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篠田桃紅展@三越銀座

昨日、少し時間が取れたので、三越銀座展で行われていた「篠田桃紅昨品展」の最終日に行ってまいりました。

副題が「追悼ー空」。そうです、長生きで知られた彼女は今年、他界されたのです。激動の昭和の時代を日米で生き抜き、このたびの世界的な詐欺案件のさなかに亡くなってしまいました。。ちょうど潮時、とその魂が判断したのかもしれません。。

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展示は比較的こじんまりとしたものでしたが、表に掲げられている彼女の作品の所蔵先などが列記されているパネルを観ると、奮闘してきた歴史が強く感じられ、彼女の歩んできた歴史が感じられました。

「賞」など意味がない、として受け取りを拒否してきたという彼女はしかし、世界の様々な美術館・コレクターに求められてきたのです。

さて、この展示で彼女の書籍を数冊、買い求めて読みました。

この展示の図録と、まだ未読であった次の二冊。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000326676


https://product.rakuten.co.jp/product/-/4a17ec8b49c792ff9b2f6a8ee53e85cd/


「これでおしまい」(講談社)「桃紅一〇五歳 好きなものと生きる」(世界文化社)


前者は、彼女の生い立ちから生き方、言葉をちりばめた総集編的なよみもので、とてもおもしろく、後者の本は、彼女が身近に置いている品々について、自分のこだわりを書いたものなのですが、そのスパッと言い切る物言いが気持ちよく、文章から感じる印象は白洲正子のそれに近いものでした。

「名前がある」有名なものを買おうとする愚かさをハッと切り捨てる文章など、本当に素敵なのですが、「こだわらない」こだわりと言いましょうか、モノとの付き合いの中に、「孤独」というものにいつも向き合っているひとならではの「愛」が感じられて、どんどん彼女の心の世界に惹かれていくのです。

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篠田桃紅の世界の心地よさ、強さを私どもは伝えてまいります。

【文責:田中】


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