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再会をよろこぶ春雨のドライブ

短い自宅での時間を終えて、また山奥の実家へ戻ってきました。
今日は春のような暖かさです。
雨が降っていて霧が深いところがあり、久しぶりに緊張して走りました。

帰ってくると珍しくお客さんが来ていて、楽しそうに話をしていました。
近所の大の仲良しさんなのですが、父より20歳以上若いのに認知症らしい。
認知機能の低下した3人の会話は・・・・・聞かないでおこうと思ってそっとその場から離れました。


昼食を食べたら、どうしても連れて行ってほしいところがあるというので、3人で出かけました。
行った先は、ちょっとややこしいので、飛ばしてもらってかまいません。😅

先日、かつて懇意にしていた方の3回忌の法事があったらしい。
そこに参加した両親の友人(タミちゃん)が、亡くなった方の奥さん(イッちゃん)に、父が脳卒中で入院したことを話したらしい。
「それは知らなかった!」とイッちゃんは父への見舞いをタミちゃんに託し、タミちゃんは法事の帰りに届けてくれたのです。
倒れたのは去年の5月の話なのに、今更お見舞いを頂いても、正直ありがた迷惑なのですが、そこは田舎ですから義理堅いというか。
父はまた、すぐにでもお返しをしなくてはと弟に菓子折りを買ってこさせていました。それを今から届けに行きたいというのです。
いや、お見舞いもらってからお返しするの早すぎない??
と何度か止めたのですが、言い出したら聞きません。
仕方なく春雨のドライブとなりました。


そんなに遠いところではありません。
道に迷うこともなくすぐ着きました。

母とイッちゃんは旧知の仲らしく、手を取り合って再会を喜んでいました。
この3年間、お葬式や法事すらいけなかったので、生きているうちに会えた喜びを噛み締めるかのように・・・。

イッちゃんも90歳近い、足が悪くていざることしかできず、長男さんが帰ってきて世話をしているということでした。
どこもそうなるよなぁ、と思って話を聞いていたのですが。

実は長男さんは3年前、お父さんが亡くなったとき心筋梗塞で入院していたというのです。だからお葬式にもでることができなかったと。
その上、治療中に貧血があって、原因を調べたら大腸がんが見つかった。
大腸がんの手術をしたけど、すぐに肝臓に転移。
肝臓がんも可能な限り切除し、化学療法(抗がん剤治療)を行ったけど、そこで体力が尽きて、ギブアップ。すでに緩和ケアを勧められている段階。

余命宣告を受け、死を覚悟したのち、実家に戻り、年老いたお母さんの世話をすることにしたのだという話でした。
「家族とは別居し、生まれ育った自然の中でストレスを感じることなく、暮らし始めたら、みるみる元気になりました。」と笑いながら話してくれました。
顔色もよく、そんな話を聞かなければとてもがん患者さんとは思えません。

そうやって病気のことなど忘れて、一日一日を楽しく、自然に任せて生きていられれば、それに越したことはない、と思います。
明日のことなど、誰にもわからない。
未来への投資も大切だけど、今をないがしろにすることはなかったんだなぁ、と思います。
きっと、この歳になったから感じることなのでしょうが。

そのお宅の庭には梅の花がとてもきれいに咲いていました。


帰ってから、「いいドライブだったね。」と話をしていたら、
父曰く、「結局、今日は何の用事で行ったんだっけ?」
えーー、そりゃないでしょ?! ~(๑°ㅁ°๑)~ 


タイトル画像は我が家の梅です。


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