セルビア人の友達にプレゼントを送って1000ディナール払わせた話

今回のタイトルですが、遅ればせながら先日、コソボがセルビアとボスニアへの関税を撤廃したというニュースを見て思い出したことがありました。

日本もそれやってくれないかな。
というのも、私はセルビアに国際便を送って、友達にけっこうな額の税金を払わせてしまったことがあるんです。

多分今海外などにお住まいで、高額な関税に泣かされた経験のある方は、タイトルを見ただけで、あっ(察し)となってくれると思うのですが、そういう話はソーシャルメディアの海外生活トピックで、イギリスの方に多かったですね。

5000円の商品を受け取るのに28ポンドの税金がかかったとか、ブランド物で正直に金額を書いたら2箱で500ポンド払えと言われたとか、英国はお金を取ることに関しては迅速で、さっさと請求してくるけどなかなか返ってこないとか。

セルビアはまだ日本とのかかわりが少なくて、情報が少ないものの、今はオンライン英会話等でセルビアの先生方もすごく増えています。
私がセルビアという国のことを知ったのも、DMM英会話がきっかけです。

それでソーシャルメディア等の付き合いも増えて、今回の事件に至ったわけですが…セルビアにお友達がいて、これから何か送ろうという機会がある方、あるいはこれからセルビアに住んで日本から何か送られる機会があるかもという方も、もしよかったら参考にして頂けると幸いです。

今までネットのツィッターのつぶやきやコラムで参考にさせてもらったことがたくさんあるので、私自身も読んでくれる方にとって、転ばぬ先の杖になるような記事を目指しています。

ことの始まりはやはりDMM英会話。
お気に入りの先生の一人がセルビア人で、彼との話をはずませたくて図書館でセルビア語の教科書を借りてきました。
それを見せながら話をしたらやっぱりとても喜んでくれて、ツィッターでも自分が覚えたセルビア語の話などをUPしたら、セルビア人の女の子たちが話しかけてくれてフォローしてくれました。皆優しい(*´▽`*)

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他のソーシャルメディアでもセルビア人の友達が出来ました。
先方も日本語に興味があって、最初は日本語とセルビア語の交換レッスンでもしようかって話だったのですが、お互いに難しい言語すぎてグダグダになり、結局英語でおしゃべりしています。

そんなある日、そのセルビア人の友達に自分のぬいぐるみメジャーを見せる機会がありました。

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これは管理栄養士の伊達友美さんという方の「赤身肉女子会」というパーティでいただいたものです。

※当時参加料がたったの1000円でオージーラムのフルコース、おみやげにレシピ本やこのプレゼントがついてくるという夢のようなイベントがあって、運よく当選しました。

オージーラムのしっぽを引っ張ればメジャー、片面はセンチメートル単位、片面はインチフィート単位というグローバルスタンダード仕様。

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これを見て彼は、「それ買いたい! どこで売っているの?」と目をキラキラさせて聞いてきました。

彼は男の子ですが可愛いものが大好きで、いつもお洒落なものに囲まれていてよく動物の画像や動画、可愛いグッズなどを見せてくれます。日本でいうとサンリオ男子って感じでしょうか。本人も可愛いけど。

「あーこれ非売品だったんだよね。でもちょっと待って」
とネットでぐぐったら、メルカリやヤフオクで見つかって、しかもわりと良心的な価格でした。

「ネットで手に入るけど、国内発送のみだから、セルビアで買うのは難しいと思うの…えーっと、POBOXとかある?」
と一応聞いてみました。

「郵便局に住所を作って、私にあなたの本当の住所を知らせることなくそちらが受け取ることができるようなシステムがあれば、よかったら送るよ」

いくらネットで仲良しで、しょっちゅうお喋りしているといっても、直接会ったことがない私に住所を教えるのは嫌かもしれないと思ったので。

すると彼は、私に自分の住所を教えること自体は全然かまわない、と言ってくれました。ありがとう、信用してくれて。

「でもいくらかかる?」と送金してくれようとしたので、「いやいいいのいいの、いつも英語をただで教えてもらっているようなものだから、そのお礼?」と。

日本語とセルビアの交換レッスンの件はお互いに忘却の彼方ですが、英語は彼の方が圧倒的に上手く、私が彼に正しい言い回しを教えてもらったり、訂正してもらうことはしょっちゅうありますが、その逆はありません。

「だからクリスマスプレゼントにしようよ」と言うと向こうも喜んでくれて、「じゃあ僕からもセルビアのプレゼント送るね」と言ってくれました。

しかし…ここで驚いたのは、セルビアにはEMSが使えないということ。
私の兄はアメリカに住んでいて、元カレもアメリカ人だったので、私にとっては国際便=EMSでした。
なんでもEMSで送っていたのに、今回はそれが使えません。

ベオグラードとか一部の大きな都市では使えるとも聞いたのですが、その友達が住んでいる地域は無理だったようです。

それで国際Eパケットというものを利用することにしましたが、これが結構めんどくさい。
荷物に貼る専用の伝票用パッチ(ビニール袋)が必要だということ、しかもパッチを取り寄せるのに5営業日かかるらしいです。

