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シーバスの香草ホイル焼きを作ってみた

で釣ったシーバスを料理します

波打ち際から10m、足元から2mで釣れたので、キレイなシーバス

私は釣りをゲームでなく
現代に可能な、免許のいらない狩りと考えてるので

食べるのも
釣るのと同じくらい、大事で楽しいこと

それに、内臓とか血とか好きだから……
レッツスプラッター!

以前にでっかい真鯛を10匹くらい解体した時には
鱗もでっかくてウロコ取り専用の道具を使ったけど

これくらいのギリセイゴなら
出刃包丁で行けた

包丁は、たけふ菊人形の売店で買ったやつ

武生は刃物で有名らしく
柄無しで日本刀みたいに売られそうになったので
持ち手をリクエストしたら、このクソダサい色のを付けられた

職人のセンスとは……

鱗は爪と同じく、皮膚が変化したものなので
固くてもカルシウムでなくタンパク質なはず

これからシーバスを何匹も釣ってくことを考えると
鱗の活用方法も、実験して確立しとく必要がある

捨てずに、横に集めておいた

ちなみに、金沢には鱗町という
ややこしすぎて初見殺しの交差点がある

シーバス ネイキッド

背ビレの近くや、腹ビレの近く、おでこの鱗を
キレイに取ることにこだわらなければ、すぐ終わる作業だった

8:2の法則は、料理にも当てはまる

全体の20%の時間で、80%の完成度までは行けてしまうのに
完璧にこだわると、そこから4倍の時間が掛かってしまう

鱗を少し残したところで誤差なので
80%の完成度でやめるのがコツだと思う

まな板にクッキングペーパーを敷くと、血が染み込んで楽

スプラッターは省略

姿焼きにこだわらないので、まず頭を取った

頭を取るには、胸ビレの下にスッ……と包丁を差し込んで
フン!って押して切る

胸ビレって、ぜんぜん胸って位置に感じない……
エラビレって感じ

そのフン!の前に
おでこ部分の肉をなるべく残すために
数°傾けた直線を作ってから、フン!ってやる

その後の開腹は
いまできた頭だった部分の断面と
肛門とを1直線に割いて広げる

その際、頭側から肛門に向かう方向に切ると
始めはもう皮がない部分だから、簡単に包丁が入るメリットがあるけど
肛門に向かうにつれて、包丁に押されて
ウンコが出てきて、いやーんな感じィになってしまう

なので、逆方向がオススメで
包丁の先端を肛門に軽く刺して、腸を破らないように
頭側に向かって裂いてく

この際、別に魚の中心線で裂く必要はないワケだから
まな板に魚を置いた時の、上面側に寄った線でかまわない

頭側に向かうほど、包丁の刃の胴部分を
使う感じに、自然になってくはず


これで内臓とのご対面タイム

胃の中のベイトを確認する趣味の人もいるそうだけど
消化中のは見たくないし、臭いがイヤなので

私はいっさい組織を破らないことに
チャレンジしてます

特に、腹膜と、浮袋をキレイに残せた時が嬉しい

あと、肝臓はある意味、身よりもごちそうなので
確保しときたい

まだ夏だからか、この個体には
美味しそうな肝臓がなかった

外観が、魚から食品に変わった

30cm以上の魚でも
10cmくらいのアジと、捌き方は変わらず

捌いた結果の形も、あまり変わらない……

背ビレ

スズキ目の特徴は、トゲトゲした背ビレの形だけど
これがまさにスズキの背ビレ

日本料理の焼き物では、ヒレの形を残すのがプロらしく
塩で固めてガードするらしいけど

今回は焼き魚にしないので
良く考えたら、ウロコ取りの前に、ヒレを全部カットすれば痛くなかった

邪道! それはハサミ!

尾ビレもカット

出刃包丁はよく切れるけど
刃がカーブしてるので

カーブしてない、まな板との接地面が小さくて
ヒレの切断は、意外と難しい……

ハサミ最強!

3枚おろしを失敗しないための、保険の線

次に、両面宿儺の領域展開のように
3枚におろします

これも頭側からと、尾ビレ側からと
2通りあるのだろうけど、私は頭側からが好き

なぜなら
失敗しないための保険を掛けられるから

それが、上の写真で
魚のサイズが大きなほど有効

包丁の刃の長さよりも
魚のおなかから背中までの長さが、長い場合

包丁を横方向に動かすだけでは
おなか側しか切れてない or 背中側しか切れてない
って状況になるから

あらかじめ、背中側から背骨方向に向かって
4cmくらい切り込みを入れておき

3枚におろすときには、おなか側だけは
一気に尻尾まで切ってやる!
って感じに動かすと

背中とおなかの切り目が合流してくれて
まるで長い包丁で切ったかのような結果になる、という工夫

これが実力の限界

3枚におろしてる最中は、包丁で背骨の硬さを感じながら
移動させてくワケだけど

その結果、背骨が太い魚ほど
背骨の真横の身が残ってしまう……

これすら残さないには、どうしたらイイのだろう……?

