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お料理感覚で作れる、自家製ルームフレグランスと香りと記憶

いつもイタリア料理のレシピを投稿していますが、今日は脱線してルームフレグランスのレシピです。

お料理感覚で簡単に作れます。

味わうのが味覚でなくて、嗅覚であるという違い。

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少し前、隣人宅をちょい用でノックした。

お隣のパオロとマヌエラ夫妻は引っ越してきた時に驚いたほどの美男美女カップルだ。引っ越し当時まだ小さかった一人娘のカロリーナも今では中学生。他に何故かアチューゲ、つまり「イワシ」という名の綿飴のようにふわふわな白いペルシャ猫も家族の一員。

ドアを開けたマヌエラの笑顔と一緒にとても良い香りが流れてきた。

ルームフレグランスだ。

ルームフレグランス。そういえばブームになって久しく、すっかり定着している様子だけれど自分の家には置いたことがない。

香水は、というと身につけなくなって12、3年になる。

ベッドのサイドテーブルの引き出しには、香水のスプレーが数個。自分で買ったものが四つと、プレゼントされたものが二つ。それなりに思い出もあるけれど全て半分以上残ったまま。

ちょっと勿体無い。だからと言って、出かけるときにまた香水をつけたいとも思わなくなってしまった。たまに、家にいるときに手首につけて香りを楽しむ程度。

香りというのは記憶を呼び起こすのにとても有力な材料だ。何かの香りで忘れていた事を鮮明に思い出した経験は誰でもあると思う。

亡き母はシャネルの5番をつけていた。女系で婿取りの家に育ち、フェミニンという言葉には程遠い強烈なキャラクターの逞しい女性だったけれど、いまだにシャネルの5番の甘い香りをつけた人とすれ違うと母を思い出す。

香水を身につけなくなった後の身近な香りといえば、主には洋服ダンスの防虫目的で香りの良いエッセンシャルオイルは使っている。防虫目的なのでラべンダー、ローズマリー、松の葉、などが主。今年薬屋で、防虫用のエッセンシャルオイルをと言ったらグローブのエッセンシャルオイルを売られた。でも茶色の薬瓶に入ったグローブのエッセンシャルオイルは歯医者を思い出すのであまり好きになれなかった。

他にエッセンシャルオイルで好きなのは、ローズウッドのもの。

これは、ミラノのトルトーナ地区にあるマグナ パルス スイート(Magna Pars L' Hotel à Parfum)と呼ばれる豪華な5つ星ホテル、部屋ごとに異なる香りで設えられた香水ホテルに日本からの来客に会いに行った時、色々香水を試してローズウッドベースの香水が気に入ったけれどあまりにも高価で諦めた。
マグナ パルス スイートホテルは高級ブランドの香水の多くを手掛けるメーカーの経営で、高級ブランド向けでも予算に合わないような更なる厳選された香りをこのホテルに置いている。香水のラボラトリーもあり色々な香りを体験できる。

後日ネットでローズウッドのエッセンシャルオイルだけ取り寄せて満足し、そのまま使い道も思いつかないまま眠っていた。

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隣人宅で素敵な香りの体験をしてから少しルームフレグランスに目が行くようになり、ルームフレグランスを置いているショップに行くと、一応色々試してみる。

でも今まで「これ!」といった香りに出会っていない。

普通すぎたり、癖がありすぎたり。

そこで思いついたのが手持ちのエッセンシャルオイルや香水を使ってルームフレグランスを作ること。

なんと言っても手持ちのエッセンシャルオイルや香水はどれも好きだから持っているのだ。

そして一つ一つの香りに、身につけていた当時の様々な思い出がある。

ネットで調べると、ベースになる液体は:

1・ウオッカ使っている人もいる。ウオッカ、つまりアルコール度は40度くらいで良いという事。そこにと四種のエッセンシャルオイルをブレンドしている。

2・他にはレシピではホワイトリカーとイソプロピルアルコールを半々+香料という方法。

3・アルコールに少しだけグリセリンを加えたものでも作れるようです。

では、私はというと、今回はウオッカよりややアルコール度が強い50度前後を目指して、アルコールと蒸留水を混ぜたものに香料を加えることにしました。

<用意するもの>

・飾って綺麗な口の狭い瓶 *首の短いものが向いています。

・藤、または竹 *藤の方が密度が低いのでベター

・アルコール(無水アルコール、ホワイトリカーなど。
今回はすでに持っていた燃料用バイオエタノールを使用)
・蒸留水 なければ水道水でもOK

・香水(オードパルファン)またはエッセンシャルオイル

・混ぜるための容器=広口の空き瓶で十分

<作り方・香水(オードパルファン)から作る場合>

1・アルコール 50ccと同量の水を混ぜます。

2・オードパルファンのスプレーを50回吹き込みます。
*比率はアルコール : 水 : オードパルファン=1 : 1 : 1

3・よく混ぜて、口の狭い瓶に移し、藤または竹の細い棒を入れて広げます。

<作り方・エッセンシャルオイルから作る場合>

1・アルコール 50ccと同量の水を混ぜます。

2・オードパルファンのスプレーを50滴垂らします。
*比率はこれもアルコール : 水 : エッセンシャルオイル =1 : 1 : 1(滴)

3・よく混ぜて、口の狭い瓶に移し、藤または竹の細い棒を入れて広げます。

さて香り選び。

バスルーム用は「いかにも香水」という香りで良いかとブルガリのオードパルファンを使用。
藤のスティックと茶色の瓶でなんとなくサマになります。

同じブルガリでグリーンティーのオードパルファムも持っているので、終わったら気分転換に香りを入れ替えても良い。

そのうち、ろくでなしのファビオにプレゼントされたコムデギャルソンの香水も使ってみようか。。。

使用した容器は、なんとプチトマトの中でも味の濃いダテリーノで作られたトマトピューレの瓶


寝室用は控えめの香りのオードパルファンで作る。

これはフランスの老舗ドルセーの香水。フランス語でTilleul。つまり菩提樹に似たシナの木の香り。

上品な香りで気に入ったものだけれど、買った時から肌につけるよりはルームフレグランスの方が似合うような感じなのでこれを寝室用にします。作り方はブルガリのものと同じ。

使用した瓶はグラッパの小瓶に長めの竹串を使用しています。


リビングルーム用は上品で香水っぽさのない、ローズウッドのエッセンシャルオイルを使用。

もちろん好みで、好きな香りのエッセンシャルオイルを使用してください。

使用した瓶は、高級バスサミコ酢の瓶に長めの竹串を使用しています。


他にもアンティークの香水瓶などを使っても素敵です。写真はアンティークバカラの中でも人気のあるカメオグラスのエグランチエ。

ただし、クリスタルはアルコール度の高い液体を長時間入れると白濁して落ちなくなるので、使用する時は、透明のものを避け、白濁するという覚悟をしてからお使いください。

アンティークのバカラエグランチエにご興味のある方は、こちらで詳細をご覧ください。
http://galleria-kajorica.blogspot.com/2018/06/baccarat-eglantier.html

3部屋なかなかいい感じになりました。

でも、キッチンはやっぱりノーフレグランスが一番かな。


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