月9ドラマ『海のはじまり』が終わった。終わってしまった。これからもうみんなの姿を見れないと思うと寂しすぎる。でも、私の中でいなかったことにはならない。ちゃんと、みんな、いた。ということを希望にして、これから生きていきます。
ということで、この記事は私が毎日書いている日記の、『海のはじまり』の感想部分を少しだけ編集してまとめたものです。日記の中で感想を書き記していたのですが、別記事にしてまとめてみようということで、各話ごとにまとめています。先の展開を全く知らない当時の私の感想と、それを読み返して今どう思っているかの感想も軽く書いていきたいと思います。
○第1話
そもそも、『海のはじまり』は、『いちばんすきな花』というドラマで生方美久という脚本家を知り、それきっかけで見ようと思ったドラマだ。あらすじやキャストなど、前情報は何も見ていない段階で見始めたので、重い展開に少々困惑する部分があった。また、私は子役の演技を苦手としており、まだ世界に全然入り込めていない私の様子が分かる。
1話で水季が夏に向けて言った、「"はい"か"いいえ"だけで答えれる質問ってあんまりないですよ」という台詞、最終話では弥生が夏に向けて言っていた。素敵な台詞だと思ってたけど、1話で出てきていていたんだな。日記に書いてなかったら気付いていなかった。
○第2話
2話にして子役の演技に慣れてきた私。1話ではそこまで高い熱量を見せてはいなかったが、徐々にハマりの片鱗を見せつつある。あと、最終話視聴後の一番好きな人は、津野となりました。弥生は惜しくも2番目。でも2人ともめっちゃ好きだな~。
○第3話
3話時点でもう感想もだいぶ長くなっていて、ちゃんとハマっている。3話の、海が弥生を素通りして夏に抱きつくシーン、その時の衝撃をいまだに覚えている。それをやるか!という。思えば、このシーンでこのドラマがひと味もふた味も違うということを認識したのかもしれない。この時点では、水季のことがまだあんまり描かれていないので、水季の行動に対する疑問は結構あった。
○第4話
弥生のことをもっと好きになった回。
このドラマの悪役と言われたら、多分夏の(血の繋がっている)父親か、弥生の元カノをあげると思うけど、2人とも全然悪役ではないのが良い。嫌な感じの人ではあるのだけど、「いそう~」というリアルさを2人とも持っている。
「みかん食べながらしちゃいけない話とかないでしょ」→これ、このドラマの好きな台詞トップ3に入ります。
○第5話
この回はかなり平穏で、日常回的な立ち位置だ。笑える場面もたくさんあって、かなり好きな回。
○第6話
「同じ人に一冊で二回会える」という台詞、3話で出てきた「フィルムだから、すぐに見れない。今度会う時」という台詞と、言ってることが結構似てる気がする。一回会った時から、二回目があることを確信できる関係性の良さ。あと、津野への愛がだんだんと高まりつつあって面白い。
○第7話
「みかんのヨーグルトなくて......」→「みかんとヨーグルト買ってきたんですか」とかもそうだけど、このドラマは本当に細かいところに、言葉遣いや言い回しへのこだわりを感じるんだよな。
○第8話
1話で感じていた海への厳しめの目線がもう完全に甘くなっていて、うみちゃんかわいい、になっている。
津野と弥生の絡みは最終話でも出てきたけど、やっぱりこの2人の空気感は凄く安心する。他人すぎて。
○特別編
個人的には1位の回。本当に凄すぎる回だ。これ、特別編で本来は放送されない予定だったから、私が見ていない可能性もあったと考えると恐ろしい。素晴らしい回だ。そして、津野への愛が完全に爆発する回でもあります。
○第9話
神回!1話で予想していた展開とは真逆とも言える展開になったのだけど、でも、ちゃんと納得感があったんだよな。2人の別れは、2人にとっても、見ている人にとっても辛くて悲しいものだったけど、必要なものだったような気がしている。
最後のところ、今読み返すとかなり熱いことを書いてるな。
○第10話
「親にだけ押し付けられてきた負担を、うまく周りの大人たちが分担して、みんなで子育てをしていくという結末に落ち着きそうだ」→本当にその通りになっている。夏がうまく甘えることができたからこそ、"外部"の人間になってしまった津野も弥生も、大好きな海ちゃんと会い続けることができる。親にしかできない領域はもちろん現実的にあると思うのだけど、でも、それって私たちが考えているよりももっと狭いものなのではないだろうか。
○第11話
今思うと、最終話に繋がる完璧な1話だったな。弥生との関係が清算されて、次は夏と海、そして水季の方にグッとピントがあっていく。夏が仕事を変えるのか、海が転校するのか、そのまま海が祖父母の家で暮らすのか、色々と選択肢がある中で、当たり前だけど正解はないし、提示されもしない。でも、ドラマ内でみんなの意見が提示されて、場に揃った中で選ばれたから、ドラマとしてすごくフェアだなという気がした。何かの選択肢を、都合よく見ないフリをしていない。
○第12話
冒頭の場面は本当に鳥肌がたった。これまで描かれることがなかった(理想の?)生活を、水季がいない中で見せてくる残酷さ、命の、どうしようもない儚さ。
夏の家にみんなが集まってくる展開は、『いちばんすきな花』でもあった。最終話特有の、登場人物が全員大集合するワクワク感が好き。でも、唯一特徴的なのが、夏がこの場に参加していないということだ。
○最後に
長々と書いた感想を読んでくれたみなさん、ありがとうございます。そして『海のはじまり』を作ってくださった方たちも、本当にありがとうございます。毎話毎話たくさん語って、言うことがないと思うくらい完璧な回でも、たくさん語って、私にとってとても大切なドラマになりました。