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「カルテを読む」ことから「文章を書く」ことについて考える

時代はペーパーレスであらゆるものの電子化が進んでいる。病院も然りで、電子カルテが主流であるが、紙カルテも根強く存在する。

医師のみならず、看護師も看護記録を記載する。看護師の場合、記載にあたっては決まり事がいくつかある。まず書き方の型式や使ってもよい略語、正式名称で記載しなければならない用語、長々と書かないこと、簡潔明瞭に誰が読んでもわかるように書くこと、などなど事細かい決まり事がある。病院によって決まり事は異なるが、概ねは「誰が見てもわかる」というのが大前提である。

学生時代の実習である程度カルテの見方や記録の書き方は学ぶが、いざ実践、となると難しい。
「習うより慣れろ」
ひたすら読んで書いてを繰り返すことで、コツがつかめるようになる。

とはいえ、皆が一様に簡潔明瞭な記録を記載できる技量を持っているわけではないので、個性的な記録も多々ある。
特に医師に関しては内容はおろか、文字の判読すら困難を極めるアラビア文字のような象形文字のような、もはや暗号にしか見えない文字を書く医師もいる。(先生、けなしてませんよ、悪しからず。)
もしや…これは速記文字なのか?はじめはちんぷんかんぷんなのだが、診察での話の内容や処方内容、検査オーダーからその意味を推察していくうちに、読めるわけではないが、読み取れるようになっていく。

ある時、冗談混じりに聞いてみたことがある。 

「先生、達筆すぎて読めないんですが、これは何と…?」

「……俺にもわからん。わかるだろ、忙しすぎるんだよ。」

「ごもっともです。毎日毎日これだけの数をこなすためには時短を意識して仕事をしなければなりませんから。」

「そうだろ。そうは言っても、自分で書いた字が読めないってこともあるんだよなぁ〜(苦笑)」

わかりやすい文章以前に、読める字を書くことも大事である。

自身は文章を書くのが苦ではない方だが、
どうしたらわかりやすく、的確な文章が書けるだろうか、ということは常日頃意識している。
いわゆる文章術についての本を読んだり、いいなと感じた文章に付箋をつけたり、直接線を引いたりなど、自分なりの工夫を試みているが、やはり数をこなし、様々なジャンルの文章を「読み」「ふれる」ことでその技術が身に付き、磨かれていくのだろうと思う。上手い人の文章や言い回しを真似てみるのも有効である。

「note」という場は様々なジャンル、様々な人の文章、写真、作品にふれることができ、自分も表現したい!という意欲をそそられ、よい刺激になっている。
また、書くための訓練にもなっている。

日々素敵な出会いに感謝しつつ、これからもnoteを続けていきたい。

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