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【読書】起業は意思が10割(著)守屋実

読書目的:起業・新規事業創出するために何をするべきかを見つける

・with コロナの時代では、誰もが商機と商機の波に乗る可能性がある
・起業に大事な9つのポイント
・プロ起業家の事業を生み出す検討プロセス

上記の内容は、「起業は意思が10割(著)守屋実」に書かれている内容です。

著者は、ミスミの新規事業開発室で、多くの新規事業開発を担当した後、新規事業専門会社エムアウトを創業、現在は守谷実事務所を設立し、新規事業創出の専門家として活動されています。

そして、日本では数少ない起業のプロとして、数々のスタートアップの立ち上げや企業内の新規事業創出に関わっている起業の専門家になります。

著者が起業のプロになるきっかけは、新卒で入社したミスミの創業社長だった田口弘氏からの言葉だったとありますが、印象的だと思います。その後、著者は新規事業や起業が事業として立ち上がるとそこを離れ、また新しい新規事業をチャレンジすることで、大量に起業を経験し続けています。(新規事業の立ち上げ人材は需要はあるが、供給が少ない理由がわかりやすい文章だと思いました)

「我が国には、経理のプロや法務のプロはいる。弁護士が、弁護がうまいのは、弁護ばかりやっているからだ。翻って我が国を見渡すと、『起業のプロ』がいない。新規事業を担当して、その事業がうまくいったらその人はその事業の責任者として出ていってしまい、その事業がうまくいかなかったらその人は二度とアサインされない。だから、我が国の新規事業の現場には、新規事業の素人しかいないんだ。だから、死屍累々となる。きみは延々と新規事業をやり、新規事業のプロになりなさい」
引用:守屋実. 起業は意志が10割 (Japanese Edition) (p.106). Kindle 版.

著者は自己紹介の際に、「52 = 17 + 21 + 14」という数式を使っているそうですが、この数式は著者の年齢と起業に関連する数値が含まれています。

- 52 = 著者の年齢
- 17 = 企業内起業の数
- 21 = 独立起業の数
- 14 = 週末起業の数

本書は、社会人になってから、1年に1つ以上の起業を経験している著者が考える新規事業の型を共有しながら、起業や新規事業創出のために第一歩に何をするべきかを示してくれる内容になっています。

私自身は、昨年仲間と起業をしましたが、新規事業の創出に苦戦しており、その参考にするために読みました。

起業や新規事業の創出で悩んでいる人、立ち上げたはいいけど進まずに苦しんでいる人には参考になる本だと思います。


with コロナの時代では、誰もが商機と商機の波に乗る可能性がある

本書では、2021年現在、withコロナと言われる状況において、「商機と勝機が大量発生する時代が到来した」と書かれています。

コロナウィルス蔓延により、多くの「不」が発生しています。(ここでいう「不」とは、不便、不利益、不足、、などのマイナスの圧力を示す)多くの人が同時に「不」を経験したことにより、多くの人が「不」を解決する可能性を握るキーパーソンになり得るということです。

ニュータイプの時代(著)山口周」が現代の世界的な状況を「問題の希少化」という言葉を作られていましたが、そこにコロナウィルスという既存社会からの強制的かつ急速な変化により、問題が溢れ出る状況に一時的になっていると考えられます。

*戦争などのようにものが破壊されたものを再生させるための生産に近いと感じました。with コロナでは、破壊された日常(主にサービス体験)を再生させるための異なる手段での生産ということでしょうか。

本書では、外食産業を例に、with コロナにおいて、外食産業は窮地になったが、人間の胃袋の数が減ったわけではないからこそ、多くの「おうちごはんビジネス」が生まれ、外食産業の新たな進化とあります。

外食産業は、オンライン注文・配達サービスなどにより進化が進みましたが、旅行やイベントはまだ進化しきれてない部分も多くあると感じます。たとえば、旅行は星野リゾート星野代表が「マイクロツーリズム」をすぐに打ち出し、ひとつの解決方法として提示しましたが、まだ海外旅行などの体験価値などについては、代替手段を提供できていません。

