見出し画像

感覚を細分化すると

昨夜は、中学校の頃からの友達と四年ぶりに会った。
彼は、生活リズムに関しても、買い物や旅行もかなり計画的に物事を進めていく人だ。
感覚人間の私とは、正反対。
生活への向き合い方がこんなにも違っても、一緒にお酒を楽しく飲めて、ごはんも共にできるからすごく良い。そしてお互いにない部分・違う決断の仕方を教え合える貴重な友情だ。

家に戻り、22時からは土日の撮影の準備の打合せが始まった。結局4時間くらいお話しは続いたが、効率の悪い長い会議だったわけではなく、とても身になる話が積もった。

この打合せでも話にでたのは、感覚。
話のタネとなったのは、私が最近日英字幕を作るとき基本感覚でやっているということだった。フィーリングやセンスで進めらる作業は速いし楽しい。それで成果物が評価をもらえるレベルなのであれば、問題はないと思う。もちろん、感覚でやっていて、注意が行き届いてなかったりで、成果物のクオリティーが下がっていたら話にはならない。結果次第の話ではある。
が、ありがたいことに評価は今のところいただけているので、字幕に関しては感覚を重視したいと思う。その上、もう少しその感覚を細分化して、ちゃんとクライエントに伝えられるようにはしたい。これが次のステップだと思っている。

フィーリング(感覚)とロジック(論理)のバランスはなかなか難しく感じる。私、結構大きい判断をわりかしフィーリングでしがち。これはよくも悪くもだと思う。
例えば、新卒のお仕事の行先をまぁ誰も知らない島国にしようというチョイスや、地域おこし協力隊での着任地を敦賀市にしたことなど。いまだに印象に残っているのは、着任の日に敦賀のメディアが駆けつけてくれて、「なぜ敦賀を選んだのですか?」と聞いてくれた。ほんとにバカげた答えをした。「敦賀の青と白が好きだからです。」と。
報道関係の皆様のポカーンとした顔はとても印象に残っている。使いやすい回答をしなかったことを少し申し訳なく思った。

でも、言ったことにはウソはなかった。敦賀に初めて足を運んだとき、広いアーケードの道はとても白く輝いていて、それを包むように青い空が広がっていた。アーケードの延長線上には開いた港が待っていた。正直、日本の他市町で感じたことない感覚であった。

もちろんこの様な判断の裏には何時間も頭を抱えて、色々な選択肢を天秤にかけている自分もいる。ただ、結局フィーリングで惹かれているほうを選ぶ結論になってはいる。

しかしながら、これは経験値のおかげで変わりつつある気もしている。痛い経験もしているからこそ、頭を突っ込む前にもう少し慎重に要素をみたり、その場所や人にことを知ってから身を託すようになっている。これは特に今、マウイのドキュメンタリーを進めているうえで鍛えられている力である。プロデューサーという役割もこなす必要があるので、計画性、予算のことや、とにかく先と全体図が見える状態を保たなくてはならない。監督として、感覚を重視して、周りのスタッフがその感覚を尊重してくれたりその感覚を技術的に現実に落とし込んでくれる環境とは全く違う。監督作のときどれだけ周りに支えられ、甘やかされていたのかもつくづく感じる(スタッフには感謝しかない)。今は、ほんとに不慣れで難しい。まぁでも何事も経験ということで・・・
今日も青い空の下、コツコツ頑張りましょう。

今週末の撮影が本当楽しみ。やっぱ、現場が一番。物語と機材に触れている時間が一番生きているということを感じる。
みなさんも、良い一日、そして素敵な週末を。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?