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伴走するつもりが伴走されてゴールした北海道マラソン


どうも!8月28日に北海道マラソンに出場した海斗です!

2万人近くのランナーと声援者がいて、3年ぶりの開催もあってお祭り雰囲気でした!1年半ぶりのフルマラソンでしたが、今回は彼女と伴走する初めてのマラソンでもありました。今年の2月くらいに「2人でマラソンを走ろう」と決意をしました。そして、すぐ申し込み、気がつけば道マラ直前でした。

僕にとっては4回目のフルマラソン
①2017年姫路城マラソン(人生初マラソン)
②2018年大阪マラソン(チャリティラン)
③2020年バーチャルホノルルマラソン(真冬の雪道)
僕にとっては4回目のフルマラソンですが、彼女にとっては人生初のマラソンでした。なので、お互いこの数ヶ月は特に練習を重ね、準備万端で前日を迎えました。

しかし、彼女はマラソン前日、震え上がるくらい初マラソンを迎えることに緊張していてました。

「何をそんな緊張しているの?明日はお祭りだよ!楽しもう!」

と声がけをして励ましていました。

そして、迎えた当日。朝6:00起きで会場へ向かう。大通駅にはたくさんのランナーが会場へ一斉に向かう。会場へ着くと走ってウォーミングアップをするランナーやお友達と談笑するランナーなど、各々が3年ぶりの北海道マソンを楽しみにする様子がありました。

スタート直前にコミュニティスペース「すすきの村」のマラソン部で写真をパシャリ。

いよいよマラソンスタート

予想タイムを5時間に設定していたため、Gブロックからスタート(A〜Iブロックまであります)。3車線ある大通の車道が満杯に埋まるくらいランナーがいました。

MCによるアナウンスが始まり、いよいよスタート。流れるサカナクションのテーマソング。テレビ等の電光掲示板でカウントダウンされたのですが、木々に遮られ見ることはできませんでした。スタートされたことはわかったものの、Gブロックは2万人中1万5000番目くらいなのでスタートから10分後にスタート。すすきの方面へスタートする爽快感は最高でした。いつも通る駅前通りを中島公園に駆けていく高揚感はたまらなかった。
※スタート時の写真を撮ろうかと思いましたが、この瞬間を楽しもうとスマホを持たずスタートを切りました。

ランナーと同じく主役の声援者。さまざまな応援のカタチ。

5時間ちょっとを目指していたため、7:00/kmを意識して走っていました。そのため、周りの様子がよく見て、コロナ禍で声援が少ないかな?と少し気になっていましたが、たくさんの方々が沿道にいました。

暖かく見守り手を振る女性、
ゼリーやフルーツを配る私設エイドのおじさん、
2km地点に行くと「残り40km!ゴールまで楽しんで!」的な(記憶が曖昧)看板を持って応援する夫婦、
知り合いかな?と錯覚するくらい目が合うと全力で「がんばれー!!」と手振ってくれるお姉さん
など各々の応援の仕方がありました。

毎回マラソン大会に出て思うんですが、応援のカタチって人それぞれあって、どれ1つ優劣はないけど、応援しに来ているという事実は変わらなくて、僕と彼女は走りながら笑顔で声援に応えていました。
応援のカタチは様々あって、1つ確かなことは確実にその応援は誰かの支えとなり、励みになっているということを挑戦すると実感します。

途中で気がついたのですが、逆に誰を応援しているかわからないけど、自分の事として声援を受け取って力に変えることも大事だなって。

ペースを随時伝えるコミュニケーション

だいたい7kmごとにあるエイド(給水所)に寄るため、とてもエイド手前は混雑し、少しペースが落ちてしまいます。なので、エイドには僕が行き、彼女には極力ペースを維持し、走ってもらうようにしていました。

「今、ペース上がっているから少し落としていこう」

など、極力7:00/kmを維持しながら走るようお互いに体調やメンタルについて伝え合いながら走っていました。

25kmまでは順調でした

5kmごとにチップを計測する場所があるため、10km過ぎたあたりから5kmごと通過するたびにハイタッチをして、次に向かうようになっていました。20km手前になると新川通という片道6kmの川沿いを走ります。ノーザンホースマラソンでハーフを走ったことがあるため、ここまでは大丈夫だとお互い思っていました。しかし、1km走る毎に街並みが変わるスタート地点と異なり、一切変化のない12kmを走ることになります。25kmもハイタッチをしてお互い「ここからだね。」と言い合い、走っていました。

28km地点で襲いかかる違和感。

28km地点になると、腰に違和感を感じてきました。嫌な予感がしました。長時間座ると時々発生する腰の痛みでした。「マズい。」と思ったものの走り続けるしかないので、姿勢を意識したり、着地を意識したりしながら恥知り続けました。

30km地点で襲い掛かった膝痛。入れ替わる伴走者。

30km手前で激しい腰痛に襲われ、ついに走ることができなくなりました。

何をどうしても痛い腰をかかえながら歩く。ただ急に1kmが遠く感じる。さっきまで7:00で走っていたのに、20分くらいかけて歩いているんじゃないかって思うくらい長く感じる。そんな時に横を見ると彼女が

