わか月

近代詩、短歌鑑賞/塔短歌会(2018/2021~若月香子)/凸凹主婦/神奈川県⇔千葉県…

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近代詩、短歌鑑賞/塔短歌会(2018/2021~若月香子)/凸凹主婦/神奈川県⇔千葉県/Illustratorで絵描きます。/画像と文の転載OKです。 https://twitter.com/wakatsukikako

マガジン

  • Ⅲ 短歌三~五年目のきろく

    実質、一年目です。

  • Ⅱ 短歌二年目のきろく

    2018年1月から短歌を読み、あるいは詠んで体験したこと、思ったことなど

  • Ⅰ 短歌一年目のきろく

    2018年1月から短歌を読み、あるいは詠んで体験したこと、思ったことなど

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    オリジナルの写真、絵、その他

最近の記事

コロナ医療周辺の短歌

2021年2月~22年4月、私は感染症病床を持つ総合病院の看護助手(補助者)をしていました。コロナ禍の医療現場を知りたい、少しでも役に立ちたいと考えたのです。その間に味わったことを短歌にし、結社誌に投稿したものを掲載します。(数字は掲出月) 私の所属は回復期の病棟で、Covid肺炎の後遺症を治療する患者さんも何人かいました。病棟の入院期間は最長半年でしたが、家族はほとんど面会することができませんでした。 2021年秋は第5波(デルタ株)の後で、陽性者増がいったん落ち着いた

    • 追惜の30首

      過去のnote、結社誌などから、父(2017年9月没)に関連するものを集めました。(途中までは口語です) 1. 傾けたベッドで日々の無為を詠むにわか歌人の父の生き甲斐 2. 大丈夫?ではなく摘んだ花の名を父に聞くのが見舞いの言葉 3.「切り花はかわいそうだ」と説く父に贈る根のないエアプランツを 4. にわか雨のような病と疑りもせず手を振ったターミナル前 5. 父さんかワシの自称が転院の日のメールからおれに変わった 6. 毎朝をすごした浜の風遠く父は個室に海苔をあつめる 7

      • 2021年の歌(1)

        (Ver.2.0) 4月より短歌結社「塔」の会報に復帰し、毎月10首の提出に(楽しく)悩む日々に戻りました。 ・長靴にスーツの一群雪国を自粛年始に出る訳ありて ・小動(こゆるぎ)の浜に自粛の波寄せて見上ぐれば凧ひとつ浮くのみ ・蘭は枯れ小バラも咲かぬ父の庭南天のみが植えし日のまま ・「コロラドの月」聞きたがる長男の目にもう父が棲みついており ・ジャズの音に救われ今日も生くる我不協和音の一片ながら ・何本のハンドソープがこの街を護るんだろう棚がらんどう ・風邪引けば先のわか

        • 🐤詩歌垢と医療垢(自己紹介の続き)

          またひどく間が空いてしまいました。いいね・フォロー・画像使用して下さってありがとうございます🙇‍♂️ Twitterは相変わらず気まぐれに続けています。メインとサブのアカウントを持っていて、その時の関心や精神状態で使い分けています。 📖📖📖 メインは本来、短歌やイラストのために作ったアカウントです。今は創作がままならないため、音楽や花、B級画像など、ライトなつぶやきの場にしています。 🐤 わか月🌛 https://twitter.com/wakatsukikako

        コロナ医療周辺の短歌

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        • Ⅲ 短歌三~五年目のきろく
          3本
        • Ⅱ 短歌二年目のきろく
          11本
        • Ⅰ 短歌一年目のきろく
          16本
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          7本

        記事

          短歌二年目にしなかったこと 9首つき

          >>短歌一年目にしたこと 去年から、短歌を始め文芸の勉強をほとんどしなくなりました。結社は休会して半年以上になります。原因の一つは  ・集中する場が欲しい、でもその場がない から。去年の夏頃から生活と健康の余裕がなくなってきて、本をじっくり読むことすら難しくなっていました。災害のニュースや感染症の問題にも影響を受けていました。 もっと内向きな原因もありました。たとえば私は言葉を扱うのが得意ではないので、しょっちゅう「この言葉は誤用かも?」「誰かのパクリかも?」と心配になり

