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邦楽名曲選1 飛鳥~平安

2022年10月8日(土)、国立劇場に、邦楽名曲選を見に行きました。
初代国立劇場のさよなら公演の一環で、名曲が選ばれました。
私は音楽には本当に詳しくなく恐縮ですが、参加させて頂きました。

ここでいう「邦楽」とは、江戸時代を中心に発展した近世邦楽を指すようです。名曲選1は、飛鳥時代から平安時代を対象とした作品の特集でした。
どのようなテーマが、楽曲創作の対象となったのか、私はその点だけでも楽しむことができました。
以下、各作品についての個人的なメモです。

■用明天皇道行
以下、筋書の説明と詞章から少しまとめます。
用明天皇が、豊後国(現在の大分県)「真野長者」の娘「玉世姫」を尋ねて、瀬戸内海を船で廻る際の船頭とのやりとりを描いています。
大物の浦(現在の兵庫県尼崎市)を出て、井出の浜、御影の森(神戸)、兵庫の浦、須磨の浦、明石の里、淡路島、四国の讃岐路(香川)、阿波山(徳島の剣山)、網の浦、伊予の海(愛媛)、土佐の大崎、名越山などの地名が並びます。
航海する用明天皇が、どのように路を辿り、どよのうな風景を眺めたのか想像できます。

音楽は一中節(いっちゅうぶし)。Wikipediaによると、浄瑠璃の一種だそうで、義太夫節とは逆に温雅で叙情的な表現と記されていました。全体的に上品かつ温雅、重厚という表現もありました。三味線で演奏され、ここら辺も、今後聞き分けられるよう気をつけていきたいです。

■新青柳
『源氏物語』の「若菜上」の蹴鞠の場面とのことです。柏木が女三の宮を見初めてしま場面のようです。

インターネットで調べてみると、手事物(てごともの)といって、三曲の音楽である地歌(ぢうた、三味線・三絃)、筝曲(そうきょく、こと)、胡弓(今回は尺八)で演奏される楽曲形式のようでした。
筋書にもありましたが、確かに、三絃と筝の「掛合」が聴きどころでした。

■喜撰
平安時代の六歌仙を題材とした曲で、茶屋女のお梶(小野小町に見立てられる)を口説く喜撰法師の姿が、清元と長唄の掛合で演奏されていました。

「チョボクレ」という言葉が出てきましたが、インターネットによると、「ちょんがれ」ともいわれ、門付(かどづけ)芸のようです。

■船弁慶
長唄の大曲。舞台も、銀屏風に青い毛氈に変わっていました。
能で『船弁慶』があることは知っていましたが、観たことはなく不勉強です。
前半は、船出、静御前との別れ、後半は平知盛が出てきます。

※後半になるほど、記載が少なくなってしまったのですが、とりあえずアップして、必要に応じて追記したいと思います。



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