「大丈夫?まだいける?」

とすごく爽やかに涼しそうに声をかけてくれた。「あれ?まずい。俺が足を引っ張っている。。。」と思い余計に焦る。走り出そうとすると、今度は右膝が痛くなり、走り出せない。腰をかばったことで右膝に影響が。これ積んだ。しばらく走れない。ひょっとするともう残り10kmは走れない。そうネガティブな気持ちが襲ってくる。そんな気持ちを抱えていると彼女が

「大丈夫?収容されちゃうかな?」

俺は「まさか!」と思ったけど、彼女は初マラソン。収容されるペースがわからなかったので収容へのプレッシャーを感じる。まだ走れる彼女に対して「ちょっと待って。」と言うのも申し訳なかった。走れない自分と彼女に焦らされる(彼女はもちろんそんなつもりない。)ことにだんだん苛立ってしまった。僕は一緒に完走したかったから待って欲しかった。彼女はまだ走れる体力があった。ずっと走りたそうな顔をしていたけど、「私、一緒に走る」と決意してくれてた。本当申し訳なかったと同時に伴走の心強さを感じた。32km地点で伴走者が変わりました。

伴走してくれる心強さ、応援してくれる優しさ。

「ありがとう。」と走り出すものの、右膝の中が痛くて歩いてしまう。33km地点ではあまりの痛さに電柱を見つけると、膝を伸ばしたり、アキレス腱を伸ばしたり、ストレッチを行う。気持ち少し回復する。800mごとにこれの繰り返し。35km以降はずっと「もうマラソンなんか出ない。」と言い続けていた。愚痴が出るわ、「あとちょっと!」と励ます彼女に「まだじゃん!」と当たってしまう始末。それでも怒らず伴走して励ましてくれる彼女には頭が上がりません。文字通り僕の伴走をしてくれました。

私設エイドで、炭酸水をもらったり、スプレーをお借りしたり、国際情報高校の吹奏楽部の生徒が全力で応援してくれたり、饅頭をもらったり、レッドブルをもらったり、みなさんの温かみを感じながら足をひきづりながら走りました。途中何度もその温かさと不甲斐なさが相待って泣きそうでした。

残りの力を振り絞る40km地点

35km地点を過ぎると北大構内を走ります。広大なキャンパスの中に真っ直ぐ通る道。そこを痛みを抱えながらもアドレナリンで誤魔化しながら走り、北大を通り過ぎ残り2kmなかったので膝が取れるんじゃないかと思ったけど、何とか札幌駅〜大通のゴールまで走ることができて、2人でばんざいしながら5時間40分で完走することができました!

ひきつる笑顔の僕と満面の笑みの彼女

ありえないほどの達成感

今回のマラソンは本当苦しかった。1番最初に走ったマラソンで救護室に行った時くらいしんどかった。何度もやめたくなった。練習不足が原因なので練習をしてこなかった自分を悔やんだ。「もうマラソンなんて走るか。」って本当今でも思う。でも、彼女とゴールした達成感は何にも変え難い達成感でした。

「何で高いお金払ってまで走るの?」

と友人や家族に聞かれます。

①マラソンは結果を誤魔化せない。
マラソンは年齢関係なく、努力を積み重ねた人が結果を出せるスポーツです。僕みたいに練習不足だと膝を痛めたり、体が痛くなったりします。何なら練習をたくさんしていてもコンディション次第では、走りきれないこともあります。ただコツコツ努力を続けない限り走り切ることができないのでコツコツ積み重ねるしかありません。簡単に心折れないしなやかさを手に入れたい方にはおすすめです。

②自分と向き合うことでしか結果を出せない。
コスプレしている人が速かったり、明らか僕より年齢が倍以上あるご年配の方でも全然速かったりします。同じ年齢でも練習しなくても昔スポーツやっていてポテンシャルがあって速いこともあります。ただ人と比べても結局自分がどうなのかでしかマラソンの結果を決められることはできません。初マラソンが5時間40分でした。半年間練習を重ね、4時間40分まで縮めることができました。自分と向き合い練習し続けることで良い結果を出せるし、ランがその積み重ねと自分の向き合うことの本質を教えてくれます。だから、今回は逆に不甲斐ない結果で悔しいです。

③挑戦することで応援されることの喜びを味わえる。
挑戦するって孤独で辛いです。「なら、挑戦しなくていいじゃん」と言う声が聞こえてきそうです。ただ挑戦した人にしか味わえない景色があります。それがまさにマラソンでの景色です。沿道からの声援、ゴールした瞬間の達成感。ここまで3800字文字にしましたが、これは疑似体験のために書きましたが、走った人には伝わらない感覚だと思っています。挑戦すること自体が尊く、幸せなのですが、応援されることでさらに喜びを感じられます。

note書いている今も満身創痍ですが、振り返ると走ってよかったと思えるから不思議です。伴走がいいかどうか個人によります。

ただ、これを読んでマラソンじゃなくても何かにチャレンジする人が増えたら良いな。ちなみに既に何人か頑張ってみようと言う声が出ています。

マラソン走ったあなたや何かに挑戦しているあなたは誰かの背中を確実に押しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




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