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新しい漫画×マーケティング活用方法:実際に相談があった話

ナンバーナインについて

漫画のデジタル配信サービスを中心として「漫画家さんが漫画を描き続けるために必要な環境を創り出す」をテーマとして漫画家さんに必要なサービスを展開しています。

メイン事業である漫画のデジタル配信サービスは、現在契約いただいている作家の数は約1,202名以上、お預かり作品数は約2,770作品以上となっています。(こちらは2022年3月末時点での数字です)

ナンバーナインのサービスについての詳細は下記のWEBサイトに記載されています。
サービスサイト

・コーポレートサイト

立ち上げ直後のタイミングで、エンジェル投資的に株主として参画し、株主として外側から支援をしておりましたが、私が2021年11月に電通を辞めたタイミングで、社外取締役に就任させていただきました。

今回は社外取締役になり半年弱となりますが、私に相談がきた、漫画の新しいマーケテイング活用の具体例となります。マーケティング上どのように意味があるかについての目線でまとめます。今回は少しマニアックな内容となりますが、各クライアントのマーケティング担当者と話をしていても「有効な施策だと思う」という反応はいただいています。

漫画×マーケティング活用内容

①アプリ内漫画コンテンツによる起動頻度向上

アプリサービスの難しさは多くありますが、一つとしてはDLした後に起動されるかどうかです。アプリによってどこが重要かは異なりますが、翌日、一週間後に起動されるかという指標が重要だと言われています。

翌日には半分、1週間後には30%よりも低くなってしまうことさえあり、歩留まりをいかに良くするかに担当者は頭を悩ませます。

マーケティング用語的にはオンボーディングをうまく実施することで、起動頻度を上げていくのですが、ここに漫画を活用することができます。

オンボーディングとは、ユーザーにプロダクトの価値を伝えるプロセスです。 もう少し具体的に述べると、オンボーディングアプリのダウンロードからユーザーのアクティブ化への架け橋になります。 アプリをダウンロードしたユーザーにアプリの価値を伝え、長期的に利用してもらうことがオンボーディングなのです。

漫画アプリにある機能で「24時間後に次の話が見られるようになる」があり、漫画アプリを利用したことがある人であれば馴染みがあるでしょう。

この仕組みを使い、アプリ内で漫画を読んでもらい、翌日に次のストーリーが公開されるという仕組みを使えば、少なくとも漫画を見にアプリを起動する理由が生まれます。

ここで検討する必要があるのは
・サービスとかけ離れた漫画では意味がない
・ストーリーを構築し、その中にサービスを理解させる中身を入れ込む
・いつまで連載するのか、限定された話数にするのか
・ROIとして合うのかどうか(ここは数値的な検証可能)
ということでしょうか。

BtoC,BtoBのWEBサービスでアプリを接点として利用している企業は多く、試行錯誤は必要ですが大いに可能性のあるマーケティング手法だと思っています。

②ゲームアプリの認知施策としてのデジタル漫画流通の活用

ゲームアプリの広告マーケティングに数回関わらせてもらっていますが、概ね予算があればテレビ広告+デジタル広告+PR、予算に限りがあれがデジタル+PRであり、ターゲットが限定的(ゲームアプリをやる人はゲームをアプリをやる人でしかないためシェアの取り合いになる)であるため、広告手法も限られます。

そこで新しくゲームアプリを認知させるための手法として、ナンバーナインのデジタル漫画流通を使うことが考えられます。この施策に意味があるのは、漫画アプリユーザーとゲームアプリユーザーの重なりが大きいからです。

ナンバーナインのデジタルコミック配信事業は、100以上もの漫画アプリに漫画を配信することができます。みなさんが利用している漫画アプリでも多くがここに含まれています。

ゲームアプリには原作のストーリーがあり、その原作にそった漫画を制作。漫画アプリに配信することで、漫画の形でゲームを認知させることができます。

基本的にはコンテンツマーケティングになるのですが、ミソとしては、
「待てばタダ」という仕組みを用いることで、媒体枠を購入せずにユーザーにとって無料のエンターテイメントコンテンツとして届けることができる(ただし作品として面白くなければ読まれない)
ということですね。

この手法も検討中ですので、結果が出ましたらサービス化して、利用しやすい形にしていきます。

③スポーツチームとの共同IP漫画によるファンエンゲージメントとマネタイズの両立

前職時代にスポーツチームのマーケティングに少し関わらせていただきましたが、スポーツチームには潤沢な予算もなく、また新たなマネタイズ手法(これはチームにとってもファンにとっても良いものである必要がある)を求めていることを経験しました。

漫画コンテンツはありていに言えば「納得しながら課金しやすいコンテンツ」です。おそらくゲームアプリへの課金よりも心理的ハードルは低く、スポーツチームのステークホルダーやファンにも受け入れられやすいでしょう。

スポーツチームを題材にした漫画作品を共同出資して制作し、それをファン向けにまず配信する。その後、漫画アプリの流通に載せて制作費分を回収するなどの仕組みとすることができます。

クラウドファンディング的な試みをするスポーツチームは多いのですが、クラウドファンディングは単発でやるものであり、何度も実施することが難しい。また単発でも手間が非常にかかる、というのがマーケティング施策上難しい部分だと思っています。

その反面、漫画は基本的には継続するもの(してほしいもの)であるため、継続的なファンエンゲージメント施策、マネタイズ施策として成立しやすいと考えています。

以上、新しい漫画のマーケティング活用の考え方の3事例ですが、今まさに検討中のものであり、うまくいけばサービス化したいと思っていますので、ぜひ気になる方は連絡いただければと思っています。

また、漫画を使ってこんなことはできないか、こんな課題があるけど何とかできないか、ということでもぜひお問い合わせいただければと思います。

ナンバーナインは絶賛採用拡大中

今回は、漫画のマーケティング活用についてまとめさせていただきましたが、ナンバーナイン社は2022年さらに新しいチャレンジをしていきます。そのためにメンバーを大きく募集しています。

ナンバーナインでは、現在Wantedlyさんを中心に様々なポジションで求人を行っているので、少しでも興味をお持ちいただけたら、ぜひお気軽にご応募いただけますと幸いです。


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