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北海道上川町の会社『EFC』の社外取締役になりましたエイエイオー


会社はめんどくさいけれど、おもしろい。そこには責任(=借金)を背負ってだれかを雇用し、文化と経済を四輪駆動でぶんまわすようなダイナミックさがあるからです。ただし、振り落とされないように歯を食いしばって生きるため、歯ぐきから血が出ます。

Huuuuはもうすぐ設立して8年。取締役4名、社員4名。毎年、会社の形と意識を少しずつ変えているものの、新たな視点をもっと増やしていく必要がある。

ほどよい距離で違う会社や土地と関わることはだいぶやっているほうだけれど、千葉雄喜のチーム友達「契り!契り!」的な姿勢で覚悟を差し出すような役割に挑んでみることにしました。

それが……

北海道上川町に拠点を置く『EFC inc.』の社外取締役になる

左から蝦夷丸、陽平くん、柿次郎

ジモコロの札幌取材で知り合ったEFCの絹張蝦夷丸くんとはもう9年ぐらいの付き合いで、代表の志水陽平くんは3年ぐらい前に層雲峡ホステルで挨拶したのかな。彼らが持っている柔らかい空気感は北海道の土地に由来している気がしてならないし、上川町・層雲峡エリアのポテンシャルは「自然×雪山」の文脈でも今後もっと注目されると思っています。

強い関心を持てた大きな理由のひとつに、自分が住んでいる長野県信濃町との近似性があります。人口規模(信濃町は約7600人、上川町は約3200人)、主要空港との距離感(共に車で約40分)、雪質最高な山が近い etc…。どこか似ている…! 

雪山の資源を軸としたスノーリゾート開発が新潟県・妙高で進んでいて、5年以内に大きな流れが生まれるんだろうなと。いつか信濃町周辺で店舗事業なのか、ホテル事業なのか……とにかく自分が惚れて住んだ地域でなにかやっちゃう宿命があるんです。いや、性分かもしれない。それはパカーンでやる可能性も高い。そんなことを漠然と考えているのが前提です。

ある日、お酒を飲んでいたら「あっ、EFCの社外取締役になりたい!」とアルコールの神様が肩を叩いてくれたんですよね。「お金いらないからEFCの社外取締役になれたらと思うんだけどどうかな?」と、すぐに蝦夷丸に電話したら「いいんですか〜!?」のリアクション。もちろん勢いだけで関わるのは早急なので、そこから時間を置いてお互いにじっくり考えた上での決断となりました。

Huuuuも社外取締役の望月重太朗さんを迎えているんですが、この経験がめちゃめちゃ大きいんですよね。ゆるやかなナナメの関係性は、事業を進める上でドラえもん的な金言を与えてもらえたり、ぼくとは全く違う経験値を積んだ先輩経営者の第三者視点はブレーキとケアに繋がったり、新しい仕事を作ってくれたりなど、マジでいいことしかない……!改めて重太朗さんに感謝の気持ちを伝えたいです。

具体的に0円社外取締役って何をするのか? ぼんやりすぎるんですが、基本悪いことはありません。報酬設定がないことで優先度は下がるかもしれませんが、ベースはコミュニケーションになると思います。こっちとしては彼らの事業性から学ぶことがたくさんあるので、お金以上の価値がある。

・長野と北海道を行き来しあって遊ぶ
・定期的にMTGをして壁打ちの相手になる
・揉め事が発生したら間に入って「まぁまぁ」と仲裁に入る
・スキルセットを交換して学び合ったり、一緒に事業できるかもしれない
・お互いの会社メンバーの交流を増やして、自律と連帯を促す(孤立を減らす!
・連帯意識の中で一緒に歳をとっていける!(これ重要かも)

お節介おじさんとして重要なのは、陽平くんと蝦夷丸のツートップの真ん中に入ってあげることなのかなと思っていて。二人とも個性とキャラがぜんぜん違うからこそ尊敬しあって共存できる。それでももしもの危機が起きたときにアラジンみたいに私を呼んでくれるだけでOK。ローカルで大胆な事業を仕掛ける彼ら彼女たちの生活と暮らしに、暗い影が落ちないよう見守りたい気持ちがあるんですよね。

土地を超えた連帯から生まれる安心感が、個々の自律を促す装置になると信じています。応答する相手は多いほうが人生絶対楽しいでしょ。そして気持ちよく反応できる人を増やすのが、おれたちの使命なんだよ。

旭川で飲んだときに「二人でみうらじゅんとリリーフランキーになろうな!」と約束をした


そもそもEFCってどんな会社なのか?を調べて書こうと思ったんですが、めんどくさかったので初めてChat GPTに頼りました。間違ってる可能性もありますが、参考までに。合ってる??

