編集ギルドで2年半やってきたけど、9月から社員2名雇ってみた
どうも、麻婆豆腐です。柿次郎です。
Huuuuは編集ギルド組織として約2年半やってきたんですが、2019年9月から社員2名を雇用することにしました!あらがえない会社の摂理!
正社員を雇用する理由
きっかけは東京から長野に法人登記を移すため、税理士さんに相談したことです。なにやら法人登記を長野に移したタイミングで社員を雇用していれば、法人税減税の仕組みがあるらしい。だったら誰か雇用した方が結果的にみんなハッピーなんじゃないか?と色んな人に相談しつつ、自分の中の決め事を突破しようか逡巡していました。
それまでの編集ギルド組織として仕事はまわっていたものの、この体制での限界を感じていたのも事実なんです。その背景にはまず…
・毎日顔を会わせられる仕事向きのオフィスがない
・代表の柿次郎が東京、長野、全国を行き来している
・にも関わらず仕事づくり、企画営業まで柿次郎頼りになる
どれも自分の決断かつ、仕方のないことなので文句は言えないんですが、「やっぱり社員を雇用して、同じ法人の仲間として責任感を持った組織が強いよなぁ…」と考えるようになりました。脱・柿次郎してぇよぉぉ。
まずは自分の思考のなかで仮説を立てて、なんとなく周囲に相談する。少しずつ思考の外堀りを埋めて納得感を持ち始めたら、具体的な人探しに移る。いつだってこのプロセスでチームを作ってきました。
今回、社員雇用して目指したいのは…
・主体的に仕事全体をまわす東京メインの組織づくり
・移動型編集部の価値を最大化して、新たな仕事・関係性をつくる
・柿次郎が長野にいながら執筆活動に集中できる環境づくり
ざっくりいえばこの3つです。
その結果、すぐ近くにすばらしい人材がいることに気づいたというわけです。なんだ、めっちゃ人に恵まれているじゃないか!ラッキー!
1人目 取締役/編集部長 友光だんご
Huuuu立ち上げ直後から伴走してくれている編集者の友光だんご(30)。彼を取締役/編集部長の役割を任せたのは、麻婆豆腐が好きだからです。いつも美味しそうにご飯を食べて、自然の恵みかのようにビールをゴクゴクと飲み干します。地方取材中に僕が車を運転していても「飲んでいいっすか?」と臆することなくビールを飲み、麻婆豆腐を平らげます。
なんて素直なやつなんだ。ちょっとは遠慮しろよ。
今回、自分として一番の変化は「Huuuuが自分ごとになった」です。今さらかよ!以外の何物でもないんですが、正直に話すとこの通りで。フリーランスとしてHuuuuに所属するのは面白かったです。やらないと稼げない。働きかたは自由。日本のあちこちを飛び回れる。これまでにはない環境で自分を試す感覚がありました。
ただ、Huuuuのメンバーも増えてチーム運営に関わるようになると、どうにも個人としての行き詰まりを感じるように。チームを本気でよくするためには、目の前の仕事だけではなく、チームそのものに自分ごととして向き合う必要がある。
なのに、これまでの自分は「Huuuuは柿次郎さんのもの」と、どこか腹を括りきれていなかった。遠慮と自信のなさに知らず知らず背中を引っ張られたままだったんです。
2人目 編集者/イラストレーター 日向コイケ
あ、また美味しそうに麻婆豆腐食べてるなぁ。
2人目は編集者/イラストレーターの日向コイケ(26)です。ローカルの申し子のようなグッドバイブスでフットワークが軽い。だんごさんは顔採用なんですが、日向くんは足速そう採用です。一緒に遊んでるときに「ちょっと荷物取ってきますね!」の初速がすごかった。気づけば目の前からいなくなって、スマホに目を落とした3秒後にはもう戻ってきました。
マジでめちゃめちゃ足速いんじゃないか!?
