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湾岸の歌など3首

6月より、晴れて若葉マーク🔰を卒業しました。一年を過ぎてからはある種の開き直りが生まれてきて、詩的評価よりも正確性のほうに重点を置くようになってきました。
日々の体験や心情を、的確な言葉を使って(文語交じりで)三十一文字に"翻訳"すること。それはデッサンの練習のようなもので月並みな描写ですが、月並みな言語力の自分にはまだそれ以上のことができないので、自分なりに最善を尽くしたいと思っています。
(ですが、過去についてはとても特殊な体験をしてきていて、いずれそれを短歌の形で、体験していない人にも解るような形で伝えられるようになりたいです。)

<湾岸の歌>

・ケミカルな色の光でめくるめく東京ベイにいまだ馴染めず

小さい頃から光覚に敏感で、雷、赤色灯、ストロボなどが苦手でした。大人になって慣れたかと思いきや、街路灯などがLEDに変わってきたおかげで、刺激が強すぎるのです・・・・・・。この地域にいると、光のみならずいろいろな面で目がくらみそうになります。

・都市の灯に慣れたる子らは利根川の黒き夜空にむしろ驚く

利根川方面に出かけた日の夜、低学年の子に真顔で「なんでここの空は黒いの?」と質問されました。私達が住んでいる街の夜空は白い膜がかかったような藍色。不思議がるのも無理はありません。

・鏡面の窓をはさんで写るもの 私には君 君からは波

このような窓は千葉県の沿岸に実在します。実景とその時抱えていたものが重なりました。

残りの歌は後日まとめて・・・・・・

<塔 第66巻第6号(2019,6) 作品2より 若月香子〉ありがとうございました。

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