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「個別最適な学び」をやってみて雑感 その1

令和5年度も終わろうとしています。

今年度のテーマは「個別最適な学びの実践」でした。自分の中では自由進度学習や自己調整力などのバズワードとごっちゃになっていたのが、今年学び直し、すっきりしたのもあり、授業にこの「個別最適な学び」のエッセンスを取り入れてみるか~、まずはエイっとやってみようのスタンスで挑んでみました。その中で感じたことをnoteします。今回は第1弾。

個別最適な学びには「目標」がないと学習が散漫になる

個別最適な学びにはいくつかの形があります。

(1)完全習得学習
一斉指導をした後、テストが行われ、クリアした生徒は発展的な学習へ進み、クリアできなかった生徒は、補充学習をする。
(2)自由進度学習
自分のペースで進める学習。テストが行われ、一つの課題が終わったら次へ進む。できなかったらまた学習し、またテストを受ける。
(3)到達度別学習
到達度に応じたグループを作り、それぞれに合わせた学習を行う。習熟度別学習みたいなもんかな。
(4)課題選択学習
自分の学習スタイルや興味関心に合わせて学習する。一斉指導の後に、学習方法や学習内容を別にして行う。
例:比較・最上級を学習した後に、クイズを作ってもいいし、読んでもいいし、文法問題を解きまくるでもいいし、友達とやってもいいみたいな?
(5)課題設定学習
各教科の発展学習や、総合的な学習で行われることが多い。自分で課題を設定して学習する。上の課題選択学習との違いは、「自分で設定すること」かな?

今年度は課題選択学習を中心にやりました。令和6年度大きく分けて2タイプの「個別最適な学び」をしました。

一つはリテリングを行ったとき、もう一つは受験期に入った3年生や定期テスト前のテスト勉強の時期の授業の2、3年生です。

(1)リテリングにおける個別最適な学び

この時はリテリングをするために、こちらから評価基準・規準を与えて学習活動をしました。生徒は一人一人最終目標を決めて学習に取り組むのですが、到達目標は一人一人違いました。評価基準は発音、文の熟達度、内容なのですが、Aさんは「すべてA評価をとる」としたり、Bさんは「文の熟達度はAで他はBでいい」といった目標設定をします。

(2)受験期・定期テスト前の個別最適な学び

この時は受験前・定期テスト前に、自分がやりたい勉強をしようと選択をさせて、学習するスタイルでした。もちろん生徒は入試や定期テストでよい結果を収めたいと考えてはいますが、リテリングの時のような明確な目標は設定してません。

この2つのスタイルで個別最適な学びをしてみたのですが、生徒の振り返りや、生徒の学習の様子を見てみると、充実していたり、集中していたりしたのは明らかにリテリングの学習でした。目標がはっきりしていることにより取り組みやすいのでしょうか。また振り返りには「自分の学習に対する取り組み方」や「学習方法そのものに関する自分の内省」も書くようにどちらも伝えていたのですが、リテリングの振り返り、つまり明確な目標のある活動のほうが振り返りの記述が具体的であり、メタ認知能力が育っていると感じました。



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