見出し画像

クラウドファンディングに挑戦しました。結果は達成できずに失敗でした。

跳ね上げサングラス16

2018年4月の末、長年眼鏡業界で一緒に仕事をしてきた二人がマクドで雑談していました。

博眼の笹木社長は特に最近、業界の動きが悪く、従来のメガネ問屋さんからの発注が滞りがちだと。
メガネの製造は工程が多く、完成までに時間がかかります。
それが売れて、さらにお金になるのは7か月8か月先になるのは普通です。
中小零細企業では、先にお金をもらわないと工場経営が出来づらくなってきています。

二人で、あれこれと話しているうちに話題の一つで、最近、クラウドファンディングが注目を浴びていて、上手く行く例も多いと聞くねと。

では、軽いノリで一度挑戦してみようとなり、
手持ちの特徴のある材料で、お客様にも注目してもらえるサンプルを作ろうと言うことになりました。

何度か議論を重ねるうちにサングラスの仕様が決まってきました。
下記の通りにまとめました。

跳ね上げサングラス1

■クラウドファンディングに挑戦するサングラス仕様
・特殊部品を利用した跳ね上げ構造で、度付きレンズとサングラスレンズの両方が使えるツインの仕様とする。
・デザインはクラシックスタイルで流行に左右されない、メガネの原点、
丸メガネにする。
・掛けたときのバランスを保つために、モダンの先に丸いドーナツ形状の重りを付ける(ゼロバランスと名付ける)

跳ね上げサングラス4

・レンズは最新のナイロン偏光レンズを使用する。

コンセプトや仕様が決まると、試作にかかります。
部品をそろえて、加工を施します。
NCを利用して、パーツも準備します。

色んなOEMを手掛けている笹木社長ですから、仕様が決定すれば、サンプル作成は早いです。

クラシックゼロと名付けた素晴らしい試作品が出来上がりました。
我ながら、思った事が試作品に反映されています。
これは成功間違いないと、疑いなく思いました。

次に、これ一点では寂しいので、小ロット生産していた、オーバルタイプのクラシックワンもラインナップに加えカラーバリエーションも追加しました。
協賛していただきやすいように、単価の安いものをと言うことで、小さなメガネのアクセサリーも考え、試作しました。

アクセサリーメガネ

次は、それをどのようにMakuakeで写真と文章を使って表現するか?です。

実は、お恥ずかしい話ですが、ノリで始めたので、クラウドファンディングのやり方を十分に理解しないままスタートでした。
やるべき全ての事を理解していなかったのです。

提案すべき製品サンプルが出来れば、クラウドファンディングは進行するものと誤解していました。
提案すべき内容を写真、文章にまとめ、サイトを自分らで作り上げないといけなかったのです。
よく考えれば当然ですね。
メガネメーカーの習性とすれば、メーカーはモノつくりで、サンプルが完成すれば、従来はそれで仕事は終わっていたのです。

クラウドファンディングではそうはいかなかったのです。
そこで、大慌てで、サイトを作成の為の、写真を撮りながら、サンプルの色変え、アクセサリーをそろえました。

なぜ、このクラウドファンディングに挑戦したか?
どの様な背景があるのか?
日本のメガネ産地での今までのやってきたこと。
等々、賛同者に理解を得るための資料が必要なのです。

当然ですね。協賛する為には、十分な理解できるデータが要りますね。
自分がモノを買う場合に当てはめるとよくわかります。
お恥ずかしい限りです。

写真をとり、単価を決めて、文章を作成して、何とか期日までに体裁を整えました。

事務局からは、クラウドファンディングのスタート前に、友人、知人、関係者に連絡を取っておいて、
アピールを先に住ませておいて、スタート直後にある程度の賛同を得る実績を上げておくのが普通だと言われました。
我々は抜かっていました。
この面でも、準備が整っていなかったのです。
何事においてもスタートダッシュが肝心です。

もう一つは、目標金額です。
製造の為にはある程度の数量を作らないといけないと、チョット高めの125万円に金額を設定しました。
結果として、この程度の売り上げは欲しいと、
目標は低めにしておこうとの話も出たのですが、要領が分からなくて、高めの金額のままにクラウドファンディングはスタートしました。
結果は71万円 42名のサポーターのご支援をいただきました。
残念ながらプロジェクトは達成できませんでした。

残念ながらプロジェクトは成功しませんでしたが、いろいろと勉強になりました。
何事も、周到な準備の上でスタートすることが必要です。
このマクアケでは最初に全体計画を立案して、やるべきことを日程を追いかけて、プロジェクトのスタートを迎える様にすべきでした。

