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学校一の落ちこぼれが先生になる!?


「お前は何してもできない落ちこぼれだ。」
「お前は学校で一番のバカだ」

こんなことをあなた自身が言われたらどう思いますか?

私自身は気持ち的に悲しくなりますし、気持ちの良い言葉ではないですよね。こんな言葉を言われたり自分自身そう思ってなくても気持ちが萎えてしまいます。


―――第1章 書籍紹介と内容―――

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書籍「オール1の落ちこぼれ、教師になる 宮本延春(2009)」 

今回この本を取り上げるにあたって、現在の学校という場の現状と比較しながら、著者が教師に至るまでの経緯を含めて教師の在り方や理想の教師像を考えていきたい。

この本は著者である宮本さんが小学校、中学校で学校で「オール1」の成績を出し、教師や周囲のクラスメイトにバカにさえていた。しかし、社会人として仕事をしていた時、アインシュタインとの出会いをきっかけに一念発起。働きながら猛勉強をして超難関国立大学に合格した。文章には各教科ごとの勉強法を含め、いじめや引きこもりの著者がきっかけによって教師になるまでを描いた物語である。


―――第2章 いじめに対する時代変化―――

学校という教育の現場を考えたときどんなことを思い浮かびますか?

小学校、中学校、高校とそれぞれ学年が上がったり成長する中で身体的・精神的にも変化が様々あります。よく話題やニュースになる「いじめ」は毎年のように起き、標的は気が弱く貧弱な子ども(身長が小さい、見た目、においなど)が標的とされ、周りに相談できずに自殺などを引き起こすことが絶えません。

実際に著者自身も学校でいじめを経験し、成績も悪いことも合わさって学校に行くことが嫌いになったとあります。また、死んだほうが楽かもと考えたこともあるため、いじめは人の精神的ダメージが非常に強く、影響力の高さがわかります。

現在の学校と昔とは時代変化や子どもたちの考え方など異なる部分が多いです。たとえば、遊びに関して外で友達と野球やサッカー、鬼ごっこなど友達と一緒に楽しく遊ぶことが主流となりました。

しかし、今はどうでしょうか?情報化社会によってスマートフォンの普及と電気製品の利便性、小型・家庭用ゲーム機(PSP,DS,PS4,スイッチなど)といった室内で遊ぶことが多くなり、以前みたく外で遊ぶことが少なくなりました。

時代の流れと一言でいうと、それで終わってしまいますが、子どもの考え方は大人が思っているよりも幅広く、想像力も豊かです。しかし、いじめを経験した子どもの精神的な痛みとストレスは想像以上のものです。そのため、教師をはじめ両親が特に注意したり、「人の嫌がることは絶対にしてはいけない」「やられた相手がどう思うかを考えなさい」など、もし自分がその立場だったらどんな気持ちになるのかなどを子どもたちに理解させる必要があると思います。

学校の中はもちろん、特に道徳の授業はそれに結びつくのではないでしょうか?人の気持ちに立って考えて行動すること、人間性や精神的な成長につなげるためには必要不可欠なものであると考えます。

このように、いじめとは相手に対して精神的なダメージを与え、生涯生きていく意欲まで失われるようといった多大な影響力を及ぼすことがわかります。これを防ぐためにも学校はもちろん、周囲の人がサポートし安心できる環境を作っていく必要があると考えます。

―――第3章 オール1先生の授業―――

書籍の最初にこの宮本さんが教師になったときの授業での約束事が述べられており、特に約束事で私が重要だと思うものがある。

③ できないことと諦めないこと!
背景として〈やればできるから、諦めないで頑張れ!〉

 著者(宮本さん)は数学の教師です。数学は中高生などの児童・生徒が陥りやすくつまづきやすい教科です。私も理科や数学は苦手なイメージがありました。確率や文章問題、数式や公式を使わないといけない式などさまざまあり、できないものをそのままにする生徒も多くいます。しかし、上記にあるように、最初からできないとするのではなく何度もチャレンジしてやってみること、そして諦めずに解いていくことが大切であると述べています。

 おそらくですが、どの教科にも苦手とすることはあるでしょう。国語は漢字、ことわざ、文章から筆者はどう考えるか。社会科なら年号を暗記したり、時代の特徴を捉える。英語は単語の意味や文章を和訳するなど様々な苦手とするものがあります。教科に限らず、この諦めずにやり通す忍耐強さと諦めずにやった結果、政界にたどり着くことができたときの達成感は私自身共感する部分があります。最近の子供たちはこのような部分も欠けていると考えます。助けてほしいときに自分で考えようとせずに助けてもらおうとすることがありと考えます。それを考えると宮本さんが述べていることは時代変化に関わらず現在でもつながっていると考えます。


―――第4章 この本を読んでの自身の考え―――

 私はこの本を読んで、自身の経験を通して子どもたちに何を教え、どう伝えていくかが大切である、あとは最後まで諦めない心をもつことが大切であると考えます。その理由として、子どもたちは小学校から段階を踏んで成長をしていきます。おそらく、これを読んでくれている人にもさまざまな経験が今まであると思います。習い事や独自の勉強法、人間関係などいろいろだと思いますが、これまでに自分が経験してきたことを将来の可能性を秘めた子どもたちにどう伝えていくのかを考えることで、子どもたちの発想や考え方が広がっていくと思います。学校教育の中に「主体的・対話的で深い学び」という方針がありますが、クラスメイトと団結して何かを成し遂げること、授業などのグループ活動で協力して物事を考える力など、経験してみないとわからないことは多く存在します。このようなことを子どもたちに経験させるとともに、教師もまた経験してきたことなどを生徒一人ひとりにどう伝えていくか。紹介した本のように「成績がオール1でも教師になれるんだ」という可能性を信じて頑張ることが大切だと考えます。

 また諦めずに自分を信じて、目標に向かって頑張ることもこの本で学びました。結果としてでなくても、それが自分の自信となり成長の糧といずれなると考えれば意欲的にもつながってくると思います。だからといって、すんなり諦めることも重要です。諦めないことが重要だといって絶対に無理なことをしていても時間も身体も浪費してしまいます。そのため、遠くの目標も見つつ目の前の目標(小さいことでもおっけー!)を定めて段階的に行っていけば、それに対する意欲や関心も尽きることなく頑張ることができるので、目標達成に向けて今自分に必要なことや目先の目標に焦点を当てて諦めず努力することが大切であると考えます。