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ORIROBO

ORIROBO、オリロボとは
折り紙で作ったロボットのことである。

ちょうど約一年前、
4月8日、緊急事態宣言が発令された。
当時9歳の娘は春休みから続く長い長い休校にうんざりしていた。子供だけではない、大人もだ。
有り余る暇を持て余す日々、
ただ漫然と過ごしてはならない、
何か目的や目標を持たねばならない危機感、
そんな時にひらめいたのが
オリロボである。

実はオリロボは以前チャレンジしたが、断念した過去があった。
今こそ、この難題に再びチャレンジする時ではないか…と意を決して折り始めた。

折り難易度はレベル1〜5まである。レベル1、2はロボが持つ武器、ロボはレベル3以上。過去に挫折したレベル3にリベンジ!と意気込む。

やはり最初が肝心、いかに美しく折るかで、最後の仕上がりに差がつく。一度チャレンジした甲斐あってか、手は覚えていた。順調に折り進むが、やはり難所に差しかかると手が止まる。思えば初めてトライした時は見るも無残であった。あーでもないこーでもないといじくり回しているうちに紙は破け、ヨレヨレに…しかし、今度こそはカッコイイロボを作るのだ、めげずに乗り越えるのだ、と紙と格闘すること早何時間か、気付けば日も暮れ、肩こり、眼精疲労、疲労困憊…1日目は完成に至らず。

翌日、再び格闘の末、ようやく完成した。成功体験は心地よい。たかが折り紙、されど折り紙。忘れないようにと繰り返し同じものを折り続け、折図を見なくても折れるレベルに達した。さらなるレベルアップを目指し、難易度を上げていく。やはり最高レベルは難しい。しかし、それこそが醍醐味でもある。

そんなこんなで大量のロボが完成した。一刻も早いコロナ収束を願って折り続けた千羽鶴ならぬ、千体ロボである。あれから一年、いまだ収束の目処は立たない。また振り出しに戻ってしまった今、ロボを見つめ、問いかける。

コロナ禍という制約の中、           
一枚の紙が織り成す世界はまさに無限の可能性に満ちていた。切り貼りせず、ひたすらに折り続けること、限られた条件下で作り出すことに、この先の未来を考えるヒントがあるのではないか。オリロボからのメッセージが聞こえた気がした。

凝り固まった頭をほぐすために、今こそみんなで紙に向き合ってみてはどうだろうか。

制約の中で自由に創作する喜びを感じる、『1億ロボ創作活動』を発令するときがやってきたのではないか。

『1億総活躍社会』などと達成できそうにない政策を掲げるより、遥かに実現可能であり、想像力に満ちているのではないか、と、個人的に思う。

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ロボも積もれば

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山となる

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袋詰め

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個包装
いったい、何体あるのか…(笑)



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