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適材適所における「所」の役割

適材適所について考える」において、私は「適材適所」を、辞書的な「その人の能力・性質によくあてはまる地位や任務を与えること」というものだけでなく、「各人が幸せを追求する環境づくりの1つ」と定義づけた。

そして、「適材適所が実現される1つの形」において、その実現のイメージを、「適材」が「適所」を求め、それをやりやすくする「環境」を整えることだとし、そのために必要な3つの要素が「人」「所」「環境整備」であることを述べた。

ここからは、そのうちの「所」の役割について書いていきたい。

適材適所における「所」の役割

適材適所が実現される1つの形」において、「所」の役割を論じるにあたっての「所」とは、

生計をたてる手段として従事する事柄という意味での仕事をする場所のうち、複数人で構成されるいわゆる会社などの組織を指す

と定義した。そしてその「所」の役割を、

「何を目的としているのか?今、何をなそうとしているのか?そこはどんな『所』であるか?」を明確に把握したうえで、適材(人)を求める。

とした。

適材適所における人の役割を、「自身を把握すること」としたわけだが、自身を把握した人がここにいたとして、その人が自身にふさわしい「所」を求めるにあたって、この世の中にどのような「所」があるのかを知ることができなければ、私の考える適材適所はなされない。

そこで「所」はそれぞれ、そこがどのような組織であるかを把握し、それを発信している状態であることが必要である。

また、人材を必要としている「所」は、その組織にとってふさわしい人材を確保したいと考えているだろう。

そのためにはまず、その組織にとってふさわしい人材とはどのような人材かを確定させることが必要だ。

そして、その確定にあたっては、何をもってふさわしいと判断するのかを知るために、その組織が

何を目的とし、目的達成のために何をする必要があるのか?
どのような組織なのか?つまり、どんな強みを持ち、理念(考え方の基本)を持っているのか

を明確にする必要がある。

組織が、それらを明確にし、発信すれば、それにふさわしい人材が集まりやすいだろう。

人がふさわしい「所」を求めるためにも、組織がふさわしい人材を得るためにも、そこがどのような組織であるかを把握することが必要なのだ。

だからこそ、適材適所における「所」の役割は、

・何を目的としているのか?目的を達成するために何をしなければならない(つまり目標は何か)のか?
・どのような組織か?つまり、どんな強みがあり、どのような考え方を基本として(理念)持っているのか?

を明確にし、それを発信し、その組織にふさわしい人を求めていくというものになってくるだろう。

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