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(短編小説)「時間~柿崎零華12ヵ月連続シリーズ~」(全12編)

とある日の事だった。東京のとある高校に努める一人の女性教師である細川奈々は夜、職員室で間もなく実施される修学旅行について、書類を作っていた。
自分はこの学校に赴任して早4年、いつも同じ3年生の担当になり、いつの間にか、必ず行くことになる修学旅行や卒業旅行の書類は自分が作成する担当になっていた。
自分の性格上。与えられた仕事は最後まで必死にこなすというポリシーでやってきたが、さすがに4回目になると、さぼりたくもなく。いや正直言ってさぼりたい。
毎年必ず沖縄県に行くことになっていたが、校長からの提案で卒業旅行は沖縄にして、修学旅行は違う場所はどうかということで、必死に案を練っていた。

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