これらの飲食、旅行、イベントなどの「瞬間蒸発」してしまった領域への欲求が求められており、これらのサービスが提供できなくなったことによる「不」の課題解決が待たれるチャンスが存在しているとあります。

起業に大事な9つのポイント

本書では、起業に必要なことはたくさんあるが、あえて言い切るとすれば、大事なポイントはこの「9つ」として紹介されています。

起業に大事な9つのポイント
1. 起業は意思が10割
2. 顧客から考える
3. イシ・コト・ヒト・カネ
4. コト = 勝ち筋の確立
5. ヒト = 仲間と場所の力学
6. カネ = もっとも大事
7. 一筆書きの高速回転
8. 報酬の4つのステップ
9. 成功と失敗の定義

2の顧客から考えるでは、新規事業において顧客解像度の低さを問題として取り上げられています。

著者は、「シニアビジネス」と呼ばれるような新規事業案を例に説明しています。サービスを提供する側になった途端に、分からないものを自分の都合よくまとめただけになっているということを感じました。

「顧客解像度」の話をする時に、僕がよく使う例として「シニアビジネス」がある。「社会の高齢化を踏まえて、シニアビジネスを検討したい」というのは、新規事業の定番中の定番だ。ここでは、「シニア」を一括りにしてしまっている。性別も、(シニアの中での)年齢も、キャリアも、現在の生活も加味されていない。たとえば、「シニア」と同程度の解像度の言葉を「ヤング」とした時、「ヤングビジネス」と一括りにして事業を構想したらどうだろうか。さすがに違和感を持つのではないだろうか。性別、学生なのか社会人なのか、独身か既婚か。さらに、学生の中でも高校生と大学生では違うだろうし、大学1年生と大学4年生だって違うだろう。「シニアビジネス」も同じように具体化して考えなければいけない。「シニア」を一括りにしては、解像度が低すぎて、マーケットアウトしていないし、プロダクトインのしようもない。
引用:守屋実. 起業は意志が10割 (Japanese Edition) (pp.44-45). Kindle 版.

 「一筆書きの高速回転」

9つのポイントの中で興味深かったのは、「一筆書きの高速回転」になります。

「一筆書きの高速回転」とは、ビジネスモデルを自分の頭の中でとどめておくのではなくアウトプットせよということであり、そのビジネスモデルを「桁違いに」「一筆書きで」更新するとうことです。

本書では、ビジネスモデルは、毎日書き換えるくらい、何度も書くべきとあります。ビジネスモデルは、丁寧に資料を作成するのではなく、顧客へ事業案をぶつけ、さらに書き換えて進化させていくことに重きが置くべきだとあります。

この一筆書きで書かれるビジネスモデルは、はじめは解像度が低く粗いものであってもすべてを書ききることが大事だとあります。しかし、すべてを埋めることが大事なのではなく、全体として熾烈な競争を突破できる強さがあるかどうかが大事だとあります。

以下が、ビジネスモデルの12個の手順とありますが、この粒度で全体を毎回書き続けることで、ビジネスモデル全体にアンテナを貼り続けることが大事だと著者が考えていると感じました。

ビジネスモデルを考える際には、この12個の手順に従い、すべて書きあげ、また何回も書き直そうと思いました。

ビジネスモデルの12個の手順
1. 満たされていない顧客のニーズを探る
2. 1. のニーズを満たす商品やサービスを考える
3. 1. がどうしてこれまで満たされないままで放置されていたのかを考える
4. 2. がどうしてこれまで提供されてこなかったのかを考える
5. 商品やs−アビスを顧客にとって便利な方法で届ける
6. 商品やサービスをより良くするためのフィードバックをもらい改善する
7. 新たな顧客のニーズを探る
8. そのニーズを満たす商品やサービスを考える
9. 他社との競争に備える
10. これらを実現するための最適な体制を考える
11. これらを実現するための必要な資金を考える
12. これら一連を経営計画としてまとめる

読後

本書を読んで、起業 / 新規事業の立ち上げのために、改めて満たされていない顧客のニーズを探ることを実行しようと思いました。

特に顧客に対しては、より解像度を高くしていき、何を「不」に感じているか、今までよりも一歩踏み込むことができそうだと思います。


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