[5-1]文型のすべて〜第1文型〜
今回は文型について取り扱います。文型は高校に入って一番最初に習うことが多いですが、自分的にはもっと早い段階で教えてほしいなと思ってます。というのも、文型の知識を活用することで、英語の解像度が格段に上がるからです。早い話、文型は英語を理解するための万能ツールなんです。
すでに文型を習ったことがある人は、きっとこう思ったはずです
「文型といえば、短い英文を見て、これは第◯文型だ!ってするやつでしょ」
確かに学校の授業では、それで終わってしまうことが多いです。しかし、本当は最初に書いた通り、英語を理解するための万能ツールなんです。この記事でそれを証明します。
では、本題に戻って、文型は第1文型から第5文型までの5種類がありますが、今回は第1文型の解説をします。
基本:第1文型はSV
つまり、主語+動詞で構成されている文のことです。例えば
I live in Yokohama.
というような文です。
S=I
V=live
M=in Yokohama
このように解釈されます。文型上、Mは無視するので、この文はSV。つまり第1文型になります。しかし実際は例文のようにSVMの形で使われることが多いです。
第1文型を取れるのは自動詞だけ!!!
下記のような文を見てみましょう
I like.
一見すると、SVで構成されている第1文型だと思うかもしれませんが、実際は違います。この「I like.」という文は文として成立していないため、第◯文型と言うことはできません。それはなぜか。答えはlikeは他動詞だからです。他動詞とは直後に目的語(O)を取れる動詞のことです。逆に言うと自動詞は直後に目的語を取れない動詞のことです。
自動詞他動詞の判別ですが、基本的には「何を?」とツッコめるのが他動詞です。例文で考えると
「私好きなんだ」
「何を?」
違和感ないですよね。つまりlikeは他動詞ということです。逆に最初にあげた「I live」で考えると
「私住んでるんだ」
「何を?」
違和感ありまくりですよね。「どこに?」とか「誰と?」よかだったらいけますが「何を?」はいけないですよね。こういう動詞を自動詞と呼びます。
注意!!:あくまで基本、例外はそれなりにあります。
注意していただきたいのは、これはあくまで基本であり、例外はあるということです。基礎単語で言えば、meetは
「私会うんだ」
「何を?」
と、成立しませんが実際は他動詞です。こんな感じで例外もあることを常に頭の片隅に置いといていただきたいんです。主観的には英語は日本語と比べて、比較的理屈っぽい言語だと思っていますが、それでも言語です。すべてを理屈で通すことはできません。
※余談ですが、meetは「会う」の他に「満たす」という意味もあり、それから考えると
「満たすんだ」
「何を?」
と成立するので、他動詞と解釈できたりはします。
第1文型の意味は「存在or移動」
第1文型の最も大事なポイントは、「存在・移動」を意味します。もちろん例外はありますが……。
例えば、I go to school. はto以下がMなので第1文型だとわかります。そして「go」の意味はご存知の通り「〜に行く」ですよね。下記のような難しい単語と出会しても焦らずに、まずは文型を考えます。
I subsisted for a long time on low income.
for以下がMなので第1文型だとわかります。for a long timeは「長い間」だということを知っていれば、
「長い間、私は存在した」or「長い間、私は移動した」
このどちらかになります。今回は前者の「長い間、私は存在した」が正解です。またsubsistは「生きながらえる」という意味ですので綺麗に訳すと
「私は長い間、少ない収入で生きながらえた。」
となります。「生きながらえる」は「この世に”存在”し続ける」というふうに解釈できますよね。実際の解釈プロセスは
文型と時制の確認(第1文型と判断=存在or移動のどちらか)(edから過去形と判断)
↓
「for a long time」と「on low income」から、「長い間、低収入で」という情報を得る。
↓
「長い間、低収入で存在した」or「長い間、低収入で移動した」のどちらか
↓
「長い間、低収入で存在した」が妥当と判断
このようなプロセスを経ています。しかし、「長い間、低収入で存在した」という文のままでは日本語として違和感が残ってますよね、なので意訳します。その結果
「私は長い間、低収入で生きながらえた。」となります。
あくまでロープレなので実際は「私は長い間、低収入で生活した(生きた)」などが書ければ上出来です。ここまで書ければ減点はされないでしょうし、あったとしてもごく僅かです。また、その文だけでなく、前後の文脈や前置詞などからも情報を得て判断します。また、存在or移動の判別ですが前述の通り、文脈や前置詞はもちろんのこと、センスも割と大事だったりします。明確な理由はないけれど「なんか、こっちな気がする」という感覚は割と当たります。(主観ですが…)
ここまで書いてきましたが、前述の通り、例外はあります。
He laughed at me.
「彼は私を笑った。」
at以下がMなので、第1文型です。しかし「laugh」は「笑う」という意味なので「存在・移動」に当てはまりません。
まとめ:文型は完璧ではない。
今回から始めた文型の話ですが、全編を通して理解しておいていただきたいのは、文型は完璧じゃないということです。確かに文型は素晴らしいツールですが、例外はありますし、初見の単語の意味がわかるといっても大まかな意味しかわかりません。ですので、これまで通り単語帳を使い込んだり、文法や長文の問題集を周回したりする努力は忘れないでほしいです。言い換えれば、そういった努力の積み重ねが先に述べた、センスだったりします。
確認はしておりますが、万が一ミスや誤りがあったらご指摘ください。
以上です、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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