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肩甲骨ってそもそも剥がれてますよね

最近巷で肩甲骨剥がしって言葉をよく聞きます。

僕が治療している患者さんからも肩甲骨剥がしって効果あるんですか?

って聞かれることがめっちゃ多いのです。

結論から言うと、

解剖学を習ったことのある人なら分かると思いますが、

肩甲骨ってのは大きなくくりで浮遊骨って言います。

そう

『浮遊骨(ふゆうこつ)』

ね、そもそも浮いてるでしょ?笑

なぜ浮いてる骨と言うのかと言うと、

例えば、頭蓋骨は首と繋がっていて、

足は足首を介してスネのある下腿とつながっていますよね。

それと比較すると肩甲骨は肩の後ろについている。

画像1

↑↑↑こんな感じ

なんだか肋骨の後ろの部分に浮いてる様に見えます。

実際に骨同士がつながっている部分は肩甲骨の上方にある鎖骨と上腕骨との関節だけです。

肩甲骨と肋骨の間は肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)と言って機能的に筋肉を介してつながり、関節と呼ばれていますが実際には骨同士はつながっていません。

ちなみに、

骨同士がつながっている関節を解剖学的関節
骨同士がつながっていない関節を機能的関節

こんな呼び方をすることもあります。

この機能的関節をはがして肩を軽くしましょう!!

と言うのが一般的な肩甲骨はがしであると言うことなんですね。

昔、肩の後ろに手を入れて羽が生えてるみたいって遊んだことがある人もいると思います。

この関節は筋肉で繋がっているので基本的には肩甲骨はがしって言うより、肩甲骨の周りの筋肉を柔らかくストレッチしていきますってことなのです。

肩甲骨はがしと言うキャッチーな言葉に惹かれて骨が剥れるイメージを持っている人も多くいると思いますが、筋肉のストレッチだと言うことに注意して覚えて下さい。

では実際に全ての肩こりの人が肩甲骨をはがす必要があるのか?

っと言うと、そうではない様です。

肩甲骨と背骨の間の筋肉(菱形筋)が硬い人は肩甲骨はがしをやったらいいし、逆に柔らかい人は適用外となります。

では自分で確かめるにはどうしたらいいのか?

確かめる方法はシンプルで、

自分の肩甲骨に親指を入れてみてください。

大体3cmくらい(親指だと第一関節、中指だと第二関節より手前)

指が入れば正常です。

入らない人は硬い。入りすぎる人は逆に柔らかすぎます。

指が入りすぎる人はストレッチする必要はないし、やると逆に肩を痛めてしまうので注意しましょう。

一概に全ての人に当てはまる治療法はないと言うことが分かります。

これをやったら一発で治る!!って言うキャッチーな治療に騙されず、

しっかり自分の体と向き合っていくのが健康への一歩かなと思います。

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