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思考のスケッチ

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日々のあれこれについての未熟な思索と潜考。あくまで「スケッチ」、すなわち思考行為の一部的な言語化であり、決して「主張」として表現できるものではありません。
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#大学生日記

成田氏の「集団自決」発言の背後にあるもの:「閉塞」と「破壊」

「口にしちゃいけないって言われていることは、だいたい正しい」、これは成田悠輔氏のツイッターの自己紹介欄はこの一言だけ書かれている。 その成田が発して「高齢者は集団自決すれば良い」発言がNYTに取り上げられ多くの批判が再度巻き起こった。見た感じ多くの批判は「集団自決」という言葉が持つ歴史的意味(第二次世界大戦時の沖縄における集団自決)に構わずその言葉を使った成田氏の言論やエール大学助教授でありながらそのような暴力的な言葉無責任に放ったことなどが批判の主な論点である。 もちろ

「醤油ペロペロ」を咎める大人が居なくなったから「バカッター」が増えたのか?:承認と資本主義の疎外

こんな議論をツイッターで見つけた この人が一連のツイートを通して言いたいことはこういうことだ。つまり、昭和の「怖い大人」たちが敗戦、高度経済成長からのバブル崩壊という流れの中で居なくなり、その跡を継いだ「歪んだ」価値観を持つバブル世代や団塊ジュニア世代による間違った教育と崩壊したモラルによって今回のよう「醤油ペロペロ」迷惑行為などこ行い、TwitterなどのSNSに投稿する通称「バカッター」という若者たちが生まれたという。 自分に言わせれば、この見方は端的に言えば、家父長

「日本の大学の第二外国語って廃止した方がいいと思う」に対する批判への応答

今回の記事では、自分が数ヶ月前に書いた記事に対するStella.氏の批判へ応答する。元記事と批判記事にまず目を通したい方は以下のリンクからお願いします。 元記事: Stella.氏による元記事に対する批判: では、まずわざわざ自分の記事に決め細かく目を通した上で、自分の議論に対する貴重な批判をいくつも挙げて頂いたStella.氏に感謝したい。自分の議論に対してさまざまな視点や立場から建設的な批判を頂けることは、なによりの喜びであり、自分の知的発展において大きな役割を果た

イギリスの大学院のオファーを手に入れた!でも喜んでは居られない…今の心境

自分は今年(残りわずか)の2月末頃から大学院進学を決め、ここ一年色々と準備をしてきた。まあ準備と言っても8月頃までは何を専攻するのか、今後何になりたいのかなど色々と迷走していた。去年までの自分は外交官を夢見て国家総合職試験の勉強に多くに時間を割いていた為、大学院なんて「入省後研修でいいとこ行きたいな」程度しか考えてなかったから。 大学院進学を決心した2月(9月入学なので当時はもうすぐ3年2学期)から全力で卒論に打ち込み、学部の助教のリサーチアシスタントも経験としてやりだし、