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【1日1冊書評】リモートワークの誤解を解く、成功するノウハウ/強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

・リモートワークの誤解を解く / オフィスもリモートも変わらない
・リモートのコラボレーション術 / 時間と情報の共有をする
・リモート時代の人材採用・マネジメント / 良い人を採用して、無駄を省く

こちらは、リモートワーカーのバイブル(といっても過言じゃないと思います)「強いチームはオフィスを捨てる」にかかれている内容です。


この本が日本で出版されたのは「2014年」です。出版されてから6年経過しましたが、現在でも活用できるノウハウがたくさんあります。

2014年当時と比べ、当時よりも多くのリモートワークに便利なツールが提供され、ネットワークなどの環境面や、人々の理解も進んでいますが、まだリモートワークは普及していません。テレワーク導入状況は日本企業の16.2%、かつ従業員の30%未満の利用が80%で、まだまだ利用している人が多いとは言えない状況です。(参考:テレワーク普及の動向/テレワーク情報サイト/総務省:リンク

この本では、リモートワークの誤解を解き、どのようにすれば、もっとリモートワークチームが成功できるかについて書かれています。


<リモートのコラボレーション術>

リモートワークに限らずですが、プロジェクトの最初にすべきは、「情報の保存場所とルール」を決めることです。

リモートワークでは、メンバーが東京の家にいたり、バリ島のカフェにいても仕事はできます。しかし、オフィスで隣にいるわけではないので、ちょっとした質問がすぐに回答が来ないことがあります。

そして、必要な情報をすぐに引き出せなければ、作業が滞ります。自分が取り組むタスクリストの場所がわからず、Slack で質問しても数時間返信がなければ、作業は停滞します。たとえ、15分だったとしても、もう集中力が尽きてしまっているかもしれません。

解決策はシンプルです。「情報の保存場所とルール」を決め、誰でもアクセスしやすい場所にしておけば解決です。これで質問をしなくても業務が進めるようにしておけばいいのです。

「次の作業は何?」「明日のプレゼンの資料どこにある?」「ジョンは来週手が空いてるのかな?」「スコットから新しいモックアップ届いてる?」日々のよくある質問だ。同じオフィスで同じ時間に働いていれば、誰かがすぐに答えてくれる。でもリモートで働いていると、答えを手に入れるのにものすごく苦労するかもしれない。そうならないために、しくみをきちんと整備したほうがいい。

ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン. 強いチームはオフィスを捨てる (Japanese Edition) (Kindle の位置No.679-683). Kindle 版.

もう一つ、コラボレーションの方法として、「同じ画面を見る」ことが有効です。

ビデオチャットで、進捗報告やプレゼンテーションなどを行っていると、話が複雑になっていると、論点がわからりにくくなります。また言葉では説明が難しいときに、自分の語彙力・表現力ではうまく伝わらないときがあります。

このときに、自分の言葉の表現力に頼るのではなく、直接画面を見せることで、的確に伝えることができます

これは会議資料での、決定事項や持ち帰り事項をまとめるときにも有効です。参加者が見ているところで、決定事項を書くことで、全員の認識に齟齬が起きないからです。

最近のビデオチャットツールであれば、画面共有をしたうえで、相手の顔が見えるので、同じ画面を見ながら相手の顔を見ることができます。

ひと目見ればわかることを、電話越しに何分もかけて説明する。うんざりする作業だ。でもありがたいことに、世の中には離れた場所でのコラボレーションを助けてくれるツールがたくさんある。遠隔地と画面を共有して、同じものを見ながら話しあうことができるのだ。これならプレゼンも問題なくできるし、ウェブサイトの変更点をひとつひとつ確認することもできる。フォトショップで一緒に画像をつくったり、テキストファイルを見ながら一緒に編集したりすることも可能だ。慣れてしまえば、同じ部屋にいるのと同じ感覚で作業ができる。リアルタイムに同じものを見ているのだから、隣の席にいるのとほとんど変わらない。

ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン. 強いチームはオフィスを捨てる (Japanese Edition) (Kindle の位置No.653-659). Kindle 版.

他にも今でも活用できる「リモートワークのノウハウ」がいっぱいです。

ぜひ、リモートワークをはじめたい人もはじめる人も参考にしてみてください。


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