          短歌二年目にしなかったこと 9首つき

          🏠牧水ゆかりの地と歌碑をめぐる[画像集]

          (Ver.2) 前回からかなり日があいてしまいました。 2019年9月、台風15号通過の数日後に、山梨県→静岡県沼津市へ。 家族には「沼津港深海水族館」へ行ってもらい、一人で若山牧水記念館を目指しました。 ↓ 地図の河口左側、港口公園から海岸沿いに歩いていきます。 海側からは松に隠れて目立たないのですが、上の「潮の音プロムナード」地図のそばにあります。 一本裏側(文学のみち)が正面入り口です。 訪れたのは偶然命日(9/17)の直前で、亡くなった歳も今の自分とほぼ一緒で

          🏠牧水ゆかりの地と歌碑をめぐる[画像集]

          🏠方代さんと牧水さんの歌碑をめぐる[画像集]1

          2019年9月、先祖の墓参りの後、寄り道して富士山の西側を通り、歌人・山崎方代と若山牧水ゆかりの場所をめぐってきました。 方代さんの故郷右左口(うさぐち)村は、現在の山梨県甲府市南部に位置します。 生家はお寺の隣にありました。お墓はまた別の寺院にあります。 ちょっとした公園ほどの広さに大小の歌碑があり、南天や柿などが植えられています。 この後は家族が行ったことがあるという、早川町の赤沢宿(あかざわじゅく)を見に行きました。 あいにく11月中まで工事のため、川沿いの細

          🏠方代さんと牧水さんの歌碑をめぐる[画像集]1

          生き物と酒の歌など8首

          <生き物の歌> 数か月前まで住んでいた部屋ではある虫の大発生に悩まされており、一年前もそのネタを出しました(苦手な方は飛ばしてください)。ちなみに土屋文明氏の晩年のゴ〇〇〇短歌もわりと好きです。 ・害虫を避けて移りし新居にもメノウの色の卵鞘見たり ・虫の糞残る辞典を厭う子と勉強好きのゴキねと話す ・針閉じて逆向きに添う山嵐 ジレンマのなき仲睦まじさ <野芥子の歌> 今年の春、あちこちで咲いていました。タンポポに似てタンポポでない、ケシと呼ばれてケシではない、ちょっと残念

          生き物と酒の歌など8首

          子の歌5首と、母のこと少々

          ネットや紙媒体に投稿する短歌や文章は、ほとんどが実際の体験です。時々、おもしろい空想が浮かんで非公開のファイルに書くこともありますが、「もうとっくに誰かが思いついてるだろう」と思い、冒険できずにいます。 <子供の歌> さて、結社誌の7月号は家族についての10首から5首掲載いただきました。 ・夜泣き児の添い寝の闇にめぐるのは無職選びし我の生き甲斐 ・わが予算かぞくの予算 文芸誌に指を触れかけドリルへ伸ばす ・池べりの花にカメラを向ける手は子に引きずられ遊具広場へ ・ロッキン

          子の歌5首と、母のこと少々

          湾岸の歌など3首

          6月より、晴れて若葉マーク🔰を卒業しました。一年を過ぎてからはある種の開き直りが生まれてきて、詩的評価よりも正確性のほうに重点を置くようになってきました。 日々の体験や心情を、的確な言葉を使って(文語交じりで)三十一文字に"翻訳"すること。それはデッサンの練習のようなもので月並みな描写ですが、月並みな言語力の自分にはまだそれ以上のことができないので、自分なりに最善を尽くしたいと思っています。 (ですが、過去についてはとても特殊な体験をしてきていて、いずれそれを短歌の形で、体験

