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この街の空気感

日々の刺激から一歩引いて、一息ついてみる。

そうすると、自分がどれだけ息をしていなかったか気づく。東京で生活する上で、個人的に経験しがちな怖い幻想だ。この街は独特な魅力と威圧感が漂う。呼吸が胸で滞っていたことを気づきにくい、暮らしやすさに包まれた生きにくさがある。東京から離れ、海外の地に足をつける、ぱっと肩の力が抜ける。あれは何なのだろうか。空の抜けが違うのは影響があると思ってしまう。

でも、私は東京が好きだから、東京を拠点の1つとする。幸せなことに好きな人がいっぱいここにいる。

本質に戻ると、ただ生きてれば立派だと思う。ホント。歩行者信号が青になりすれ違う人は、すごい重い何かを抱えるいるように見える。電車を乗っていても同様だ。私は未だに、人身事故がここまで日々の一部になっていることを恐ろしく感じる。マンハッタンでも電車が止まるのが日常茶飯事だが、それは単にアメリカのインフラの経年劣化が原因だ。

でも、このような文字を並べてもまるで意味はない。いろいろ求められる時代でもあり、社会の仕組みでもあるので、ただ生きてるだけでいいなんて思えるわけもないだろう。生きてるだけで、年金や税金、暮らすだけにかかる費用の納付書が届く。社会貢献という言葉は都合よすぎると思うが、社会の中で暮らすものとして、責任が生まれるのはわかる。

でも東京で漂う空気は、このような責任より、自分自身に期待するパフォーマンスが高いのものから成り立っている気もする。真面目な人が多い。もちろんそうでない人もいる。が、楽観視する傾向は他の国に比べると少ない気がする。あくまで個人のざっくりした見解だ。

私はまだ東京のなにもわかってないと思う。だからこそ、皆さんに聞きたい。ただ、生きているだけで偉い、とハードルを下げるのは、私は悪くないと思いますが、みなさんはどう思いますか。東京と言っても、エリアによって違いますが、街をどう感じてますか?

密かにマウイの次撮るものは東京を要素として入れたいから、考えを巡らせている静かでない夜(他の患者さんのいびきが大部屋に響く)。ありがちなことしかまだ言ってないが、どうなるかは楽しみだ。

ちなみに、Wong Kar Waiの『恋する惑星』は街が主人公だという文を読んだことがあって、なんかすごくロマンを感じたのを覚えている。街が観る人は面白いのでないだろうか。

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