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和菓子と私

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出会った和菓子にまつわる情報整理集。
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2022年4月の記事一覧

和菓子No.4 塩味饅頭(6店舗食べ比べ) Part2

和菓子No.4 塩味饅頭(6店舗食べ比べ) Part2

前回、塩味饅頭の名の由来や赤穂藩との関りについて
知ることができました。

というわけで、今回はいよいよ食べ比べです。
各店舗ごとの食べた感想と共に、
☆の5段階評価を付けてみました。

エントリーNo.1 志ほ万(白、抹茶)/かん川本舗・白 ☆☆

皮の甘さが強め。
中のこし餡は、舌触りが良く、
甘さ控えめで少し塩気がきいてる。
餡だけ食べたら小豆をほんのり感じられるけど、
皮と一緒に食べると、

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和菓子No.4 塩味饅頭(6店舗食べ比べ) Part1

和菓子No.4 塩味饅頭(6店舗食べ比べ) Part1

今回の和菓子は兵庫県赤穂市の名産品、塩味饅頭。
名物なだけあって、赤穂市内の和菓子屋さんでは
それぞれ独自の塩味饅頭が売られています。
せっかくなので、市内にある和菓子屋さん6店舗の塩味饅頭を
食べ比べてみました。

まずは塩味饅頭について知るところから。

【塩味饅頭とは?】塩味饅頭は、寒梅粉を使った落雁風の皮に、
赤穂の塩を入れた小豆のこし餡を包んだお饅頭です。

白(プレーン)と抹茶が定番で

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和菓子No.3 西湖(紫野 和久傳)

和菓子No.3 西湖(紫野 和久傳)

今回の和菓子は、京都を代表する料亭《紫野 和久傳》さんの
おもたせの代表品、れんこん菓子「西湖」。
蓮根のでんぷん質である蓮粉に、和三盆糖と和三盆糖蜜を加えて練り上げ、二枚の生笹で包んだ生菓子です。
もともと蓮粉は、蒸し器で温めて塩と醤油で味付けされたものが、
餡をかけたりお出汁をはった椀物の「椀だね」として
料亭で使われていました。

【「れんこん菓子 西湖」の誕生】~料亭のお菓子としての「西湖

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和菓子No.2 御城之口餅(本家菊屋)

和菓子No.2 御城之口餅(本家菊屋)

今回の和菓子は
奈良県大和郡山市にある創業400年以上の老舗和菓子屋さん、
《本家菊屋》さんの名物、「御城之口餅(おしろのくちもち)」。

普通のきな粉餅のように見えますが、
実はこのお菓子、とても歴史があるんです。
しかも、かの有名な豊臣秀吉が関わっています!

というわけで、早速見ていきましょう。

【本家菊屋の歴史】
本家菊屋さんの創業者は菊屋治兵衛(きくやじへい)さん。
豊臣秀吉の弟の秀長

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和菓子No.1どら焼(笹屋伊織)

和菓子No.1どら焼(笹屋伊織)

これまでからずっと、
和菓子が好きでいろんな和菓子を食べてきたけど、
出会った和菓子の記録を残していこうと思ったきっかけは
「笹屋伊織のどら焼」の歴史を知ったことでした。
だから、これを和菓子No.1として、
ここから記録を始めます。

どら焼と言われたら普通、
ドラえもんが好きな、銅鑼の形をしたお菓子を想像すると思います。

でも笹屋伊織さんの「どら焼」はそのどら焼きではありません。
見た目も

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