北海道の「Earth Friends Camp(EFC)」は、アウトドア活動や地域活性化を軸とした多岐にわたる事業を展開しています。主な事業内容は以下の通りです。

●空間プロデュース
・キャンプ場、グランピング、店舗のプロデュース
・アウトドアコンテンツの企画開発
・ロケーション撮影やケータリングのコーディネート
・アウトドアウェディング事業
・北海道の自然を活かしたアウトドアウェディングのプロデュース
・ウェディングフォトや挙式、披露宴、観光を組み合わせたブライダルツー
リズム

●ローカル事業
・地域の課題解決に向けた移住定住支援、観光促進
・交流施設の運営やプロデュース
・地域ブランディングやPR活動

また、EFCは北海道上川町にある元薬局をリノベーションし、宿泊施設やシェアオフィスを備えた複合施設「ANSHINDO」を開設するプロジェクトも進行中です。このプロジェクトは、地域の活性化を目的としており、観光客や移住希望者に向けた新しい居住・交流の場を提供しています​​。

EFCのビジョンは、自然との共生を重視し、誰もが自然を楽しみながら豊かな生活を送れる社会の実現を目指しています。共創、行動、異端、誠実の4つの価値観を大切にし、持続可能な未来を創造していくことをミッションとしています。

生活観光の拠点「ANSHINDO」はEFCを担う一手になる

元薬局の3階立ての建物をリノベーション
オープン当日は上川町町長もお祝いに駆けつけた
三層ペアガラスのファザードは長野リビセン制作
オープン初日から人がどんどん流れ込んできた
ホテルの部屋がめちゃいいのよ!
壁の質感、天井の木材、照明の配置いい
3階にはシェアオフィス機能も

こんな塩梅のANSHINDOなんですが、前述の人口3000人規模で行うような事業サイズじゃないんですよね。アクセスは旭川空港から車で40分と観光地としても絶妙な距離感……。いうても北海道第二の人口規模を誇る旭川市が最寄りっちゃ最寄りなんですけど、道外からすれば北海道旅行の中級者以上が辿り着くイメージです。

もちろん当たり前に自然はある。温泉もある。おいしいごはんだってある。この条件が揃った土地は全国見渡したらマジで無数にあるのが実情です。

それでも、このANSHINDOに流れる空気は特異的なものがあります。人口の少ない町に日常のケを求めるような安心感。灯した小さな営みが与える落ち着きは、普段大勢の人や情報に触れすぎている現代人にとっては「こんな生活があるんだな」と思えるはずです。

私も1泊しましたが、あらゆる面倒くささを放り投げてこのホテルに5泊したくなったんです。特になにもしないで、毎日同じかもしれない顔ぶれで過ごす楽しさがきっとあるんじゃないかなと。とにかく居心地がいい。過剰な好奇心で動かざるをえない生業をしているからこそ、何もしたくないと思える場所って意外と少ないんですよね。

リッチなホテルや一棟貸しの宿にも泊まってみたけれど、あくまで贅沢な体験になってしまう。何度も泊まりたい、ずっとここで寝泊まりしたいとはならない何かがある(6帖の和室が一番落ち着くタイプってのもある)。

その点、ANSHINDOは1泊8500円〜。気兼ねなく連泊できる価格帯は旅人の滞在拠点になるだろうし、ゆったりとした時間と余裕のなかで生まれる会話はかけがえのないものだろうなぁと想像できるんですよね。

6人ぐらいの合宿的な使い方もめちゃいいと思います。3階にオフィススペースがあるのも大きいんですけど、3泊ぐらい同じメンバーで同じ場所で過ごす贅沢は、普段忙しなく働いているメンバーにこそ沁みるものが間違いなくある。なんか自己開示が進みそうなんだよなぁ。テラスハウスみたいなリアリティショーの舞台になってもおかしくない!こういう場所でやるもっと自然体のやつなら見たい!


その場で発明したトリプル握手

というわけで、ANSHINDOの宣伝も兼ねた紹介でした。いや、マジでいいんですよ。信濃町から片道7時間以上もかかるから遠いんだけど、年に1〜2回互いに行き来して遊んでいきたい。ってなると信濃町にも受け入れる宿が欲しくなるんだけど、おれんちも最高だし、近所にLAMPもあるからなんとかなっちゃう。

詳しいところは社外取締役Podcastを聴いてください。ついつい50分も話し込んでしまった車内でだらだら聴く用です。東京の忙しい人にはまったく刺さらないかもしれない。


立ち上げに伴走した小野っちさんも大活躍

ANSHINDOのInstagram
https://www.instagram.com/anshindo_kamikawa/

公式予約サイト
https://beds24.com/booking2.php?propid=227307


1982年生まれ。全国47都道府県のローカル領域を編集している株式会社Huuuuの代表取締役。「ジモコロ」編集長、「Gyoppy!」監修、「Dooo」司会とかやってます。わからないことに編集で立ち向かうぞ!