とにかく、することが前提にあり、やっつけで進行しました。
サンプルを作り、バリエーションを広げ、一つしかないサンプルでカラーバリエーションを作成し、アクセサリーの展開を考え、商品写真を撮影し、それを補完する雰囲気写真や使用の様子写真を撮る、
商品特長をテキストにして、価格を決めをする。FBでクラウドファンディングを告知し、知人や個人の関係者に伝える。

やるべきことは沢山あり、無難にこなしたつもりでしたが、後手後手になったのはいがめません。

次の機会の時は作戦計画をしっかりと立てましょう。

■参考(1)
鯖江発、永遠のラウンドデザイン。ツインメガネで視力爽快 「クラシックゼロ」

https://onl.tw/F3Zbdre

■参考(2)
Makuakeでは、プロジェクト実施パターンとして、『All or Nothing 型』と『All in 型』という2種類のタイプがあります。

1. All or Nothing 型
予め設定した期間内に目標金額を達成することで、プロジェクト終了日までに集まった応援購入額(弊社手数料を除く)を獲得できます。
万が一、目標金額に到達しなかった場合、サポーターからの申込みはキャンセル・全額返金され、リターン(商品)も発生しません。 また、弊社手数料についても頂戴致しません。

『最低いくら集まったらこれができる』という必要な資金が明確なプロジェクトに有効です。

2. All in 型
目標金額に達成しなかったとしても、終了日までに集まった応援購入額(弊社手数料を除く)を獲得できます。 また、必ずサポーターへリターンのお届けが必要です。

目標達成しなかったとしてもプロジェクトが実施でき、リターンのお届けが可能な場合のプロジェクトに有効です。


■参考(3)
マクアケ
Vision Mission
ビジョン・ミッション
今、生まれているもの、広がっているもの、残っているものは、世界中で日々、誰かによって取捨選択されているものです。

ただ、その取捨選択の決定が、拡大一辺倒な資本主義の論理や、一部の強力な政治の論理などによりのみ決定することが益々増え、本当に生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残っているかというと、残念ながら大きくかけ離れているのが今の世界だと思います。

皆が自分の力を、望むものの誕生や広がりや残していくことに、もっともっと投入していくことができれば、 生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界は実現していくと我々は考えており、 そのために、もっともっと世界はつながれるはずだと信じています。

我々が目指すビジョンの実現のために、これからも我々は世界をつなぎ、アタラシイを創り続けます。
Vision
マクアケが実現したいこと

生まれるべきものが生まれ
広がるべきものが広がり
残るべきものが残る世界の実現
Mission
マクアケの使命

世界をつなぎ、
アタラシイを創る

跳ね上げサングラス14

■参考(4)2018.08. 5月の連休にサイト作成をする

Classic Zero チーム131
笹木博之+土橋俊紀=チーム131

長年、眼鏡業界で働く2人がチーム131を結成して、Classic Zeroをつくりました。
日ごろ感じていて、作りたいと思っている事を、このメガネの形に凝縮し、
今までの経験を集大成したメガネになっています。

見る事は人が情報を得るためのほとんどです。快適にメガネを使いたい、
そんな思いを込めて、Classic Zeroが誕生しました。

このClassic Zeroをご評価いただき、
さらに次の不便さの解消と便利さと快適さのメガネの追求を続けたいと思っています。

このプロジェクトのご支援をよろしくお願いいたします。
ここまで、ご覧いただき、ありがとうございます。

特殊な跳ね上げサングラスを試作し、クラウドファンディングに挑戦しました。
結果は残念ながら不成立でした。
良い経験をしました。
準備不足のままに突入したので、もう少しのところでダウンしました。
段取りが肝心ですね。

https://www.makuake.com/project/hakugan/

鯖江発、永遠のラウンドデザイン。ツインメガネで視力爽快 「クラシックゼロ」

1.ナイロン偏光レンズを使用 耐衝撃性に優れ、レンズ内部の応力による
  歪が少なく、クリアな視界を得る事ができます。

2.どの位置でも止まるコイルバネを使用したフリーストップ跳ね上げ機構を持つ。

3.昔ながらの一山を採用、鼻パットの無いスッキリ感を得れます。
  (Classic Zeroの場合)
  オーセンティックなデザインを踏襲しています。

4.テンプルエンドにバランサーを付け ツインレンズの重さを感じさせない設計です。(Classic Zeroの場合)


2018年5月の連休から始まる夢と格闘の楽しい記録でした。
モノつくりに携わった人間はあれこれと、考え、作るのが何よりの喜びで楽しみです。
惜しむらくは、世に出て、グッド評価を受ければ、もっともっと良かったのですが、
次のお楽しみです。すべてが成功するのでは面白くありません。

跳ね上げサングラス11

跳ね上げサングラス15

跳ね上げサングラス17


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?