ポテトサラダ

僕は今週末にポテトサラダを作る。

祖父母が畑で育てたじゃがいもと玉ねぎをたっぷりと使って
母の味付けの
さっくりとした大きさのじゃがいもにマヨネーズが効いていて
塩揉みされた玉ねぎのしゃきしゃきとした食感と塩味がご飯のおかずになるような
僕の大好物のポテトサラダを作ってやろう。

これは、親孝行で祖父母孝行（おそらくこんな言葉はないが）な僕ができる
ささやかで確実な反抗である。

祖父母と両親はいろいろあって仲が良くない。
時間が解決してくれると思っていたが、ひょんなことからよからぬ方へ。
10年ほど温めていた子の心は知るよしもなく
大人の事情で

25歳を目前にし、自分を子と言えるような年では無くなってきているが
子供じみた大人としてか、
大人じみた子供としてか、
あやふやな今だからこそ、こんな形での反抗をしてみる。

祖父母が作ったじゃがいもと玉ねぎも
母の味付けも
どちらも最高なのに。

僕は東京で1人、働いている。
今日は月曜日
明日も仕事だし、明後日も仕事だし
1週間経っても仕事がある。

だが、今週末の楽しみは決まった。
じゃがいもをふかしながら
玉ねぎをトントンとリズミカルに薄くスライスしながら
ホクホクになった具材達に
これでもか！とマヨネーズをかけながら
いろんな思い出を混ぜ合わせ

いつか自分だけの味付けを
我が子、我が孫に伝える
そんな日を夢見るのだ。