さらに食品な外見になった

この背骨に当たってた中心線の
点々とした白い部分に、小骨がある

刺し身にする場合は、骨抜きでピン!ピン!と抜くのだけど
今回は刺し身じゃないので省略

3枚目をオーブンで素焼きした

ネコにあげたら
生意気にも食わなかったので

最終処分場

なんでも食べてくれる最強生物に託したら
頭の骨だけになってた

鱗も食べてくれた

この回収したカロリーで
卵を生んでたので、それは別の料理に使った

止まり木が落ちてるのは
何度セットしても、自動的に落とされるから

野菜も食べよう

説明し忘れてたけど、大事なルールとして

「自分で獲った動物と、穫った植物のみで料理する」
というレギュレーションがあります

この夏にシーバスを釣る!
って決めてたから、ミニな品種のパプリカも植えておいた

トマトは昨年にフルティカ?を植えてた場所から
勝手に生えた、実生のもの

1代くらいでは、まだ親の形質を保ってるのか
ちゃんとした実がなった

ハーブ園からの収穫

ネコは、スズキは食べないくせに
葉っぱはかじる

ニンニクは主食

生野菜も大事なので
キュウリも取ってきた

どうせ植えるなら、お店で買えない
トゲドゲな品種の1択

ニンニクは、でっかくなる日本の品種
(ジャンボニンニクじゃない。あれは玉ネギ)

ニンニクは、肥料も水もやらず
放置で育つのでオススメ

カットして並べると、デザインあ風になる法則

左上から
パプリカ黄色、パプリカ赤、ニンニク、
オレガノ(トリュフみたいなイイ匂いのハーブ)、
チャイブ(イタリアの細ネギ)、
ディル(IKEAのサーモンに掛かってるペーストの味)、
ディルシード(味は葉と同じ)

真ん中のクロスしてるのが、フェンネルシード
(インド料理屋のレジに置いてある、スカッとする種のナマ版)

ローズマリー(最強の臭み消し)、
フレンチタイム(タイムの中で特に美味い選抜品種。めっちゃイイ匂い)、
フェンネル(種よりは強烈でない。穫れすぎるのでカサ増しに)、
トマト(酸味は必要)、
バジル(入れすぎるとバジル味になるし、これくらいで充分)

調味料は作れない

調味料は、発酵系くらいしか自作してないので
市販品を使うしかない

オリーブオイルは、アルドイノという銘柄

全部同じじゃないですか、って思ってた私でも
アルドイノだけは味の違いが分かったので採用

なんかこう、オリーブの樹液が混じったような
原始的な雑味があって好き

塩は、トリュフ塩をもらったので
こういう少量だけ必要な時に、徐々に使ってるけど
クソ美味い

あとは、ケイパー

薔薇のつぼみのピクルスのことで
これ単体でも、酸っぱ美味い

料理を、本格風……ってハッタリ効かすには
酸っぱさが大事だと思う

ケッパーとも呼ぶらしいけど、私はケイパー派
(容器にそう書いてるし……)

トリコロール(イタリア)

初めてのシーバスは、バターホイル焼きにしようと決めてた

なぜなら、失敗しようがないから!

緑が消えた……

上手に焼けました

……が、このままでは美味しそうに見えないので……

緑が復活!

ダメ押しのチャイブ(イタリア細ネギ)!

最後に、最強の調味料であるPhotoshopを投入し、完成!

やっぱりPhotoshopさえあれば、たいていの料理は美味しく見える!

実際に美味しいのです

評価は「¥2,500円くらいの味」でした

材料は(ほぼ)無料なので、合格といえます

サイレントアサシンが¥1,600くらいで
この次の釣行でロストしてるけど、考えないことにします

残り1枚のゆくえ

3枚おろしの、残り1枚はオーブン焼きにしました

バターがないので、食感がカスカスだけど
スズキの味は、こっちのほうが残ってる

もっと脂の乗ったサイズを釣りたい!

っていうか、もっと量を食べたい!

つまり、デカいやつをもっと釣りたい、2023秋!


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