          湾岸の歌など3首

          🔰欠詠の代わりに・・・・・・

          5月号、12ヶ月目の投稿はできなかった代わり、初の  ・ 結社歌会  ・ 文学フリマ  ・ 郵便添削 を叶えることができました。 一人外出は諸々の理由でしばらくできない、とあきらめていた所、スケジュールとご縁と気力がちょうど重なったのです。実際外に出るとかなり”キョドって”しまいましたが、多くの方々と、あるいは作品と出会うことができました(ありがとうございました!)。添削も、返信を一晩開くことができませんでしたが、読んでほっとしました。もっと早く始めればよかった・・・・・・

          🔰欠詠の代わりに・・・・・・

          謎ヘッダー画像集2

          SNS(Twitterと携帯版mixi)のヘッダー画像は一人遊びで、今までの仕事で作った素材を使ったり、逆にヘッダーで作った素材を仕事で使ったりしています。月初めやイベントの時はだいたい替わるので、それとなく見てもらえると嬉しいです。 ・My Birthday ・April Fools' Day ・Easter ・May 2019 (Reiwa) ちなみにペンタブは持ってません^^;

          謎ヘッダー画像集2

          🔰短歌大会に出てみて

          土日に自由の利かない私は、まだ歌会や交流会などに出られていませんが、この一年で”短歌大会”に二回出席してきました(他に欠席したものもあります)。 前半では高名な歌人の方の講演があり、後半では詠草の一首一首について数人の評者さんから講評をいただき、その前後に優秀者が発表されるという流れでした。二回とも票は入りませんでしたが、良い勉強になりました。 ある短歌大会で隣にいらしたのは親世代より少し年上の気さくな女性。短歌を始めたきっかけから始まり、(女性として)仕事や家庭事情を抱

          🔰短歌大会に出てみて

          帰省/鉄道の4首

          月に数回通う実家に関する投稿です。>>前回(別窓) ・「冬の内はベゴニア中に入れること」父の言いつけ手帳で気づく ・父の知る花の数だけ積み上げて園芸雑誌を資源に返す ・三歳と新駅舎見て思い出す三歳の日に見た廃駅舎 ・「ママなんでぎんがてつどうってうかぶの」答えられずに夕空見やる 掲載外の投稿は鉄道に関するものでした。改作の上、またどこかで披露できればと思います。(2.見舞いの歌 の前半も鉄道関係です。) <塔 第66巻第4号(2019,4) 若葉集より 若月カコ〉あり

          帰省/鉄道の4首

          詩、歌、そして朗読

          詩歌は私にとって、うまく表現できない感覚を代弁してくれる存在、あるいは、文字や音から生まれるイメージによって楽しませてくれる存在でした。 好きな詩人の一人は故・川崎洋さん。「詩は たぶん」という短い詩にある 不完全な存在である人間に やさしくうなずくもの という一節に心が救われたことがあります。川崎さんは言葉の表現そのものについてもいくつか詩を書かれましたが、やさしくうなずきながら、何か切実なことを訴えていたように感じます。 前回、短歌づくりを早々と休みたくなったこと

          詩、歌、そして朗読

          8.音楽の歌7首 ~全休符~

          >>前回 2019年3月、8回目の投稿。自分の中の課題は、音楽しばりで詠むことと、家族全員を登場させることでした。(夫と母の歌は訳あって割愛します。) ↓ コーラスの演奏会の帰り道にて。 ・ミサ曲の余韻をひとりホールから持ち出し暮れの天へと放つ ↓ 夜泣きがやまない4歳児に、少し前、そしてすごく昔のことを思い出しました。 ・四年前の江戸子守唄なつかしく夜泣きなる唄いまなお続く (掲載外) ・蘇るいつかの父の子守唄 ゆりかごならぬカコ太郎の唄 ↓ 娘が習い事で「花は

          8.音楽の歌7首 ~全休符~