ダイニングテーブルと暗闇
23歳まで過ごした実家を思い起こすとき、真っ先に思い出すのはダイニングテーブル付近の光景だった。
そのテーブルには、大量の書類が置いてあった。
レシート、ファックス、葉書、ダイレクトメール。さまざまな種類の紙が、山のように積み重なって机を覆い隠している。下にいくほど年単位で古くなり、地層のようになっていた。テーブルの下にも紙がたくさんあって、足を伸ばすことはできない。
天板には、ほんの少しの余白しかなかったので、とくに食事のときは苦労した。お皿が置ききれないときは書類の山に