郵便局の窓口でも受け取ることは出来るらしいのですが、特殊なマシンを置いている大きな局で、しかもただ行けばいいというわけでもなく色々と用意するものがあって…と、読んでいるだけで睡魔が襲ってくるような面倒な手順がつらつら書かれていたので、結局日本郵便のホームぺージからネットで申し込んで取り寄せました。

5営業日ということでしたが2日で届いて、料金もEMSより少し安いです。送料無料で、10セットくらい送ってもらえました。

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そして無事発送。せっかくだからぬいぐるみメジャーだけは勿体ないとクリスマスカードも買って、彼が飼っているハムスターに似たハムグッズとかおしゃれな文具とかハンドミラーとか色々つめて送りました。

12月はホリデーシーズンなのでけっこう時間がかかりましたが、3週間ほどで到着。
経過も日本郵便さんは逐一報告してくれたし、二週間目に心配になって調査依頼とかもお願いしちゃったのですが、(止まっている局に催促のFAXを送ってもらうというシステムです)その時の対応もとても良かったです。

彼は届いたプレゼントをとても喜んでくれて、ビデオチャットで私に受け取ったプレゼントを一つ一つ見せてくれながら、「このハムスターファイルすごく可愛い」、「この鍵付き日記はすごく美しい、てかもったいなくて使えない!」とコメントをしてくれて、本当に送ってよかったなあと温かい気持ちになりました。

しかしその数日後。

私のアメリカ人の姪たちにクリスマスプレゼントを贈る話をしていたのですが。
「小さいうちはキティグッズでよかったけど、ある程度成長するとねー、もっとおしゃれなものを送ってあげたほうがいいのかなあ」
なんて雑談していたら、
「それ大丈夫かなあ。あー…この間、君の荷物を受け取る時、税金がかかったって話した?」と少し困ったように笑いながら言われました。

えっ。

「私の荷物受け取る時、お金払ったってこと…? それ、いくらだった?」
と聞くと、なんと1000ディナール。

日本円で1000円くらいですが、セルビアの物価で1000ディナールというとけっこう大金です…セルビアの先生に、1000ディナールでバレエ鑑賞できるとかフルコースとか食べられるって聞いた気ががががが。

「うわあ、ごめんごめん! 知らなかった! つかそれ払う! 今すぐ払う! ペイパルでいい?!」
と取り乱してまくしたてると、
「いや、本当にいいんだよ、君は知らなかったんだし、プレゼントすごく嬉しかったし」
と穏やかに笑ってくれましたが。

しかし…今まで結構国際便は使ってきたものの、関税なんて聞いたことがなかったんですが。関税? なにそれ、おいしいの?

EMSばかり使っていた、というのが原因の一つみたいです。
EMSを使えば必ず関税がかからないというわけではないのですが、税関の検査能力に限界があるので、大量の荷物をさばく必要があるEMSでは、チェックがなされない場合があるとか。

で、関税にも色々あって、イギリスなら25ポンド以下は税金かからないとか、食べ物には税金かからないとか、ルールがあるみたいですね…。

何も知らなかったのでバカ正直に送るプレゼントの値段をそのまま書いてしまい、送った品の合計金額は全部で3900円でした、私の場合(嘆息)

本当に申し訳ないと思いつつ、彼とはその後も仲良しでまだ交流は続いています。


関税についていろいろ調べて、食べ物と中古の安いものは税金がかからないという情報を得たので、性懲りもなくその後2月に国際Eパケットで彼にバレンタインのプレゼントを送りました。

「あなたに送りたいものがあるけど、また税金かかったら悪いかな」と言ったら、1000ディナール払ってでも私が送ってくれるものは欲しいと言ってくれたので(笑)

そっちは無税で届きました。チョコレートと中古の本は税金がかかりませんでした、ひゃっほう。

なので今回の結論。
国際Eパケットでは3900円以上で文房具やグッズを入れると関税が1000円かかってしまったけど、食品と中古品で合計1400円の時は関税はかかりませんでした

イギリスなら25ポンド以下なら関税はかからない、という話を聞いたのですが、セルビアでは何円以下ならかからない、という基準の金額というのはわかりませんでした。(もしご存じの方がいらしたらご一報ください)概ね関税にはあまり明確な基準がなく、請求されてビックリ、ということが結構あるみたいです…。

とりあえず送ったときのコピー、比較してご覧ください。

悪い見本、友達に1000ディナール以上払わせる羽目になった送り状。
皆は俺みたいになるな。

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無税で届いたほうの送り状はこちらです。

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要は送りたいものにUSEDって書くか、値段を安めに書けばよくね?と思われるかもしれませんが、税金対策に新品のものをUSEDと書くと脱税になってしまうし、何かあったときに弁償等の補償がなくなるので、ご利用は計画的に。

あと関係ないけどセルビアって住所すっごく短いですね…。
初めて聞いたとき、「えっ…それで全部? 本当にそれで届くの?」と疑ってしまい、「届くよお!」と笑いながら言われました。
それでいて人名はやたらめったら長い謎。

ちなみにその友達のことはいつもニックネームで呼んでいますが、彼の本名は未だに舌噛みそうになって言えません。要練習。

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