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#7 ドイツ人が褒めてくれた日本のいいところ

どうも,しげまです.

写真はAustriaはKristberg. 山の中の小さな村で,この季節はすっかり雪に覆われ,雪山そのもの.雪山での生活は初めての体験で,新鮮でした.寒かった.生まれて初めて流れ星見た.感動した.

といっても,ほとんどホテルに滞在してディスカッションしていただけでしたけどね.

今週は一週間ホテルに滞在して,Ph.D.合宿 なるものに参加しました.今お世話になっている研究所の部門主催のもので,部門のお偉い教授さん2名,グループリーダーのドクターさん複数名,それから部門内のPh.D. student20数名そろって雪山の中に閉じこもり,Ph.D.をよりよく終えるために必要な要素に関するディスカッションをし続けるというものでした.存在自体も刺激的だったのでいつか共有したいのですが,今日はその中で学生同士で議論し,最も嬉しかった内容について皆さんに共有します.あくまで僕個人の体験に基づくものであり,一般化できるものではないとは思いますが,最後まで読んでいただけると嬉しいです.

1. ミーハー最高

日本人ってミーハーだよ.

「日本は新しいものが広まるのが本当に早いよね.ドイツでは新しいものが広まるのに10年かかっちゃうから全然はやらないよ.」 とのことでした.

ドイツ人に日本の文化の一つでもある”ミーハー(Meher)”を伝えることが出来て俺は嬉しかったです(これを機にミーハーの語源とかも調べた.昭和初期に起源を持っていたとは.知らなかった笑).

日本にはとにかく新しいものを好む習慣がある,と.そしてドイツにはそのような習慣・文化はないようです.

裏を返せば,みんな人を簡単に信じすぎる,考える力の低下の表れである,等いろんな見方ができますが,少なくともドイツ人はそれをいいことだ,と言って褒めてくれた.ドイツはその真逆で,新しいものが出てきたときに,まずそのアイデアに対して懐疑的に物事を捉え,一度自分の中で落とし込んで考える.とかく慎重なのがドイツ人らしいです.だから新しい文化・アイテムが浸透しにくい,と.

確かにこれから時代はどんどん変遷していき,新しいものがどんどん生活に取り入れられていくことでしょう.そうなっていくと,もし日本にまだ新しいアイデアを持ちこんでくれる人が存在するのならば,僕らは生き残ることができるかもしれない.新しいアイデアを誰よりも先に取り入れ,周りに発信することは今の若者ならみんな大好きなはずなので.

だから研究をするものが本当にエンドユーザーのことを思って,安心できる製品を提供することがより一層求められるのかもしれないですね(勿論同時に若者の考える力はもっと伸ばされるべきなのだけど).

2. 真面目.丁寧.

接客の丁寧さ,製品の精密さ,技術力の高さ,これらは少なくともドイツ国内ではまだ評価されている部分があるな,と感じることができます.

一部超一流企業(GAFA,etc)では,日本の技術が既に見限られ,中国への依存にシフトしつつある,なんて話もあるくらいなので,確実に”技術力・精密さ一強”のあの頃の日本は最早存在しないのですが,まだ手遅れ,とまでは言っていない.

ここで踏みとどまって,いかに日本らしさを主張できるか,日本のアイデンティティを世界に発信できるかどうかが今後の分かれ目になるんだと思います(すみません,具体的なアイデアはまだないです).

3. 守っていきたいもの.変えていきたいもの.

留学に来て思ったこと.それは,”日本も捨てたものじゃないな”,ということ.留学に来てから”日本人じゃなければよかった”,と感じたことはほとんどないし,”日本人だよ”というと,出会った多くの外国人が嬉しそうで知っている日本の知識を披露してくれる.この国のイメージ・信頼が完全に損なわれる前に,この窮地を脱したい.

技術力の低下,教育制度の問題,男女平等社会実現,働き方,会社の体制,人口低下,人口集中,等々.解決しなきゃいけない問題は山積してるけど,何とかみんなで乗り越えたい.国民全体の団結力は低いかもしれないけど,みんなそれぞれ得意分野を持っていて,その分野での取り組みなら負けない,という人が大勢いるはずです.それぞれの得意分野を集結して問題解決に取り組み,一つの国の問題を解決する.これこそ昨年の流行語大賞にも現れた”ONE TEAM”の大義名分なのではないでしょうか.

僕はドイツにいたから日本でどのくらいラグビーが盛り上がったか正直よくわかりません.でも流行語大賞に選ばれたくらいだから相当盛り上がったんじゃないでしょうか.

つまり,"ONE TEAM"のポテンシャルは持っている僕らは,必ずまた新たなステージに日本を持っていくことができると確信しています.

自分が得意に思っていることは自信を持って声を上げる.周りを巻き込みながら少しずつ影響力を増やしていく.こんな風に少しずつでも状況が変わるといいな,と思って今日も記録を残しました.

多分自国に対する意見はかなり大きく分かれるところだと思います.先日も日本人社会人の愚行を知って衝撃を受けたところではありますが,あくまでこれは僕の意見です.賛成・反対意見,色々あることは承知の上で,また様々な方と議論できることを心より楽しみにしております.コメントお待ちしております.

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