僕がHuuuuでやりたいことは主に3つあります。
①編集者として
美大での6年間で、自分にアーティストの才能はないことに気づきました。その代わり、人の才能に全力で感動できるという才能があることにも気付いたのです。決してアーティスト一本では食っていけれないけれど、その伴走者としてならば、自分でもなにかできるのではないかと考えました。
②イラストレーター/ライターとして
とは言ってもやはり絵を描くこと、文章で何かを表現することは一生続けたいと思っています。Huuuuの大きなテーマでもある「ローカル」を元に、日本全国津々浦々を飛び回り、各地に転がるまだ誰も知らない魅力的なものを、イラストと文章で発信していきます。
③シンカイのオーナーとして
こちらに関してはまた改めてご報告できればと思いますが、長野はやってこシンカイの三代目オーナーに就任しました。本当に素敵な場所です。多くの人が紡いできたこの建物への想いを汲みながら、この場所を一つのメディアとして捉え、ここから全国に様々な価値をお届け出来たら良いなと考えています。
Huuuuは今後どうなっちゃうの?
結論:めっちゃ強くなって、めっちゃ仕事がんばる
これまで積み上げてきた編集ギルド組織としての関係性やノウハウは活用しながら、コアとなる社員メンバーの歯車を強く大きくまわせるようになると思います。社員だからとか、ギルドメンバーだからとか、そこの線引きはできればしたくありません。ただ、社員だからこそできること、ギルドメンバーだからこそできることがあるはずで。
2年前に「サイボウズ式」でインクワイア代表のモリジュンヤさんと対談した記事です。
今後フリーランスで生きていくのであれば、”1人経営者意識”をもつことが時代を生き抜いていくために必須になっていくと思うんですよね。 会社がある程度の規模になってくると、全員がフルで働かなくてもまわってくるじゃないですか。環境に甘んじて脳みそを使わなくなった途端、個としての成長は止まってしまうのかなと。僕自身もそこに怖さを感じています。これからは何が起こるか分からない時代なので、早めに時間を使って動いていく人が生き残るのは明白ではないでしょうか。
ギルドの根本はここなんです。ここなんですが、全員が全員この一人経営者意識を持つことは難しい…。
会社員でもフリーでもない、その中間ぐらいの生き方を模索しているところ――この経験は大きな糧となっています。うまくできたこともあれば、ぜんぜんうまくいかなかったことも正直ありますし、仕事の拡大と個人のやりたいことを考慮しつつ、Huuuuとしてのカラーを守り抜くことのしんどさはいまも拭えていません。
悩みは尽きないが、やると決めたらとことんやる。
オウンドメディアの流れの変化、日本社会としての危うさ、ウェブ媒体で届けたい情報を届けることの難しさなどなど、2019年の令和元年はなかなかにハードモードなんですよね。だからこそ今回の決断に至りました。
会社としての負担はもちろん大きくなるけれども、リスクを取ってリターンを得る。至極明快な「株式会社」の原則原理に則ってみて、より多くの仲間や才能ある若者をフックアップできるような組織を目指したいと思います。
実はビジネス系のメディアの仕事を求めていますし、メディア編集の枠を飛び越えた以下のような仕事にもめちゃめちゃ興味があります。普通に雑誌・紙媒体の編集仕事もやってみたいです。
・長期的なプロジェクト案件の立ち上げ(新しい場のコンセプト作りとか)
・商品開発プロデュース(食品・雑貨・服など、めっちゃやりたい)
・飲食店・ゲストハウス・コワーキングのプロデュース(ローカルで多様な価値に触れた経験が活かせる)
・企業のセミナー設計、連続性のあるイベント企画、ゲスト選定から司会、集客の情報発信など(大企業の採用や広報に繋げる動き)
・地方含めた中小企業の長期的なブランディング伴走(WEBサイトのリニューアル、リブランディングロゴ制作のディレクションとか)
新体制でやれることが増えるので引き続き、仕事のご相談お待ちしています!
みんなで美味しい麻婆豆腐を365日食べられる会社にするぞ〜。
※お問い合わせはこちら
https://huuuu.jp/contact
1982年生まれ。全国47都道府県のローカル領域を編集している株式会社Huuuuの代表取締役。「ジモコロ」編集長、「Gyoppy!」監修、「Dooo」司会とかやってます。わからないことに編集で立ち向かうぞ!