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4/7Radiotalk『演劇の稽古序盤で気をつけていること』

こちらの記事は、鍛治本が音声配信アプリRadiotalkで配信したものを文字起こししたものです。

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https://radiotalk.jp/talk/526243

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どうも、鍛治本大樹です。
演劇集団キャラメルボックスという劇団で舞台俳優をやったり、声優の仕事をやったり、映像の仕事をやったり、自分で演劇のワークショップなんかも開催してます。
今日もよろしくお願いします!

今日は、「僕が演劇の稽古が始まった時に気をつけていること」というテーマでお話しします。

今、5月5日(木)〜9日(日)まで下北沢の駅前劇場で行われます、『魔族会議』という舞台の稽古中なんですけれども、ぼちぼちと本格的な稽古が始まりました。

結構今回の座組は、はじめましての方が多いですし、劇団たすいちさんという団体のお芝居なんですが、僕よりもちょっと年齢的には若い方が多い集団に入って、おじさん、大きい声出して、頑張ってます。

稽古が始まって、改めて、初めて台本をもらってから、みんなで稽古する時に、気をつけていることを、皆さんとシェアしていこうかな、と思います。

まあ、演劇の稽古をやる時に気をつけていることなので、皆さんにどれだけ共感して頂けるか、ちょっと分からないんですが、もしご興味ありましたら、最後まで聴いていって頂けたらと思います。

思いつくままに喋っていきます。

まず1個目は、台本もらって、自分の役が決まっていて、で、台詞を読んで、その台詞を声に出して発したり、人とやりとりしたりするわけなんですが、その時に気をつけていることです。

「無理をしない」ということです。

これどういうことかというと、特に初対面だったりすると、頑張んなきゃなとか、いいとこ見せなきゃな、って思ったりするわけです。
そういう時に、頑張りがちになるんです。

最初から、「こういうこと出来まっせ」ってのを見せたくなりがちなんです。
バシッとやって「あ!流石だね!」って言われたくなっちゃいがちなんです、人間って。僕もです。

なので、無理に正解を見つけにいったりとか、技を披露したくなりがちなんですけど、それは良くないな、っていうふうに肝に命じてます。

それはなぜかというと、
そこで正解を見せることが、少なくとも舞台の場合では、良いことではなくて、正解なんてそもそもないですし、
みんなで、稽古しながら、本番でお客さんに観てもらう為に作ってるので、自分の中で決め打ちをした表現なんてものは、必要ないと思っています。

というか、つまんないなぁとまず思うんです。
自分の引き出しから出してきたものなんて大したことないので、あくまで、みんなと作りながら、みんなに影響を与えり、与えられたりしながら、変化していく、役が作られていくってことが、豊かな役作りとか、作品創りにつながるのかな、と思っているんで、分からないことを分かったふりをしないってことだったり、無理に正解を求めにいった表現をしないってことを気をつけています。

2つ目。

次も、近いかな、、「できるだけフラットに読む」ようにしています。

自分の役があって、感情とか読み取って、それを表現しちゃいがちなんですけど、そもそも役って自分ではないので、自分だったらこんなことやらないな、とか、言わないな、みたいなことがあると思うんですよ。

そこにいろんな役作りのヒントが隠れていて、それを言ったりやったりする人に、最終的にはならなきゃいけないわけなんですけど、自分は役とイコールではないので、最初普通に読んだ時、これどうやったらやれる気持ちとか状況とかになるのかなっていうことを見落とさないためにも、無理にそこに嘘をついて、言いたくないのに、やりたくないのに、言ってしまうっていう状態を、出来るだけ作らないように僕はしています。

ただ、稽古なんで、言う感情にならないから、言えませんとかそういうのはなしですよ。
とりあえずやるっていうのは、もちろん大前提なんですけど、自分の中で、感覚が麻痺しないように、ここは自分と、まだ、役の距離が遠いなぁとか、ここは共感できるなぁっていうのを、出来るだけ稽古で、いろんなサンプルを集めるようにしています。

そして3つ目。

「共通言語を探る」ってことを気をつけてます。
特にはじめましての劇団だったり、はじめましての共演者、演出家、スタッフさん、とやる時に気をつけていることなんですが、
おんなじ日本語使って喋ってますけど、何か言葉を発した時に、その人がイメージしているものと、同じ言葉から、こちらが受けとるイメージっていうのが、一緒とは限らないんですよね。

例えば、
「元気」って言葉の裏にイメージするものって人それぞれで、子供だったら「半袖半ズボン」とか、でもそう思わない人もいて、「声が大きい」っていうのをイメージする人もいて、
おんなじ言葉喋ってたら、おんなじイメージを共有してるっていう幻想に陥りがちなんですけど、これはものづくりをする上では、最初気をつけた方がいいかなぁというふうに思ってるので、出来るだけ、その人が何をイメージする傾向があるんだろう、とか、その人が、この言葉を使う時には、こういうことを欲しているんだなっていうのを、特に演出家との関係性が多いかなと思うんですけど、気をつけています。

そして4つ目。

「出来るだけコミュニケーションをとって、みんなと関係性を作る」ってことです。

作品を作るために集まってる人たちではあるんですけど、わざわざいろんなところから集まって一つの作品を創るわけなんで、やっぱり人と人でやる共同作業なので、必ずコミュニケーションが密である方が良いと僕は思ってます。

自分の仕事だけやってれば良いってことでは絶対にないので、みんながチャレンジしやすい環境だったり、発信発言しやすい空気、一緒にやりたいなと思える空気を作れば作れるほど、その作品は面白くなると、僕は信じています。

なので、おちゃらけてみたりとか、みんなが発言しやすい空気づくりみたいなものを、序盤は特に気をつけているつもりなんですけど、
どんどん、座組での年齢も上がってきますんで、ちょっと緊張感を与えてしまいがちだと思うんで、気をつけてやっていこうかなと思っています。

というわけで今日は、
「演劇の稽古をする時に、序盤に気をつけていること」というテーマでお話しさせて頂きました。

たすいち『魔族会議』
5/5(木)〜9(日)まで下北沢駅前劇場でやっています。

公演詳細↓↓↓
https://tasuichi.wixsite.com/tasuichi/next

チケット予約↓↓↓
https://ticket.corich.jp/apply/111316/011/

劇場でお会いできるのを楽しみにしています。

今日も最後まで聴いてくださってありがとうございました。

それでは皆さん今日も、素敵な1日をお過ごし下さい。
ではまた。

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