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どんな生き方と姿勢を貫いて、その上で何を話し伝えるか -39歳になった話

先日、39歳になった。

情緒的な感慨はあまりなく、ここ三年ぐらいは淡々と年を重ねた感覚が強い。なんだろうな。自分なりの軸が育ってきたというか。やるべきことを見据えて、「加齢から訪れる死のゴールまでおもしろがって生きてやろうじゃないか」と思えている。

10代は選べない環境で生きるのに必死だった。

20代は選べる環境を勝ち得るために生きるのに必死だった。

30代はどうだろう。

振り返った9年の軌跡は決して短くはなく、楽な道よりも険しい道へ。近道よりも遠回りの道へ。茨の道といえるのかわからないが、傍から見ている友人知人たちにおもしろがられてる時点で大胆な選択をとってきた気がする。

まだまだ生きるのに必死だともいえるが、自分のための人生を選びきった感触は手元にある。強い衝動を抱えたまま走りきれることの喜びと辛さを両方抱えていて、何度も何度も立ち止まりながら、身体や心の回復をおざなりにしたまま翌日も移動する。そんな繰り返しで30代は過ぎていっている。

そのすべては40代を生きるための準備なのだろう。

5年単位で人生の方向性を定めてきたが、30歳時点で考えていた「35歳で独立をする」は達成し、Huuuuという会社は6期目を迎えた。

おかげさまで私を含め雇用関係にあるチームは4人になった。来年までに6人体制にしたいと考えている。

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誕生日は社員勢揃いでキノコ狩りをしていた。THE平日!


今後の動きといきなりの求人

東京と長野を行き来してきた成果が着実に芽吹いてきていて、少人数チーム+ギルド組織の可能性がようやくはっきりと見えてきた。単一的な編プロの価値だけではなく、全国を旅しながら、リアル店舗を運営し、イベント出店をしてきた勉強代が活きてきそうだ。

そのためにはデザイナーと店舗運営ができる仲間が必要じゃないかと考えていて。長野に構えるオフィスは、編集のひとつ前の段階として「デザイン領域」を機能として実装したい。

さらに今後の展開を考えたときに店舗運営もできるディレクターが欠かせない。詳しくはまた折を見て募集したいと思うが、長野市に住みながらHuuuuとともに働きたい人がいたらぜひ。特に東京や京都などでデザインの感性を磨いているものの、都市の暮らしがしっくりきてない人は大歓迎。適度な自然と街の機能が長野市にはある。

また、「風のインターン生」としてHuuuu×長野で関わりたい人も募集したいと思っている。現在、「風のバイト生」3名がすばらしい働きをしてくれているが、大学生に絞ってみたい。せっかくオフィスを構えるからこそ、いろんな人間が出入りした方がおもしろいに決まっているし、Huuuuのまわりにいる人や仕事、環境はおもしろい。

「今後どんな風に生きて、働こうか?」と悩んでいる大学生がいたら、Huuuuが日々触れている現実のなかで、一般的にはなかなか出会えない価値観のカードをトリッキーに提示したいと思う。

人間性が変わってきた

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会社ではストレングスファインダーで各個性を把握するようにしているのだが、会社立ち上げ直後から4年強経った自分の興味関心が大きく変わっていて驚いた。前は収集心の塊だったのに、39歳のおじさんとしては適応性と活発生、そして自己確信がTOP3を占めている。

あまりにも中小企業の社長に必要そうな能力で少し笑ってしまった。どうやら人間性が変わりつつあるようだ。いいぞ、いいぞ。アイデンティティは上書きすればするほどに味が出る。そして旨味も出る。同じような環境に甘んじていてはこのような結果にならないと思うので、30代の人生追い込みトレーニングの荒行が何かを変えた気がしてならない。

なぜなら人生はツラい。年をとればとるほどにツラいことが起きる前提で生きるしかないのだろうし、そこで大人は折り合いのつけかたを学ぶはずだ。心が存在しうる限り悩みは尽きず、豊かな人間関係を形成するほどに触れる死が増える。そりゃ、キリストもブッダも宗教を説くわけだ。やりたいことを脳みそにスラムダンクして、身体性を意識すれば、おのずと悩みが小さくなるはずだ。

そもそも、人間ひとりのこだわりが世に与える影響は小さいと思っている。無力ではないが、微力ではある。微力の積み重ねを正しい方向に導くことはとても時間のかかることだし、自分の観測範囲で実感を得るのは容易ではないだろう。だからこそどんな生き方と姿勢を貫いて、仕事をするかに尽きる。その上で何を話し伝えるか。すべてはヒップホップに学んだスタイルの話である。好奇心を絶やさず、常にフレッシュな感性を携えたい。あわよくばクールでかっこいい40代に結果…なっていたらいいな。


【お知らせ】

ベンチマークしている株式会社ツドイのPodcast番組『デコン放談』にお呼ばれしました。20代からの遍歴を軽く話しているので作業時にでもゆるく聴いてもらえると吉。

振り返ると人生に影響を与えたメディア仕事の遍歴がそのまま自分を形成しているのかもな。COMPASS→オモコロ→R25→ジモコロ→Gyoppy!→SuuHaaみたいな流れになりそう。



1982年生まれ。全国47都道府県のローカル領域を編集している株式会社Huuuuの代表取締役。「ジモコロ」編集長、「Gyoppy!」監修、「Dooo」司会とかやってます。わからないことに編集で立ち向かうぞ!