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BtoBセールス(大手食品・飲料メーカー向け)について:Vol.1

はじめに、このnoteを書こうと考えた理由は3つあります。

・このテーマを取り上げた記事が少なく、情報があまり流通していないこと
・弊社としても長年試行錯誤を繰り返しており、様々な代理店さまや技術を持った会社さまと連携を深めたいこと
・個人としても興味を持っているテーマなので、見識ある方のご指摘やご意見を頂き、学びを深めたいこと

※表記としてメーカー・流通と敬称を略して記載していますが無作法ご容赦下さい。

以下の順番でVol.1は進めます。

1.EC化比率
2.生活者はどこで食品・飲料を買っているのか?
3.TV CMの意義
4.メーカー内の動きとタイミング

1.EC化比率
もし自分がメーカーの担当者だとして「担当ブランドの売上を昨対比110%UPすること」がミッションだった場合、何から考えますか?

いつもAmazonやネットスーパーで買ってるし、リスティングやAmazon広告かな?と思う方もいるかもしれません。

しかし、2017年経済産業省のデータを見ると、
  物販全体平均のEC化率:5.8%
  食品・飲料・酒類のEC化率:2.4%
と実はまだまだ2%台です。

Amazonで買い物が当たり前になっている人には驚きの割合かもしれませんが、これが日本全体の実態の数値です。

2.生活者はどこで食品・飲料を買っているのか?
それはやはり、スーパーとコンビニ、そしてドラッグストアです。

ざっくりいうと、
コンビニ6万店、スーパー2万店、ドラッグストア2万店の計10万店舗
食品・飲料メーカーの主戦場です。

詳細な数字は以下の通り。
スーパーマーケット店舗数:2.2万店舗(前年対比2%増)
コンビニ数:5.8万店舗(前年対比2%増)
ドラッグストア数:1.5万店舗(前年対比5%増)
 ※2017年時点数値

ドラッグストア?と思う方もいるかもしれませんが、大型ドラッグストアは、食品や日用品の割安販売で集客し医薬品や化粧品で稼ぐ戦略で、食品スーパー・コンビニと激しいシェア争いをしています。(郊外の広い駐車場がある店舗などがそうですね)

また、2019年にはセブンイレブンが2万店舗を超えました。
セブンのみで、全国のドラッグ店舗数を上回り、スーパー店舗数に肉薄しています。

3.TV CMの意義
上記を踏まえると、あなたが担当者なら「店舗に自分の商品を置きたい!」ときっと思いますよね。

そこでメーカーからすると、スーパー・コンビニ(流通)への営業が超重要になってきます。(ここが外からすると見えずらいところ)

ここでの営業の目的は、自社商品を店頭に置いてもらうこと。
これを「棚を取る」営業活動で棚取営業と言われています。
フローとしては以下のイメージです。

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そして、この棚取営業の際に重要になってくるのがTV CMです。
メーカーの営業さんがバイヤーさんに「このタレントを使って、これくらいの量のCMを投下します」(だから売上も増えますので、多くの棚・目立つ棚をください!)という商談を日々行っています。

TVCMは広告費ですが、販促費用の投資も棚取営業においては重要です。
キャッシュバックキャンペーンや、〇〇が当たるキャンペーンなどは販促施策ですが、こういった施策は実際に店頭の売上が上がるケースも多いので、商談でのアピール材料になります。

4.メーカー内の動きとタイミング
メーカー社内は広告・販促施策を決める宣伝部や事業部があり、決定後流通との商談に向けて、広告・販促施策を社内で営業担当に共有します。

大きなメーカーだと全国に営業担当がいるので、宣伝部担当が全国行脚を行い、流通との棚取商談に備えます。

タイミングとしては、春と秋に大きな棚替えが行われる為、多くの広告・販促施策はこのタイミング(4月・10月)から逆算して決定されます。(新商品などは通年で発売されています)

社内向け資料ですが、ざっくりスケジュールイメージは以下の通り。

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ここを外すと、もう施策は決定しました!と営業アプローチが無駄に終わることも多くあります。


と長くなったので、このあたりで。

Vol.2では、PB化の波が及ぼす影響、商談前の情報チェック方法などを記載したいと思います。

長文にお付き合い頂き有難うございました!



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