってて実は何も見えてない」


第6位『READY PLAYER ONE』
いやー、おもしろい!観てて大興奮!『レディ・プレイヤー1』。
スピルバーグが、というかスピルバーグこそが創りえる(創るべき)映画だ。
また観たい!4DXで観たい!!とあまり4DXが好きではない自分が、そう想った作品。つまりアトラクションな映画。


第5位『Bohemian Rhapsody』
噂にたがわずいろんなとこが最高だった『ボヘミアン・ラプソディ』。
語りたいとことはごまんとあるけど、みんな語ってるので、そういう時はあえて語りません!作品へのピュアな想いが半減しちゃうから!ただ観て欲しい、それも大画面で!
中3の夏休み、ライブエイドをテレビで観たなあ。


第4位『最初で最後のキス』
日本イタリア映画社配給のイタリア映画、素晴らしかった!
このツイートと新聞記事でこの映画の経緯を知り、翌日観てきました。

@vgs_9732 『最初で最後のキス』 なにがすごいって、機内でこの映画に魅了された60代の男性が、日本での配給がないことを知り映画配給会社を立ち上げて映画の配給権を購入したことだよ…。映画観る前に記事読んですっごいびっくりした。

・・・そこまで一人の人生を変えるのが、映画の魔力だと想う!そしてそのエピソードをつぶやいたツイッターを見て、映画館に人を向かわせる魔力のすごい!
若い時、自分が傷ついた時、他人を傷つけてしまった時、過去と未来を憶い出す映画。


第3位『顔たち、ところどころ』
最高だった!『オトナに!』最終回で、いとうせいこうさんも絶賛してたフランスのドキュメンタリー映画だけど、こういう企てが映画になってしまうこと自体が、素晴らしい!
撮って貼るアニエス・ヴァルダとJRがたまらなくかっこいいし、撮られて貼られる市井の全ての人がなんともかっこいい!
かっこいい人しか出てこない映画。


第2位『バーフバリ 王の凱旋』
話題になってから、しばらく経ってから観た。観た直後の感想は・・・
「やっとやっとやっと観た。
こりゃーすごい!
本当になにもかもいろいろすごい!
なんでこんなにすごいのかずーっと考えてる。
バーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリバーフバリ
てな感じ!!」

・・・ってブログに書いている(笑)。
「でバーフバリの第1作『伝説誕生』、どうしても劇場で観るべきだとすぐ観た。
第2作『王の凱旋』のいろんなシーンの導線がわかって納得。
あのラストシーンの意味もわかった!
そして結局バーフバリってカッタッパの話でもあるんだな!」

・・・ってブログに書いている。
『バーフバリ』体験以前と以後で、映画(創作物)の持つ表現とかフィクションとかリアリティとか、あらゆる意味が変わってしまったくらいのインパクト。


第1位『THE GREATEST SHOWMAN』
僕も興行に携わってる者として色々な想いがよぎった。
自分にとってのグレイテストショーは何なのか?他人がどう思うかは結局関係ないのだ。
僕は同じ映画そんなに2回観たいと思わないんだけど、この映画はもう1回観たい、劇場で!曲がどれも素晴らしいんだよな!!てな思いで、2回目は応援上映で唄いながら観た。
『バーフバリ』とどっちが1位か迷ったけど、でもこの映画を1位にした理由は、僕にはエンタメとしてこれくらいの映画が(いい意味で)ちょうどいいのだ。なぜなら『バーフバリ』は僕には絶対作れないけど、『グレイテスト・ショーマン』みたいな映画は、いつか自分でも作れる気がするからなのだ。いつか作ってみたい、こんな映画が。
観た誰もが元気になるような映画が。


こんなふうに人生のきっかけをくれるのが映画の素晴らしさなのだ。
ちなみに、みなさんの大好きな映画への熱い想いを指標化する新しいネットの試みを今僕はやっております!
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「ii.Movie」(アイアイ・ムービー)というシステムです。
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そしてその数値が反映され、作品の温度が測定されます。
初めての試みなので、よくわからないという方も、使っていただくと、雰囲気が伝わるはずです。
このサービスはクリエイターがより作品を生み出しやすくするために、皆さんで末長くゆっくり育てていこうと思って始めたシステムです。
こちらからご覧になれますし、もしよかったら無料ですので、ぜひ参加してみてください!

来年もいっぱい映画を観てみようと思う。きっと楽しいこと以上につらいこともいっぱいあるだろうから、そんな時こそ映画を観ようと、僕は思います!
読んでいただきありがとうございました。

[水道橋博士のメルマ旬報 vol.174 2018年12月20日発行]

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