生きていて欲しかった女性たち
長く生きていると、当然、周りから人がいなくなる。
あの人はどうしているのか、とフト思い、
「あれ、どうしてあの人はいないんだろう。そうか・・死んだのか・・」
と思うことが多くなる。
60代の私は、老人としては若いほうだが、それでも、そういう人が多くなった(たいがい夜、布団に入ってから思い出す)。
ここでは、私とほぼ同世代の、有名人女性にしぼり、そういう人を挙げてみたい。
彼女たちは、若い時から有名だったので、なんとなく人生の同伴者のように感じていた。
才能があり、輝いていたのに、惜しくも早く亡くなってしまった女性たちだ。皆、生きていればまだ60代だった(没年の早いほうから並べた)
1 如月小春(劇作家 1956年生まれ)
2000年、44歳で没 クモ膜下出血
生きていれば66歳
二十歳くらいから劇作家として注目され、野田秀樹らと80年代小劇場ブームの主役だった。まさに同世代のフロントランナーだった。何度か、すれ違うように会ったことがあり、いかにも才気に溢れてハツラツとした姿が忘れられない。
2 清水由貴子(タレント 1959年生まれ)
2009年、49歳で没 自殺
生きていれば62歳
もともとは榊原郁恵と同期のアイドル歌手だが、「欽ちゃんファミリー」の「ゆっこ」として親しまれた。優等生イメージがあったため、母親の介護に疲れての自殺は、なおさら痛ましく悲しい出来事だった。
3 栗本薫(作家 1953年生まれ)
2009年、56歳で没 すい臓がん
生きていれば69歳
中島梓名の評論とともに、多産な才能は同世代で抜きん出ていた。同じ業界なので何度か会ったが、あまりに多才で、この世に居場所がない感じだった。死の直前までの闘病記(「転移」)があり、私は何度も読み返した。
4 山口美江(タレント 1960年生まれ)
2011年、51歳で没 病死(心不全)
生きていれば61歳
「しば漬け食べたい」のCMが有名だが、もともとはバイリンガルのキャスターだった。私にとっては、80年代のバブル期の記憶にピッタリ重なる人だ(私はファンだった)。キラキラしたイメージがあっただけに、その孤独死は意外であり、一つの時代の終わりを感じさせて印象的だった。
5 シーナ(シーナ&ザ・ロケッツ 1953年生まれ)
2015年、61歳で没 子宮頸がん
生きていれば68歳
本名鮎川悦子。九州の私の地元では早くから有名だった。鮎川誠とともに、メジャーになる前の姿を見ていた。活力の塊のようで、地元の誇りでもあったので、亡くなったのは寂しい。
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