『青の炎』ブックレビュー
作者 貴志祐介
刊行 1999年
2003年には映画公開もされた、激しくも切ない作品。
高校生が心に抱いた感情を、未熟ながらに放出していくさまが描かれています。
色褪せない名作『青の炎』をネタバレなしで紹介します。
櫛森秀一は自慢のロードレーサーで江ノ電を置き去りにする。
由比ヶ浜高校の教室で受ける授業風景は、普段と変わらない。
秀一の思考がある男の殺害方法に集中していることを除いては。
櫛森家の平和な日常は、曾根の出現によって脅かされた。
母親の元・再婚相手が家庭に居座り、酒に溺れ傍若無人に振る舞うさまを見て、秀一の心に激しい怒りの炎が燈る。
母親や妹の遥香らとこの先も、曾根の存在に怯えて暮らすしかないのだろうか。
疫病神に目をつけられ、穏やかな将来など簡単に奪われてしまう。
秀一は自身の手によって日常を取り戻す決意のもと、完全犯罪を計画する。
読書ノートも書いたので、ネタバレ部分は隠して載せます。
ほぼ隠れています。
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